5歳児は、小学校に就学する前の子ども達であり、心身ともに大きく成長する時期でもあります。
食事や排泄といった基本的な生活習慣が身につき、自分の身の回りのことのほとんどを自分でできるようになります。
運動面に関しては好き嫌いや個人差がありますが、基本的な運動機能が備わり、簡単な動きだけでなく少し複雑な動きでも「やってみよう」と前向きに取り組む姿が見られるでしょう。
全身の運動機能が備わり、指先もより器用になり、身体を動かす遊びを喜んで行います。
心の発達としては、自分の考えを持ちそれを相手に伝えることができる、相手の気持ちに気付き、自分とは異なる考えを知り、受け入れて認めていくことができるようになるでしょう。
今後大人へと成長していく上で必要な社会性や人間性を身につけていく、大切な時期です。
5歳児におすすめの外遊びは?みんなで楽しめるゲームや運動も紹介
3,951 View5歳を過ぎた子ども達は、運動能力も友達同士のコミュニケーション能力も大きく発達していきます。人と関わる力は、実際に他者と関わっていく中で育っていくものでもあります。子どもにとって遊びの経験はとても重要。ルールのある遊びを楽しむことができる時期なので、様々な遊び方を教えてあげたいですね。今回の記事では、5歳児の発達に合ったおすすめの外遊びを紹介していきます。
5歳児の体と心
子どもの生活における遊びの重要性
就学前の子どもたちは、一日の大半の時間を遊びながら過ごします。
子どもにとって「遊び」とは生活そのものであり、心身の発達の上でも重要なものです。
5歳という年齢の子どもは、一人で遊ぶことも上手になり、大人や友達など他者との関わりを持って楽しく遊ぶことができます。
一人遊びの中では、「こんなふうにしてみたい」というイメージを持って、それを実現するためにはどのようにしたら良いのかということを考えて、遊びを進めていきます。
好奇心や探求心を働かせていく楽しさを感じることができます。
他者との関わりの中で、思い通りにいかなかったりゲーム性のある遊びの中で負けてしまったりした時の悔しさといった感情を体験します。
このような体験を通して、悔しいだけではなく、自分の中で感情に折り合いをつけて遊んでいくことや、共に考えを出し合い遊びを進めていくことの楽しさや面白さをも学んでいくでしょう。
年齢によって発達に適した遊びがあります。
5歳児は戸外に出てどのような遊びをするのか、なぜその遊びが良いのかということを紹介します。
ゲーム遊びや集団遊びで身につく力とは?
大人や友達との関わりの中でルールを学ぶ遊びとしておすすめなのが、ゲーム遊びや集団遊びです。
例えば、ドッジボールやドロケイ、ドンジャンケンなどが挙げられます。
遊びの中にはルールが存在します。
他者と協力して遊びを進めていくため、まずは基本的なルールを理解する必要があります。
さらに、皆で話し合い、ルールを変更したり追加したりする場合もあるでしょう。
ルールを守らなければ遊びが成立しないので、相手とコミュニケーションを図ることも大切です。
こうして一緒に遊ぶ中で、他者と協力して遊びを進める面白さや楽しさを感じることができるでしょう。
ゲームなので勝ち負けがあり、嬉しさや悔しさなど様々な感情もうまれます。
自分勝手に感情をぶつけるのではなく、感情のコントロールもうまくできるようになっていくでしょう。
ゲーム遊びや集団遊びを通して、発想を転換していく力やコミュニケーション能力、他者と協力して関わっていく力など、社会性を身につけていくことができます。
昔から日本に伝わる伝承遊び
昔から日本に伝わる伝承遊びとは、さまざまな年齢の子ども達が集団の中で展開してきた遊びで、各地域ごとに広がっていったものです。
同じ遊びでも地域によってルールが異なる場合があるので、面白いですよね。
5歳児におすすめなものは、「あぶくたった」「はないちもんめ」「だるまさんがころんだ」などです。
基本的なルールは一度覚えると簡単。どの遊びでも、繰り返しの言葉のやり取り、友達と一緒に話し合い遊びを進めていくこと、追いかけっこで体を存分に動かすことを楽しむことができます。
ずっと同じルールで遊ぶのではなく、少人数や大人数などで雰囲気を変えたり、少しずつ複雑なルールを取り入れたりと、自分たちでルールを変更してアレンジを加えながら遊ぶことも可能。
楽しさや面白さをより多く感じることができるでしょう。
イメージを広げながら遊びを展開「砂場での遊び」
「砂場」は、年齢問わずにそれぞれの年齢に合わせた遊びを展開していくことができる場所です。
年齢に応じて、容器に砂を出し入れする、砂を掘るといった砂の感触を楽しむ遊びから、山や食べ物などに見立てた遊びへと変化していきます。
砂や土という素材は自由自在に形を変えていくものなので、「山をつくろう」「ぴかぴかの泥だんごをつくろう」「食べ物に見立てておままごとをしよう」と、作りたいもののイメージが持ちやすいです。
自分の思い描くイメージを表現する楽しみ方、友達と一緒にアイディアを出し合いながら一つのものを作り上げていく楽しみ方などがあります。
砂場で水を用いれば、ダムや川などを作ることができ、ダイナミックな遊びも可能です。
この時に砂や土が水を含むことにより形を変えて変化していくことに気付き、身近な自然物に興味を持つきっかけにもなるでしょう。
このように砂場遊びは、子どもの遊びの多くの可能性を秘めています。
役になりきって遊ぶ「ごっこ遊び」
0歳の赤ちゃんから各年齢の発達に合わせた遊びに「ごっこ遊び」があります。
例えば0~2歳児の子どもたちは、身近な人であるママなどを真似て「おうちごっこ」や「おままごと」などを楽しみます。
友達と一緒に遊ぶというよりは、一人ひとりが同時に遊ぶため、まだまだ自分中心の世界観の中での遊びです。
3〜4歳と年齢が上がるにつれて、より具体的な遊びへと変化していきます。
例えば、夏にお祭りに行った体験から「おまつりごっこ」「おみせやさんごっこ」をするなど、自分の体験をもとに友達と一緒に遊びを展開していくことができるように。
友達とイメージを共有し、言葉のやり取りをしながらなりきって遊びます。
5歳児は自分たちで遊びの始まりから終わりまでイメージのアイデアを出し合って、一つの遊びを作ります。
考えた役割の中で自分の役割を理解し、遊びを進めていくことの楽しさを感じることができるでしょう。
ごっこ遊びの中で、思考力や判断力、人間性、社会性を培っていくことも期待できますね。
子どもの発達を理解し、育ちを見守ろう
身の回りのことをがほぼ自分できる5歳の子ども達。
友達などの他者との関わりを楽しみ、遊びを通じた関わりの中で多くのことを学び、集団で生活するのに必要な力を身につけていきます。
できることが増え成長が進む5歳児に、大人はどのように関われば良いのでしょうか。
遊んでいる時にお友達と揉めたり、トラブルが起きったりしても、自分たちで解決しようとします。
自分の考えを持ち相手にはっきりと伝える力を持つとともに、友達が自分とは異なる考えがあることに気付くことは大切です。
自分の考えを押し付けるのではなく、相手の考えも受け入れることは、子ども達の人生において必要な経験です。
困っている子どもの姿を見て思わず手を貸したくなるような場面もあるかもしれません。
そのような時には、子ども自身が考えて自分の力で解決するために行動しようとしている姿を見守ってあげることが必要です。
状況に合わせて必要な援助を行っていきながら、子どもの成長を見守ってあげるようにしましょう。
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