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公開 2020年03月26日  

不安ばかりの初めて育児。保田圭さんが「モー娘。」OGに相談したこと

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2歳の男の子を子育て中の保田圭さん。最近はママの「モー娘。」時代の歌を真似して「大キライ♪」と言うこともあるそうです。そんな息子さんやタイプの違うご主人に日々気づかされることも多いのだとか。インタビュー後編をお届けします。


「これなあに?」攻撃には絵辞典が便利!


―― 子育てで大切にしていることは何ですか?

子どもとコミュニケーションを取ることです。

忙しいときに話しかけられると、つい「後でね」と言いたくなりますが、そういうときもなるべく一度手を止めて、向き合って会話をするようにしています。

どうしても手が離せないときは「今こういう理由で忙しいから、ごめんね、ちょっと待っててね」と話したり。

2歳くらいってコミュニケーションが大事な時期でもあると思うので、できるだけ本人が納得するように話を聞き、会話をしようと心がけています。

そうは言っても、何度も呼ばれて「ご飯の支度が全然できない!」と困ってしまうことも多いのですが。


―― 普段、親子でどんなおしゃべりをしているんですか?

最近は「これなあに?」の質問攻撃がはじまりました。

質問にしっかり答えなくては、と思うのですが、私が考えている間に時間が経ってしまうことも多くて。

「車ってなあに?」と聞かれて、「車輪がついていて……」と答えようとするんですけど、「車輪って言っても分からないだろうから、どうやって説明しよう」と悩んだり。

そこで、正しい意味をスムーズに教えられるように、子ども用の絵辞典を買いました。

今は、息子から「これなあに?」と聞かれたら、一緒に辞典を引いて調べています。

私も「こうやって説明すればいいのか」と改めて勉強になりますし、一緒に意味を調べることで息子の学びにもつながればいいな、と思っています。

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―― 親子で一緒に何かをするのは素敵ですね。

少しずつお手伝いもしてくれるようになりました。

とくに掃除をはじめると、「やる!」と言って掃除道具を持っていってしまうんです。

なので、息子用のフロアワイパーや雑巾などを用意して、一緒に掃除をしています。

おもちゃで遊ぶのも、絵本を読むのも、私や夫が一緒にやると息子もすごく楽しそうです。

私も「このおもちゃはこんなに面白いんだ」など、意外な発見ができることもあります。

一緒に楽しめるもの、共感できるものが増えていくのは嬉しいですね。

親子だけではなく、夫婦もそうありたいな、と思っています。

息子がいつまでつきあってくれるか分からないけれど、これからもできるだけ一緒に、いろいろな思い出づくりをしていきたいです。

覚悟していたけどやっぱり大変なイヤイヤ期


―― 子育てについて、ご主人と決めていることなどはありますか?

息子がだんだん私たちの真似をするようになってきたので、「真似をされて困ることはやめようね」という話を最近しました。

言葉遣いやクセなども、これまで以上に夫婦で気をつけなきゃ、と思っています。

休日にはよく愛犬を連れて家族で公園に出かけるのですが、周りに人がいないときに息子がリードを持って犬をお散歩させることがあります。

どちらかというと犬が息子を引っ張っていて、どちらが散歩させているのか分からない感じですが(笑)。

そんなときも、ふと気がつくと、息子が私そっくりの口調で「ダメよ! 勝手に行っちゃダメ!」と犬に言っていて、言い方に気をつけようと改めて思いました。

息子が成長するにつれて、親として意識しなければいけないことがたくさん出てきますね。


―― 一方で、2歳というと、ちょうどイヤイヤ期でしょうか?

何をするにもイヤイヤで、覚悟はしていたもののやっぱり少し大変です。

今までだったら簡単にできていたことが、すごく時間がかかるようになってしまいました。

たとえばちょっと散歩に行くだけでも、まず洋服選びの段階で「これじゃない!」と言ってなかなか着てくれないんです。

やっと着替えて、じゃあ今度は靴下を履こうと言っても「イヤ!」。

外に出たら出たで「歩きたくない」。じゃあ……と抱っこすると「降りたい」。

何とか話題をそらして誤魔化しながら連れて帰るんですけど、なかなかうまくいかなくて地面に寝っ転がってバタバタしたり。

毎回それの繰り返しです。

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―― イヤイヤに対して、何か工夫していることはありますか?

