4ヶ月頃の赤ちゃんは、表情が豊かになり、日を追うごとに成長を感じる方も多いのではないでしょうか。
その頃の赤ちゃんの発達段階の目安となるのが「首すわり」です。
でも、どんな状態が“首がすわっている”のか今ひとつわからないですよね。
そこで、この記事では、どんな状態が首がすわったといえるのか、首すわりの確認方法や注意点などを紹介します。
赤ちゃんの首すわりについての疑問を解消してくださいね。
赤ちゃんの首すわりはどんな状態?首すわりの確認方法や時期をご紹介
547 View首がすわった赤ちゃんとはどんな状態を言うのでしょうか。首がすわるのが遅くても、いずれは首がすわるため心配はいりませんが、我が子の成長の進度が気になる方も多いでしょう。無理に練習させることもありませんが、ちょっとした声かけや姿勢で首すわりを促す方法がありますので、紹介していきます。
首すわりは発達段階の目安
赤ちゃんの「首がすわる」とは?
新生児の頃の赤ちゃんは、後頭部を手で支えて抱き上げ、横向き抱っこをしていましたよね。
これは、首がふにゃふにゃで支えがないと頭が後ろにそれてしまうからです。
そもそも、赤ちゃんは体に対して頭が重いもの。
首がすわっていない状態では、体を起こそうとすると必ずガクンと頭が後ろに倒れてしまいます。
赤ちゃんは体がやわらかく、頭を支える首周りの筋肉や骨の発達も不十分ですから、重たい頭を支えることができません。
ですが、体の成長に伴い音や声のする方に顔を向けたり、うつ伏せで頭を持ち上げようとしたりすることで徐々に力がついていきます。
いずれは首がしっかりして、縦に抱っこしても頭が倒れず、安定した状態を長く保てるようになるでしょう。
それが「首がすわった」状態といえます。
赤ちゃんの首すわりの時期は月齢でどれくらい?
厚生労働省では、10年に一度我が国の乳幼児の身体発育の状態を調査し、乳幼児保健指導の改善に活かすべく「乳幼児身体発育調査」を行っています。
平成22年度に行った「一般調査による乳幼児の運動機能通過率」によると、生後4ヶ月未満で首がすわった赤ちゃんは63.0%。
4~5ヶ月未満では93.8%以上、7ヶ月未満では99.5%と、7ヶ月までにはほぼ全ての赤ちゃんの首がすわるようになります。
首すわりに限らず、赤ちゃんの発育は個人差がありますが、6ヶ月まで首がすわらない、他にも気になるところがあるというときは、かかりつけの小児科に相談してみましょう。
通常なら、3~4ヶ月健診時に神経や筋肉について心配な点が見られれば、何らかの指導を受けることが多いようです。
それがなければ大きな病気は考えにくいので、しばらくは様子見ということになるでしょう。
首がすわっているのか判断が難しいときは
少しでも頭を支えられて後ろに倒れなければ、首がすわったといえるのでしょうか。
初めての子育てでは、そのあたりの判断が難しいところですよね。
どんな状態になると首がすわったといえるのか、なかなか確信がもてない方もいるでしょう。
赤ちゃんの首すわりの判断の目安として、小児科医は次のようなポイントを見ています。
あお向けの赤ちゃんの両手を持って体を引き起こしたときに、頭をそらすことなく遅れずについてくるか、体の中心の軸から頭の軸までが一直線になっているかを確認します。
上半身の角度が45度になっても首が後ろに倒れず、90度まで起こしても首が前に倒れないかや、うつ伏せにすると頭を持ち上げたり、左右に顔を向けたりするか、などで総合的に見て首がすわったと判断します。
ちなみに、前述の厚生労働省の「首のすわり」の判定基準では、あお向けの赤ちゃんの両手を持って引き起こし、首が遅れずについてくると「首がすわった」としています。
首が遅れたときは、引き起こした体を少し戻して、再検査をし、それでも遅れる場合は「首がすわっていない」と判定しています。
首をしっかりさせる方法は?
