母乳がでない?母乳を増やすコツ、トラブル対処法まで徹底解説!
1,164 View母乳には、赤ちゃんに必要な栄養がたっぷり含まれています。できることなら母乳で育てたいと思いつつもおっぱいトラブルが不安な人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、母乳が出る仕組みや、上手な飲ませ方、母乳育児のメリット・デメリットなどをご紹介します。
母乳はいつから出るの?
「妊娠したら母乳が出る」「赤ちゃんが生まれたら母乳パッドが必要になるくらい、すぐ十分な母乳が出る」と思っている人もいるかもしれませんが、実際にはそうではありません。
「母乳が思うようにでない…」と悩まれている方もいらっしゃるでしょう。
妊娠すると、乳腺の発達を促す働きをもつプロラクチンと、母乳の出を抑える働きをもつプロゲステロンというホルモンが分泌され、母乳を出すための準備が始まります。
出産によって胎盤が排出されると、プロゲステロンのはたらきが弱まり、母乳を出す働きのあるオキシトシンが分泌され始めます。
この時、赤ちゃんに乳首を吸ってもらうことが刺激となり、プロラクチンとオキシトシンがたくさん分泌されて母乳が出るのです。
すなわち、赤ちゃんが生まれたからといってすぐに母乳がたっぷり出るわけではなく、赤ちゃんが乳首を吸う刺激に促されて母乳の量が増えていくということになります。
出産後すぐは母乳が出にくいと思っていた人も、次第に母乳パッドが必要になるほど母乳の出がよくなることも少なくありません。
母乳を飲ませる量と、授乳のコツ
母乳が出る量は人によって異なります。
では、どれだけの量を赤ちゃんに与えればいいのでしょうか。
どれくらい母乳を飲ませる?
離乳食が始まる前の赤ちゃんは、体重1kgにつき約100~200mlのミルクを1日に与えるのが適正といわれており、1kgあたり約150mlが平均です。
また、1回あたりの哺乳量は1kgあたり約20mlが目安となります。
それでは、実際に計算してみましょう。
【体重3kgの赤ちゃんの場合】
・1回あたり20ml×3kg=60ml
・1日あたり150ml×3kg=450ml
【体重7kgの赤ちゃんの場合】
・1回あたり20ml×7kg=140ml
・1日あたり150ml×7kg=1,050ml
です。
しかし、母乳はミルクのように計ることができないため、厳密にこの量を与えなければならないというわけではありません。
生後1ヶ月の検診までに、退院してから1日あたり平均約30g増えていれば大丈夫です。
1日あたりの体重増加が平均15g以下の場合は体重増加不良と言われてしまう可能性があります。
とはいえ、あくまでも目安ですので気にしすぎなくても大丈夫です。
体重増加が平均より少なくても、赤ちゃんの状態や発達がよければそれほど心配はありません。
赤ちゃんが飲んでくれやすくなる、授乳のコツ
母乳がたっぷり出ていても、なかなか赤ちゃんの体重が増えないのは、授乳のコツをつかめていないことが原因かもしれません。
・慣れない授乳に緊張せず、お母さんがリラックスした状態で授乳する
・片方のおっぱいだけでなく、左右交互に授乳してみる
・赤ちゃんもお母さんも楽に授乳できるよう、授乳姿勢を変えてみる
などの対応をしてみましょう。赤ちゃんが飲みやすいかどうかをチェックしながら授乳してみてください。
母乳の分泌を促すには?
母乳の出が心配な人は、次のことを心がけましょう。
・水分をたくさんとる
・授乳回数を増やす
・リラックスして赤ちゃんと過ごす
水分をたくさんとる
母乳のもととなるのはお母さんの血液で、成分のほとんどが水分です。水分不足にならないよう、まずはお母さんが水分をたくさんとるようにしましょう。
体を冷やす冷たい飲みものは避け、常温もしくは温かい飲みものを選ぶのがおすすめです。
授乳回数を増やす
赤ちゃんがお母さんのおっぱいを吸えば吸うほどプロラクチンの濃度が高くなり、母乳の出はよくなる可能性も。
授乳回数を増やして赤ちゃんに乳首を刺激してもらい、母乳の分泌を促しましょう。
リラックスして赤ちゃんと過ごす
授乳で赤ちゃんに乳首を吸わせるだけでなく、リラックスしてスキンシップをはかってみてください。
母乳を出す働きのあるオキシトキンは、赤ちゃんの泣き声を聞いたり、匂いをかいだり、肌に触れたりすることでも分泌されます。
母乳でおっぱいが痛い時の対処法って?