「イライラしちゃいけない」と思いつつも、朝出かける時間が決まっているときなど、思い通りにいかないとやっぱりイライラしてしまうことがあります。

そういうときはなるべく一呼吸置いて、気持ちを落ち着かせるようにしています。

でも、実際はなかなか難しいんですよね。

先日も息子に「ママこわい」と言われてしまって「気をつけなきゃ」と反省しました。

洋服はその日の気分で「これが着たい」というものがあるようなので、できるだけ本人に選ばせるようにしています。

ただ、全ての洋服から選ばせようとしたら、タンスの中のものを次々に出して大変なことになってしまったことがあって。

それに懲りて、今はまず私が2着選んでから「どっちがいい?」と聞くようにしています。

自分が選んだ洋服なら、比較的スムーズに着てくれることが多いんですよ。

夫婦のタイプが違うのは子どもにもいいかも


―― ご主人はイヤイヤ期の息子さんにどんな風に接していますか?

私は割と「息子の気持ちに寄り添ってあげた方がいいのかな」と考えていたのですが、夫はもう少し対等な感じで接しているようです。

この間も、夫がニュースを見ているときに、息子が車の動画を見たがったことがありました。

「パパ、車見ていい?」と言う息子に、夫は「ダメだよ、パパが今ニュースを見てるんだよ」と。

私だったらすぐに「いいよ」と動画を見せてしまいそうですが、夫は譲らないんです。

でも、そのとき息子が「見たいよ」と一生懸命パパに交渉しているのを見て、そういう接し方もきっと良いことなんだろうな、と思いました。


―― ご夫婦でタイプが違うんですね。

慎重派の私に対して、夫は割とおおらかなタイプ。

たとえば息子の髪を洗うときも、私は「顔に水がかかっちゃう」「シャンプーが目に入らないように」と、ずっと気をつけてやっていました。

でも、夫が息子をお風呂に入れるときは、頭からシャワーをジャーッとかけていたんです。

最初はビックリしたのですが、そのおかげで今息子はお風呂や水遊びが大好き。

顔に水がかかっても全然気にしていないようです。

私が少し細かく考えすぎていたのかもしれませんね。

私と夫では息子への接し方が違うけれど、2人一緒ではない方がかえって良いのでは、と最近感じています。

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知らない間に成長していてびっくり

―― 最近の息子さんのマイブームは?

車と電車、それから歌うことが好きですね。

歌は、赤ちゃんの頃から一緒に童謡を歌っていたから好きになったのかもしれません。とにかくずっと歌っています。


車や電車は、見るのも乗るのも、おもちゃで遊ぶのも全部大好き。

電車のおもちゃは夫も気に入って、よく息子と2人でおもちゃ屋さんに行ったり、一緒に遊んだりしています。

ただ最近はおもちゃが増えすぎて、リビングを占領しつつあるのが悩みの種です(笑)。


―― お子さんと一緒に電車を見に行くことも?

よく行きますね。

乗り物全般が好きなので、家族で交通公園に出かけることもあります。

普段電車で移動するときにも、子ども用のポケット図鑑を持っていって、「この電車はこれと一緒だね」みたいな感じで楽しんでいます。

子どもって、好きなものは本当にすぐに覚えますよね。

この間「成田エクスプレス」という電車を見て、息子が「ネックス! ネックス!」と言っていて。

「ネックスって何?」と思ったら、成田エクスプレスのことを「NEX」って呼ぶんですね。

図鑑で見たり、お友達に教えてもらったりしたのかもしれません。

私は全く知らなかったので、「いつの間に覚えたんだろう」とビックリしました。


―― 子どもの成長には驚くことも多いですよね。

最近感動した出来事が、歌を1曲通して1人で歌えたこと。

ゲーム機を使って自宅でカラオケをしていたとき、息子がお気に入りの『大きな栗の木の下で』を流してみたら、最初から最後までちゃんとマイクを持って歌うことができました。

もちろん歌詞はちょっと怪しいところもあるのですが(笑)、頑張って歌っている姿に感動してしまいました。

モー娘。時代の仲間は今も頼れる存在


―― 自宅でカラオケ、いいですね!

