あせもは、汗が原因などでおきる皮膚疾患のひとつです。
赤ちゃんは大人に比べるとあせもになりやすいといわれています。
赤ちゃんの皮膚は、大人の皮膚とは違って汗腺の密度が高くて汗をかきやすい特徴があります。
さらに、薄くて刺激に敏感なため、あせもになりやすいのです。
あせもは放置すると悪化してしまうこともあります。
化膿や炎症を引き起こし、赤ちゃんにとって不快な症状を引き起こしてしまうかもしれません。
赤ちゃんをあせもから守るためにも、予防法や対処法を知っておくと良いでしょう。
赤ちゃんのあせもをどうにかしたい!あせもの原因や予防法を紹介
8,249 View赤ちゃんは大人と比較するとたくさんの汗をかくため、年間を通してあせもができやすいのが特徴です。あせもは強い痒み(かゆみ)を伴う場合もあるため、赤ちゃんに不快な症状を引き起こします。できることなら、不快なあせもができないように予防してあげたいですよね。この記事では、赤ちゃんのあせもの症状や原因・予防法などについて紹介します。
赤ちゃんはあせもができやすい!
赤ちゃんのあせもの原因とは?
汗は人間の皮膚上に数百万個あるエクリン汗腺から分泌されますが、このエクリン汗腺の数は赤ちゃんも大人も変わりません。
つまり体の小さい赤ちゃんは、大人に比べ汗腺の密度が高いため、たくさん汗をかいていることになります。
その汗の量は大人の2倍ともいわれています。
日本の気候は高温多湿のため、さらに汗をかきやすくなり、常に肌がジメジメした状態になりやすいといえるでしょう。
また、赤ちゃんの皮膚は大人の半分程度の厚みしかないと言われています。
汗をかきやすいうえに肌も薄いために、汗や塩分の刺激によって肌も荒れてしまいやすいのです。
あせもの症状とできやすい場所
あせもは、皮膚の中で汗がたまる部位によっていくつかの種類に分けることができ、それぞれ症状も異なります。
ひとつめは水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)といわれるあせもで、皮膚の角質層と呼ばれる部分に汗が溜まることが原因です。
水晶様汗疹の見た目は白い色をしており、透明感のある小さな水疱が見られます。
痒み(かゆみ)はなく、自然に治ることが多いので治療の必要は特にないでしょう。
ふたつめは紅色汗疹(こうしょくかんしん)と呼ばれるあせもです。
紅色汗疹の場合には、皮膚の角質層よりも少し深い部分にある表皮内に汗が溜まります。
チクチクしたかゆみや刺激を伴うため、赤ちゃんがかき壊して悪化してしまうこともあり、注意が必要です。
あせもができやすい場所は、汗をかきやすく、かつ汗が蒸発しにくい場所です。
ひじの内側やひざの裏側、脇の下など、皮膚が擦れる場所や、後頭部や背中、首筋、おむつのウエスト部分などもあせもができやすいでしょう。
あせもを予防するための服の選び方
あせもを予防するためには、あせもを防ぐ服を選ぶことも大切になりまです。
あせもは汗が原因で引き起こされるため、通気性の良い素材の服や吸水性の高い素材の服を選ぶことがあせも予防につながるでしょう。
そのような素材の服を選ぶことで、汗をたくさんかいても素早く乾きやすく、汗でベタベタしたままの状態を長引かせません。
特に汗をかきやすい春や夏の時期にはガーゼ素材の服がおすすめです。
また、冬場も外は寒くても室内は暖かいことも多く、赤ちゃんは汗をかきやすくなります。
冬場も汗をかいているようであれば、薄手の素材の服を着せたり、汗をかいた服は着替えさせたりするなどの工夫をすると、あせも予防につながるでしょう。
また、ゴムがついている服の場合には、ゴムで締め付けられる部分は通気性が悪く、汗が溜まりやすいので一年を通して注意が必要です。
あせもを防ぐ身体の洗い方
あせもを防ぐためには、身体の洗い方にも気をつける必要があります。
赤ちゃんの身体を洗う時には、石鹸やボディソープをしっかり泡立てることで刺激を減らせるだけでなく、汚れも落とすことができるでしょう。
沐浴剤を使用している場合、肌に残っている沐浴剤が肌を刺激している可能性もあります。
あせもの症状がひどい場合には、使用に注意が必要です。
赤ちゃんの体を洗う時には、首や腕、足の付け根などのしわになっている箇所をしっかり洗うことを心がけると良いでしょう。
しわになっている部分は汗や埃などが溜まりやすいため、あせもになりやすくなっています。
しわを広げながら、石鹸やボディソープの泡で優しく洗うのがおすすめです。
身体を洗った後は、残っている水分をしっかりと残さず拭き取ることも、あせも予防につながります。
しわの部分にも水分が溜まりやすいので、しわを広げて拭き取るのがポイントです。
拭き取る時はゴシゴシと擦ってしまうと肌に負担をかけてしまうので、やわらかいタオルを使用してぽんぽんと押さえるようにして拭き取りましょう。
あせもは環境にも注意!
あせもを予防するためには、環境にも注意が必要です。
赤ちゃんは特に寝始めの頃に汗をかきやすくなります。
寝始めの時に少し室温を下げておくのも、あせも対策としてはおすすめです。
扇風機やエアコンを上手に活用しながら室温を調整すると良いでしょう。
また、寝始めの時間帯にガーゼやタオルを赤ちゃんの背中に入れておくと、あせも予防につながります。
ほか、寒い時期だからといって寝る時に服を着せ過ぎることが、あせもをできやすくしてしまう場合もあるかもしれません。
冬でも赤ちゃんは寝始めの頃には汗をかきます。
寝始めてから少し経って体温が下がったら、毛布などをかけてあげると良いでしょう。
あせもでの受診の目安は?
あせもは、汗をこまめに拭いたり汗をかきすぎないよう環境や服装に気をつけることで、予防や対策をすることができます。
また、赤ちゃんの皮膚はバリア機能が未発達なので、しっかり保湿することも重要。
こまめに保湿するように心がければ、あせもが徐々に良くなっていく場合もあるでしょう。
あせもの市販薬も販売されているので、活用してみるのもおすすめです。
ただし、あまりに症状がひどい場合などは早めに受診をした方が良いでしょう。
たとえば、かゆみが強い時や薬を塗ってもなかなか炎症が治らないような場合には、受診するのがおすすめです。
一見あせものように見えても実際はあせもではない場合もあります。
あせもではない場合には、どんなにあせもの薬を使い続けても改善が見られない可能性もあるでしょう。
あせもの場合も、状態によっては段々と悪化してしまう場合もあります。
あせもかどうか分からない場合や、なかなか症状が良くならないような場合には、早めに病院にかかるとよいでしょう。
対策をしてもよくならない時は受診も検討!
赤ちゃんは汗をたくさんかくため、多くの赤ちゃんがあせもに悩まされます。
あせもはかゆみや痛みなどの症状を伴う場合もあるので、どうにかしてあせもを予防してあげたいと思うパパやママも多いでしょう。
あせもは、環境や衣服に配慮することのほか、汗をこまめに拭き取ることが予防につながります。
また、あせもの症状が出てしまった後も保湿や清潔を心がけることで、段々と症状が改善していく場合もあるでしょう。
ただし対策をしているにも関わらず、なかなか症状が改善しない場合や対処法が分からないような場合には、受診を検討するのもおすすめです。
受診することで、赤ちゃんの症状に合った対処法のアドバイスを受けることもできるでしょう。
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