生後2ヶ月の赤ちゃんの発達って?過ごし方からお世話のポイントまで解説!
6,840 View産後のバタバタが少し落ち着いてきた、生後2ヶ月。とはいえ、予防接種デビューもあり、「早めに職場復帰を考えているけど、母乳育児を続けたい」「まだ首が座っていないけど大丈夫?」など、新たな悩みも出てきます。今回は、生後2ヶ月ごろの赤ちゃんの発達についてご紹介します。
生後2ヶ月の赤ちゃんの発育・発達
最初に、生後2ヶ月の赤ちゃんの発育・発達はどのようなものなのかをご説明します。
体の発達
体の発達について。
個人差の大きいところですが、大体の平均を知っておくと、お医者さんや助産師さんに相談する時の目安になるでしょう。
【体の大きさ】
生後数ヶ月間で、赤ちゃんの身長は平均で毎月2.5~3.8センチメートル伸び、体重は同じく平均で毎月680~900グラムほど増えるとされています。
生まれた時の体重や身長が異なるので、その後の成長具合にも個人差があります。
母子手帳に載っている発育曲線のグラフなどを参考にしてみましょう。
【視力】
生まれた時はぼんやりとしか見えていなかった赤ちゃんですが、このころになると物の形や、身近な人の顔の輪郭などが分かるようになってきます。
色もよく見えるようになってきますので、お散歩の時には「あれがお花だよ」などと声をかけたり、絵本を見せたりしてあげると良いでしょう。
【聴力】
聴力も向上し、声の大きさや高さ、調子などを聞き分けられるようになってきます。
ママやパパの声が分かるようになるのはもう少し先ですが、ぜひ色々と話しかけてあげましょう。
【首すわり】
「赤ちゃんをうつ伏せにすると、少しあごを上げる仕草を見せるようになる」、「抱っこをした際に少しの間なら頭の位置を自分で保てる」など、少しずつ首がしっかりしてきます。
首座りが完了するのは、生後3ヶ月で約5割、生後4ヶ月で約9割と言われています。
完全にすわるようになるまでは、まだしばらくかかる赤ちゃんが多いようです。
【体の動き】
動きの多くは、まだ原始反射(刺激に対して自分の意志とは関係なく反射的に起こす動き)ですが、
キックをするようになるなど、だんだん動きをコントロールすることを学んでいきます。
特に、手と指の能力は発達してきます。
手を口の前に持っていって舐めまわしたり、おもちゃなど動くものを見せると手でつかもうとしたりします。
ガラガラなど、握れるおもちゃを用意してあげるといいでしょう。
赤ちゃんが顔の上に落としたりしないよう、気を付けてあげることが必要です。
【便】
この時期の赤ちゃんの便は、黄色~淡い茶色・明るい緑色です。
まだミルクや母乳しか口にしていないため、硬さはかなりゆるいでしょう。
「下痢では?」と思うかもしれませんが、ゆるいのが普通の状態です。
赤ちゃんが元気なら心配することはありませんが、気になることがある、いつもと様子が違うということであれば、小児科で相談してみましょう。
感情、言葉の発達
続いて、赤ちゃんの感情や言葉についてです。
おしゃべりができるのはまだまだ先ですが、赤ちゃんなりの方法で、反応を示してくれるようになります。
【感情、言葉】
身近な人が赤ちゃんに笑いかけると、赤ちゃんも笑顔を返してくれることがあります。
知らない人に対しては反応をしないこともありますが、よく知っている人の方が良く反応するというだけのことなので、心配はいりません。
「アー」「ウー」などといった声(クーイング)で反応するようにもなってきます。
赤ちゃん自身でこうした不思議な音を出せることに気づき、自分で楽しむことも。
こうした“赤ちゃん言葉”をまねてお話してもいいですし、普通の大人の言葉を聞かせてあげても良いでしょう。
「おむつを替えてさっぱりようね」「天気がいいからお散歩に行こう」など、声をかけてあげましょう。
【おしゃぶり】
新生児から使えるおしゃぶりはたくさん売られていますが、上手に吸えるようになるのは、生後2ヶ月ごろからということが多いようです。
ただし、嫌がるのに無理にくわえさせたり、1日中使ったりということは避けましょう。
必要な時に上手に使い、楽しく育児の手助けの1つとして活用しましょう。
生後2ヶ月の赤ちゃんの授乳、ミルク
授乳・ミルクについても気になっている方も多いのではないでしょうか。
新生児期と比べて、赤ちゃんの飲み具合が変わったり、悩みが変化してくることがあります。
それでは、ミルクの目安や母乳が出にくい時などどうすればいいのか具体的にご紹介します。
量や回数の目安はどのくらい?
生後2ヶ月の赤ちゃんの授乳は、1日に6回程度。
1回あたり、約120~160mlが目安です。
ただ、生まれたばかりの頃は満腹中枢が未発達だった赤ちゃんですが、この頃になると自分で飲む量を調整できるようになる子も増えてくるようです。
どのくらいのカロリーを必要としているのか、体調や食欲など個人差もありますので、欲しがるようならもう少し与えて様子を見てもいいでしょう。
飲むペースが落ちる、吸うのをやめるなどが、満足したサインです。
また、「泣いている=とりあえず授乳・ミルク」とは限りません。
特に月齢の低い赤ちゃんは、眠い・甘えたいという理由で泣くことも多いもの。
まずはおむつを替えたり、抱っこしたりあやしたりして様子を見てみましょう。
母乳が出ない時はどうすればいい?