外に出かけられないときなどに、家族で自宅カラオケはよくやっています。

この間、モーニング娘。の『サマーナイトタウン』という曲をカラオケで歌ってみたんです。

一緒に歌ってくれたのは良かったのですが、その後、歌詞の中に出てくる「大キライ」という言葉を覚えてしまったのは失敗でした……。

叱ったときに「ママ、大キラーイ」と言われたりすると本当に落ち込みます。


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――「 モーニング娘。」時代のメンバーと会うことは?

メンバーのみんなとは時々集まっています。


先輩ママが多いので、子育ての話を聞いたり、相談に乗ってもらったりすることもあります。

今年3人目のお子さんを出産した藤本美貴ちゃんにも、いろいろアドバイスをもらいました。

我が家は寝室とリビングが離れているので、赤ちゃんの頃は息子が夜寝たあと「目を離しても大丈夫かな」「何かあったらどうしよう」と心配で、なかなか家事もできなかったんです。

それを美貴ちゃんに話したら、「しっかりベビーモニターをつけていれば大丈夫だよ!」「もし何かあればモニターで見られるから不安になることないよ!」と言ってくれて。


初めての育児で、生まれてからずっとそばにいるので、ちょっとしたことでもすぐに不安になってしまうんですよね。

先輩ママの言葉は本当に頼りになります。

時間の使い方も仕事への意識も変わった


―― お仕事は産後どれくらいで再開されたんですか?

産後4ヶ月くらいのとき、まずラジオのレギュラー番組から再開させました。

はじめのうちは、仕事の間だけ息子を母や夫に見てもらって。

産後は体力も落ちていましたし、息子と離れる不安もありました。

いろいろな環境を整えていきながら、少しずつ仕事を増やしていった感じです。

今は息子をプリスクールに預け、子育てを中心にしながらできる範囲で仕事をしています。

ありがたいことに、息子の用事でどうしてもお休みが欲しいときなどは調整をさせてもらえるので、とても助かっています。


―― お子さんが生まれてから、仕事への取り組み方に変化はありましたか?

やっぱり時間の使い方は変わりました。

「息子となるべく一緒にいられるように」というのは、仕事をする上で気をつけていることの一つです。

以前は多かった泊まりの仕事も、今はなかなか難しいですね。

あと、人前に出る仕事をしているため、「この映像をいつか息子が見るかもしれない」ということはいつも意識しています。

もちろんこれまでの仕事も誇れるものばかりですが、息子が生まれてからはなおさら「この仕事は母親として大丈夫だろうか」という思いが頭をよぎるようになりました。

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―― 子育ての気分転換にしていることはありますか?

リラックスタイムはお風呂ですね。

防水タブレットで大好きな海外ドラマを見ながら半身浴をするのが、とても良い気分転換になっています。

夫が息子を見ていてくれるときは、1時間くらいゆっくり入ることもあります。


―― 息子さんには、これからどんな風に成長してもらいたいですか?

楽しく元気に過ごしてもらいたい、というのが一番の願いです。

あとは私が優柔不断なので、息子はきちんと決断力のある人に育ってくれたらいいな、と思います。

でも、息子が何をどんな風に選ぶかは分からないですね。

今は体を動かすことが大好きなので、そのまま活発に育ってくれればいいな、と。

ただ、息子を公園に連れて行くと私の方がヘトヘトになってしまって、体力の限界を感じています(笑)。

息子の体を支えながら遊具で遊ばせたりすると、次の日体のあちこちが痛くて。

これからもっともっと体力が必要になりそうなので、私も頑張らないといけないですね。


プロフィール
保田圭
1980年生まれ、千葉県出身。ジェイピィールーム所属。1998年、モーニング娘。の2期メンバーとしてデビュー。2003年にモーニング娘。を卒業後は、音楽・舞台・ドラマ・バラエティ番組等で幅広く活動。2013年にイタリア料理研究家の小崎陽一さんと結婚し、2018年1月に長男を出産。

※ この記事は2024年10月22日に再公開された記事です。

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