子どもはある時期になると、何かにつけて「なんで?」「どうして?」と周囲の大人に疑問を投げかけてくるようになります。
この頃が「なぜなぜ期」と呼ばれる時期です。
子どもによって個人差はありますが、年齢としては2~6歳に「なぜなぜ期」を迎えることが多いでしょう。
「なぜなぜ期」は心理学では「質問期」と呼ばれます。
パパやママなど周りの大人としては、何度も繰り返される質問にうんざりしてしまうこともあるかもしれません。
しかし、子どもにとって知的好奇心や学習意欲を伸ばすことができる重要な時であり、子どもの脳の成長のためにも大切です。
なぜなぜ期は周りの大人にとっても大変ではありますが、適切な対処法を知っておくことで質問への受け答えがしやすくなることも。
ここからは、年齢別のおすすめの対応を紹介しましょう。
子どもの「なぜなぜ期」。「なんで?」「どうして?」への答え方をチェック
11,649 View子どもはある時期になると、色々なことを「なぜ?」と聞いてくる「なぜなぜ期」を迎えます。時には明確な答えがないことを聞いてくるので、答え方に困ってしまう場合もあるかもしれません。この記事ではなぜなぜ期におすすめの答え方を紹介します。答え方を知っておくことで子どもの好奇心や自己肯定感を育むことができるでしょう。
子どものなぜなぜ期とは?
2〜3歳児のなぜなぜ期におすすめの対応
2歳児は、まだ言葉を覚えたての時期です。
そのため質問には、2歳児でもわかるよう言葉を選ぶ必要があります。
パパやママは対応に頭を悩ませるかもしれませんが、この時期にはそこまで物事を論理立てて説明する必要はないでしょう。
子どもは質問に対して正確な回答を求めているわけではなく、自分が投げかけた質問にパパやママなど周りの大人が答えてくれるやりとり自体を楽しんでいるからです。
2歳児の質問には「ポツポツ」や「コロコロ」といった擬音語や擬態語を活用することで、楽しくやりとりができます。
3歳ごろまでは、同じような質問を何度も繰り返すこともあるかもしれません。
あるいは何度も「なんで?」と質問してくることも。
大人としては「面倒だな」と感じることもあるでしょうが、根気よく付き合うことで子どもの知的探究心やコミュニケーション能力を養うことに役立ちます。
大人も楽しみながら質問に答えてあげると良いでしょう。
4〜6歳児のなぜなぜ期におすすめの対応
4歳を過ぎた頃には、子どもは言葉や物事に対する理解力が高まります。
質問されたことに対して、わかりやすい言葉で返してあげれば、子どもなりに解釈して理解することができるでしょう。
4歳から6歳頃の質問に対しては、3歳ごろまでとは違って「正しく説明すること」が大切です。
パパやママなど、大人が分からないことを質問された場合には、あいまいに答えたり作り話をしたりするのではなく、正確な情報を調べてから回答しなければならないシーンもあるでしょう。
また、大人が使っている知らない言葉に対しても「どういう意味なの?」と聞かれる場合もあるかもしれませんね。
そのような時には、なるべく子どもにも分かるような簡単な言葉に置き換えて説明するようにしましょう。
また、子どもの疑問は子ども自身の体験として解決させてあげるのも、子どもの理解を深めることに役立ちます。
たとえば野菜の育ち方に興味を持ったのなら、種を撒いて野菜を育てたり、種の中身が気になるのであれば実際に割って見せたりするのも良いでしょう。
体験を通した疑問の解決は、子どもの好奇心や探究心を伸ばすことにも繋がります。
子どもに合わせた答え方が大事!
子どものなぜなぜ期の質問にはどのように答えたら良いか迷ってしまうパパやママも多いでしょう。
しかし、実際には答え方に正解はありません。
なぜなら、子どもの年齢や知能の程度、性格などを考慮しながら答えることが大切になるからです。
たとえ同じ年齢の子どもであったとしても、子どもの性格や理解力などに応じて答え方は変える必要があるでしょう。
たとえば「雨がどうして降るのか?」という質問に対して、まだ幼い子どもに水蒸気の話をしても理解しづらいですよね。
その場合には、「雲がえーんってたくさん泣いて、その涙が雨になって降るんだよ」などと伝えるのも良いでしょう。
「涙」の存在自体は子どもも実体験として理解できるからです。
もう少し大きくなって色々なことを理解できるようになったのなら、空気中に存在する水蒸気の話や水蒸気が集まると氷や水になって、雪や雨になる話をしてあげるのも良いでしょう。
いずれにしても、子どもに合わせて納得できるような答え方をしてあげるのがおすすめです。
答えが分からなければ一緒に調べるのもおすすめ
子どもは、たまにパパやママでも答えに詰まってしまうような質問をしてくることがあります。
「雷はどうして光ったり大きな音が出るの?」「虫はどうして飛べるの?」などといった科学的な質問をされても、知識がなければすぐに答えられないこともありますよね。
急な質問に困らないように、対処法を知っておくことが大切です。
もしもパパやママが答えに詰まってしまうような質問を子どもがしてきた場合には、図鑑や絵本、インターネットなどを活用して一緒に答えを調べてあげるのもおすすめです。
子どもが分からない言葉があれば、できる限り噛み砕いて説明してあげるとより子どもも理解しやすくなるでしょう。
また、「分からないことはインターネットや本などを調べれば分かる」ということを小さい頃に知っておくことは、学校に通って勉強するようになってからも役に立ちます。
なぜなら、分からないことがあれば色々なものを活用して自分ですすんで調べるようになる可能性があるからです。
子どもの疑問に真剣に向き合おう
子どものなぜなぜ期は、何かにつけて「どうして?」「なんで?」と聞かれるため、大人も対応が大変な時期と言えます。
つい面倒になってしまう場合もあるかもしれませんが、子どもの成長を妨げないためにも対応の仕方には注意が必要です。
たとえば、家事で忙しい時に質問をされると「今は忙しいから後にして」などと真剣に取り合わない場合があるかもしれません。
でも、できる限りその場で疑問を解決してあげる方が好ましいでしょう。
なぜなら、なぜなぜ期真っ最中の子どもは色々なことに好奇心を持っているため、興味や関心が移り変わりやすいためです。
後から答えようと思っても疑問を持っていたことそのものを忘れてしまう可能性もあります。
できる限り興味のあるうちに答えてあげることが大切です。
また、場合によっては大人からすれば「おかしなことを聞くな」と感じるような質問をすることがあるかもしれません。
しかし、そういった質問を笑ったり適当に受け流してしまったりすることも子どもに良い影響を与えないでしょう。
子どもは「笑われた」と悪い記憶として抱え続けてしまうことも。
たとえ「おかしいな」と感じるような質問であっても、子どもの話をしっかりと聞き、質問に丁寧に答えてあげることが大切です。
イライラしがちななぜなぜ期は上手に切り抜けよう!
子どものなぜなぜ期は、何かにつけて質問攻めにあう、パパやママがイライラしてしまうこともあるかもしれません。
しかし、なぜなぜ期は子どもの知的好奇心や学習意欲を伸ばすためにも大切な時期です。
質問を面倒だと感じて冷たくあしらってしまうと、知的好奇心や学習意欲を削いでしまいかねません。
どんな質問にもなるべく真摯に対応してあげることがこの時期の過ごし方のポイントです。
なぜなぜ期の対応は、子どもの年齢や性格、知能の程度によっても変える必要があります。
子どもの様子を見ながら、どのように答えるのが良いのかを考えてあげると良いでしょう。
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