授乳におっぱいトラブルはつきものです。母乳を与えることでおっぱいが痛いときの対処法も知っておくと安心です。
おっぱいを正しくくわえているか意識する
赤ちゃんが乳首の先だけをくわえて母乳を飲むと、乳首に余計な力が加わり乳首が切れて痛みをともないます。
授乳の際は、おっぱいを深くくわえさせるようにしましょう。
抱き方を工夫する
赤ちゃんがおっぱいを正しくくわえられていないときは、抱き方を工夫してみましょう。
お母さんも赤ちゃんも楽な姿勢で、赤ちゃんがおっぱいを深くくわえられる状態が望ましいです。
塗り薬を処方してもらう
乳首が切れた、血豆ができた、皮がむけてヒリヒリ痛むという場合は、産婦人科で塗り薬を処方してもらいましょう。
「薬を塗った状態で授乳するなんて!」と思うかもしれませんが、赤ちゃんの口に入っても大丈夫な成分を使った塗り薬がありますので安心してください。
母乳はいつまで飲ませればよいの?
赤ちゃんが欲しがるだけ与えても良いといわれる母乳ですが、いつかは卒乳・断乳の時がきます。
スキンシップの一環として長く与えたいと思う人もいれば、復職や乳腺炎などの影響で早めに授乳をストップしなければならない人もいるでしょう。
WHO(世界保健機関)では、適切な食事をとっている状態で、2歳もしくはそれ以上の年齢まで母乳育児を継続することを推奨しています。
とはいえ、「ママはあなた(赤ちゃん)のことが大好きよ」という気持ちが伝わっていれば、赤ちゃんの様子を見て2歳までに『やめる』という判断をしても大丈夫です。
卒乳・断乳は、1日3回の離乳食をしっかり食べられるようになってからにしましょう。
卒乳・断乳は決して悪いことではありません。
授乳によるスキンシップが減っても、赤ちゃんを抱っこしたり話しかけたりするなど、おっぱい以外の方法でたくさんスキンシップをとりましょう。
母乳育児のメリットとデメリット
母乳育児はメリットばかりだと思われがちですが、実際にはデメリットもあります。
母乳育児のメリット・デメリットをまとめました。
母乳育児のメリット
母乳育児のメリットには次のようなものがあります。
・母乳には赤ちゃんの成長にとって必要な成分が含まれている
・お母さんの血液を原料とする母乳には、栄養のほかに赤ちゃんを細菌から守る抗体も含まれている
・乳首を吸われることで子宮収縮を促進するなど、お母さんの産後の体の回復を早める
母乳育児のデメリット
母乳育児のデメリットには、次のようなものがあります。
・ミルクのように与える前に計れないため、赤ちゃんがどれだけ飲んでいるのかわからない
・お母さんしか授乳できず、他人に長時間預けられない
・数時間おきに授乳が必要になるため、仕事を抜けて保育園へ授乳に行かなければならない
・おっぱいトラブルがおきる事がある
ママたちの体験談
私の周りの母乳にまつわる体験談をご紹介します。
・産後すぐから母乳の出がよかったらしく、泣いたらすぐに授乳を繰り返していたところ体重が増えすぎて1ヶ月検診で指摘を受けました。しかも、母体は水分不足で便秘になり、下剤が手放せませんでした。
・妊娠中からおっぱいケアをおこない、産後はおっぱいマッサージに通いました。おかげで3人の子どもを完全母乳で育てました。
・完全母乳で頑張りたかったものの、生後8日目で乳腺炎を発症し、ミルクに切り替えました。もう少し、おっぱいをあげたかった…
などなど、さまざまな体験談がありました。
ちなみに私は、妊娠中から貧血に悩まされ、産後も母乳の出が悪く早々にミルクに切り替えました。
子どもは幸い、大きな病気もせず元気に育ってくれています。
大事なのは赤ちゃんへの愛情
母乳をあげたい気持ちはあっても難しい場合もあります。
大切なのは赤ちゃんへの愛情があって、赤ちゃんが順調に成長することです。
母乳にこだわりすぎず、お母さんにとっても赤ちゃんにとっても無理のない授乳方法を選択しましょう。
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