赤ちゃんの伝い歩きが始まるのはいつ?歩くまでのサポートや注意したいこと
4,787 View多くの赤ちゃんが伝い歩きができるようになる時期は、一般的には11ヶ月頃と言われています。しかし、運動面も、食事や言葉の発達と同じように個人差が大きいものなので、他の子どもと比較することなく発達を見守っていくことが大切です。今回の記事では、この時期の赤ちゃんの発達とはどのような姿なのか、運動面がどのように発達していくのかを紹介します。
伝い歩きを始める時期の赤ちゃんの様子
伝い歩きを始める時期の赤ちゃんは、他の時期と同様に「できること」に個人差が見られます。
ハイハイに夢中で速いスピードで移動できる子、つかまり立ちを楽しむ子、伝って歩ける所を探して盛んに伝い歩きをする子、1歩2歩歩き始める子など、赤ちゃんの姿は様々です。
食事面では一日の栄養のほとんどを離乳食からとるようになる子が多いでしょう。
一日3回の離乳食に慣れることで、生活のリズムも整ってきます。
スプーンを自分で持とうとしたり、手づかみ食べをしようとしたりする姿も見られる頃です。
食事に興味を示すようになったら、積極的にさせてあげましょう。
歯が生え始めている場合には、歯磨きに慣れさせるために習慣を作り、虫歯にならないように大人が気をつけて見てあげてください。
赤ちゃん用の歯ブラシを持たせたり、ガーゼで優しく拭いたりしてあげましょう。
赤ちゃんは自分で動くことができるようになるため、見える世界が広がり、好奇心が旺盛になってきます。
手の届く場所にあるものは何でも触って、落としたり引っ張り出したり口に入れて確かめたりします。
赤ちゃんの行動が活発になってきたら、生活をしている環境を見直して、適切な環境を整えていきましょう。
つかまり立ちと伝い歩きの違い
ハイハイなどである程度自由に動くことができるようになった赤ちゃんは、家中を動き回り、探索活動を楽しみます。
その中で、椅子やテーブルなどつかまりやすい物を探して、つかまってバランスをとりながら自分の力で立つことを「つかまり立ち」といいます。
つかまり立ちができるようになると、つかまれる物や壁などを伝って手と足を移動させながら歩くようになります。
この状態が「伝い歩き」です。
つかまっていた物から次につかまる物へと、少しの間、手を離して移動できるようになります。
伝い歩きから歩行へ
つかまり立ちや伝い歩きを日々繰り返し楽しんでいる赤ちゃん。
立つという感覚を覚え、しばらくすると何もつかまらずに自分でバランスをとって立つことができるようになります。
手を離した状態で立っている時間が長くなっていき、足を一歩前に踏み出すと歩行の始まりです。
歩行の最初の時期は、数歩前に進んですぐに尻もちをついて座ってしまいます。
急にスムーズに歩くことができるわけではなく、数歩から少しずつ歩数が増えていき、赤ちゃんは段階を経て「歩く」ということを身につけていきます。
歩くことが上手にできるようになると、一緒に散歩をしたり戸外で遊んだりするのがますます楽しくなりますね。
赤ちゃん自身も歩けることが嬉しくて、行動範囲が広がります。
事故や怪我に十分に注意しながら、戸外での遊びを積極的に取り入れていきましょう。
我が子の「はじめの一歩」は、人生でたった一度きりの貴重な瞬間です。
焦らずに「はじめの一歩」を待ちましょう。
赤ちゃんの足の特徴
まだ歩行をしない赤ちゃんの足の裏は、思わず触りたくなるほど柔らかくて可愛いですよね。
ただし、発達過程にあるため、デリケートで変形をしやすい傾向にあります。
無意識ではありますが、大人の足は歩行の際に一定の順番に圧力がかかり、うまく体重移動しながら、足の裏全体でバランスを取って進みます。
一方赤ちゃんは、体重移動をうまく行うことができず、足の裏にかかる圧力も一定ではないため、ペタペタとした歩き方です。
経験を重ねていくことで、体重移動を行いながら歩くことができるようになります。
赤ちゃんも歩くようになれば、外に出るときには靴を履きますよね。
靴選びがとても大切で、赤ちゃんの足に合った靴でなければ成長や歩行の発達に支障をきたす可能性があります。
例えば、靴の底が厚いものを履かせると、地面の感触を感じることができず、足裏の感触をしっかりと働かせることができません。
サイズの合わない靴を履かせると、歩きづらいため転びやすくなります。
歩行の際に負担や成長の妨げとならないように、赤ちゃんの足の特徴について理解した上で、時期や発達に合った靴を選ぶようにしましょう。
赤ちゃんの意欲を大切にするために安全な環境作りを
赤ちゃんの行動範囲が広がってくると、好奇心を持ってあちこち動き回るようになります。
机の上にあるものを落としたり、棚の中にあるものを引っ張り出すなどする子もいるでしょう。
「とっちゃダメだよ」「〇〇しないでね」と赤ちゃんの行動を制限する声かけをしてしまうこともあるかもしれません。
興味を持って何かをしてみようとする赤ちゃんの意欲を大切にするために、赤ちゃんが生活をしている環境を一度見直してみましょう。
触ったり口に入れたりすると危ないものは手の届かない場所に片づけておく、探索して遊ぶ際に事故や怪我につながりそうな場所はないかを確認しておく、ということも大切です。
対策として、家具の角にコーナーガードをつける、コンセント周辺のコードをまとめて片付けコンセントキャップをする、台所に行かないようにゲートを設置する、お風呂の浴槽にお湯をためない、などが挙げられます。
思いもよらない所で事故や怪我が起きる可能性があるので、家族の共通認識を持って赤ちゃんを守るようにしましょう。
見守りながらサポートしよう
同じくらいの月齢の他の子と比べたり、できるようになる目安の時期ばかりを気にしたりする中で、「なかなかつかまり立ちをしない」「伝い歩きはまだ?」などと焦ってしまう方もいるのではないでしょうか。
運動に限らず食事や睡眠、歯の生え方など、赤ちゃんの発達はどの面においても個人差が大きいです。
長い期間ハイハイをする子もいますので、我が子と関わる時には赤ちゃんが何に興味を持っているのかを捉え、焦らずに見守ってあげましょう。
歩行や成長を促していくために、お世話をする身近な大人が関わってあげられるサポート方法もあります。
テーブルなどに赤ちゃんがお腹をつけ、寄りかかって立つようにし、大人は後ろからそっと支えます。
立つことに慣れてきたら、近くのテーブルなどにおもちゃを置き、そのおもちゃをとるように促したり、手押し車につかまって立たせてみたりしてみるのも良いでしょう。
赤ちゃんの様子を見ながら、無理のない範囲で遊びの中に立つことの経験を取り入れてあげてください。
発達を理解し、子どもの意欲を見守ろう
つかまり立ちから伝い歩き、歩行へと発達していく時期の赤ちゃんの様子や、大人が赤ちゃんと関わる上で気をつけていきたいことを紹介しました。
発達の流れや順番はありますが、ハイハイやつかまり立ちなど何をどのくらいの期間するのか、というのは赤ちゃんによって様々です。
「この時期にこれができるようになる」ということもありません。
あくまでも目安として示されているものなので、我が子の成長の姿を見守りましょう。
子どもの成長は速く、少し大きくなった時に「ハイハイをしていた時期をもう一度みたい」「よちよち歩きの時の我が子にもう一度会いたい」と思っても、戻ることはできません。
「今」という時間を大切にしながら、お子さんとの成長を見守り、子育てを楽しみましょう。
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