3~4ヶ月健診でしっかり首がすわっていなくても、過度の心配はいりません。
厚生労働省のデータが示すとおり、首すわりに限らず、寝返りやひとりすわり、ハイハイやつかまり立ち、ひとり歩きにしても、発達にはかなりのバラツキが見られるからです。
何の異常もないのに、養育環境が影響して首すわりの遅れが見られるケースもあります。
たとえば、うつ伏せ寝の危険性を心配して腹ばいにしたことがない、ずっと横抱っこをしていた、上の子の育児で赤ちゃんの面倒が十分に見られない、などの場合です。
首のすわりが気になる場合は、赤ちゃんの発達を促すための手助けをしてみるのも一つの手です。
うつ伏せが怖くてできなかった場合は、うつ伏せの練習から始めましょう。
うつ伏せにすると顔を上げようとする動きを見せるため、首の力をつけるのに役立つとされています。
赤ちゃんが起きている時間に、赤ちゃんの両手が前に出るように、両手を支えにして頭を持ち上げられる姿勢にしてあげましょう。
まずは短時間から、大人が必ず見守ってあげてください。
今まで横向きの抱っこしかしていないという場合は、首を支えて縦抱っこの時間を増やしてみましょう。
首がすわると赤ちゃんの世界は変わる!
赤ちゃんの首がすわれば、縦抱きできるようになります。
首を支えて横抱きしていたため肩のコリや背中のハリを感じていたパパやママも、赤ちゃんとの密着度合いが増す縦抱きができればずいぶん楽になるでしょう。
赤ちゃんも今までと視界が変わり、あちこちの景色を見ようとします。
視野が広がるため対面抱っこより、前向き抱っこを喜ぶ赤ちゃんもいるようです。
赤ちゃんの好奇心が刺激され心身の発達にも良い影響を与えるとされています。
首がすわり頭が自由に動かせるようになれば、首周りや背筋、腕の力もつきます。
やがて、次の段階の寝返りやハイハイへの運動にスムーズにつながっていくでしょう。
首がすわっていない赤ちゃんへの注意点
夕方のなると大泣きする「たそがれ泣き」が多くなるのも3~4ヶ月頃ですよね。
夕食の支度をしなければならないときに限って泣かれて、お手上げ状態のパパやママもいるのではないでしょうか。
おんぶをして家事をチャッチャと済ませたい気持ちはわかりますが、首がすわらないうちのおんぶはおすすめできません。
首の関節がやわらかい赤ちゃんは、首を脱臼してしまう危険性があるからです。
おんぶでは後ろ姿の確認ができませんし、一生懸命家事をこなしているとなかなか異常に気づけないことも多いものです。
順序としては、抱っこから練習して完全に首がすわったことを確認してからおんぶに移行してください。
うつ伏せの練習は首すわりに効果的ですが、決して目を離さないように注意してください。
うつ伏せで機嫌よく遊んでくれているから、今のうちに他の用事を済ませたいと思うこともあるでしょう。
しかし、うつ伏せのまま寝てしまったことに気づけないと問題です。
首のすわりを促すために長時間うつ伏せにしたり目を離したりということがないよう、くれぐれも無理をさせないでください。
6ヶ月まで首がすわらない場合や、他にも気になる点があるという場合は、遠慮なく専門の小児科医に相談してください。
首がすわらない赤ちゃんに無理をさせないで!
一般的に、赤ちゃんの運動機能の発達を見る最初の段階が「首すわり」です。
そのためか、よその赤ちゃんよりも首すわりが遅いことを、必要以上に心配してしまうパパやママもいるでしょう。
ですが、今後の発達のすべてが遅いとは限りません。
首がすわっていないのに先に寝返りに成功する赤ちゃんもいますし、ハイハイをせずにいきなり立ち上がる赤ちゃんもいます。
このように成長や発達のスピードや順番には個人差があるものです。
首がすわらないからといってプレッシャーやストレスを感じず、また、赤ちゃんに無理させることなく、どうぞ子育てを楽しんでくださいね。
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