生後2ヶ月、少し授乳に慣れてきたかなと思っていたのに母乳が出ない…。
そんな悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
まずは、できる対策から始めてみましょう。
1. 赤ちゃんに吸ってもらう
母乳は、赤ちゃんの吸う刺激でつくられます。
「出が悪い?」と思ってもすぐにあきらめず、まずは吸わせてみましょう。
2. 食生活を見直す
母乳はママの血液からつくられるため、食生活と深い関係があります。
育児に忙しくて、ちゃんと食べられていないということはありませんか?
もしくは、産後すぐは気をつかっていた食生活が乱れがちではないでしょうか?
なかなか難しいとは思いますが、赤ちゃんやご自身のためにも、なるべくバランスのいい食事を心がけてください。
3. 育児疲れ
疲れやストレスも大敵です。
「母乳が出ないなんて、母親失格…」と悩んだりしていませんか?
家族の協力を得て休む、必要ならミルクを使う、助産師さんにマッサージをお願いするなどしてみましょう。
生後2ヶ月の赤ちゃんの寝かしつけ
すべての月齢を通じて、赤ちゃんのお世話をする人の悩みの種となっているのが寝かしつけ。
こちらも個人差が大きいですが、生後2ヶ月ごろの睡眠についてご紹介します。
睡眠時間とリズム
生後2ヶ月の赤ちゃんの睡眠時間は、平均で1日14~17時間と言われています。
昼夜の区別がなかった新生児期と比べ、日中は起きていることが多くなり、夜に6~8時間まとめて眠ってくれるようになる子もいます。
いずれにせよ、1回あたりの眠る時間は長くなってきます。
夜にしっかりと眠る習慣がつくのはまだ先のことが多いですが、寝る前の授乳の際にはできるだけ静かにし、照明も暗くするなどして、「夜が来て寝る時間なんだよ」と教えてあげてもいいでしょう。
うつ伏せ寝に気をつけよう
この時期気をつけたいことの1つが、“うつ伏せ寝”です。
うつ伏せのまま寝かせたり、うつ伏せのまま赤ちゃんを1人にしたりすることは絶対にやめましょう。
まだ寝返りができないため、呼吸ができず苦しくても自分では動くことができず、とても危険です。
乳幼児突然死症候群(SIDS)の調査でも、うつ伏せに寝かせた時のほうが仰向きに比べて乳幼児突然死症候群の発生率が高いことが分かっています。
1歳になるまでは、寝かせる時は仰向けが鉄則です。
寝具やマットレス類は硬めのものを用意する、赤ちゃんの周辺にクッションやぬいぐるみを置かないないようにするなど、環境にも気をつけましょう。
夜泣きの原因と泣き止ませる方法
生後2ヶ月は、新生児期と比較すれば日中起きていることが増えますが、とはいえ、まだまだ体内時計が未発達な時期。
睡眠のリズムがうまくとれず、短いサイクルで寝たり起きたりという子もまだまだ多いのが現状。
お世話する人にとって夜泣きは困りものですが、成長過程の一つであり、完全になくすことは難しいもの。
抱っこ、歌を歌う、ドライブに出かけるなどで、夜泣きを減らす努力をしている方もいるようです。
「特定の歌がお気に入り」「ママやパパの服でくるむと落ち着く」など赤ちゃんによっても対処法が違いますので、いろいろ試してみてくださいね。
生後2ヶ月の赤ちゃんの過ごし方・お世話
少しまとめて眠ってくれるようになってきたら、赤ちゃんとの過ごし方にも工夫をしたいもの。
次のようなことを心がけてみましょう。
生活リズムを整えよう
まずは生活リズムを整えることが大切です。
「まだ小さくて分からないのでは」と思うかもしれませんが、
朝は「おはよう」と声をかけてカーテンを開け、部屋を明るくしお着替えをしましょう。
日中は、抱っこやベビーカーでお散歩し、外気浴をするのもおすすめです。
夜はお風呂に入ってパジャマに着替えて部屋を暗くするなどして、寝る準備をすすめましょう。
親子で遊んでコミュニケーションを取ろう
2ヶ月ごろになると、親子遊びもできるようになってきます。
赤ちゃんの「くー」「あー」などの声(クーイング)に、目を合わせて応えてあげましょう。
赤ちゃん絵本の読み聞かせを始めてもいいですし、赤ちゃん向けの音楽をかけたり、ガラガラなどのおもちゃで遊ぶのもおすすめです。
短時間なら、しっかり見守りながらうつ伏せや腹ばいで運動をさせてみるのも良いでしょう。
赤ちゃんの予防接種やスキンケアの方法とは
2ヶ月ごろの赤ちゃんのお世話で特に気をつけてあげたいことに、予防接種とスキンケアがあります。
まずは、予防接種。
赤ちゃんはママか免疫をもらって生まれてくるため細菌やウイルスから守られていますが、生後5~6ヶ月になるとその働きが落ち始めるとされています。
その前に予防接種の効果を十分に発揮させるため、生後2ヶ月頃から予防接種を始めましょう。
つぎに、スキンケア。
生後2ヶ月は、肌の皮脂量が減り始めるころでもあります。
赤ちゃんの皮膚は、大人の半分ほどの薄さしかなく、バリア機能も未熟。
湿しんになりやすいので、1日1回は刺激の少ない石鹸でやさしく洗い、保湿も忘れずないようにしましょう。
産後2ヶ月のママの身体・生活
産後2ヶ月になると、少し回復してきたと感じるママが多いようです。
しかし、まだ無理は禁物ですので、ママと赤ちゃんの体調を最優先に考えるようにしましょう。
産後2ヶ月のママの身体
ママの体は、ほぼ回復してくる時期。
ウォーキングなどの軽い運動ならできるようになってきます。
とはいえ、出産前の体に戻るためには半年から1年ほどかかると言われています。
産後のダイエットなど、無理をしないようにしましょう。
時短家事・息抜きのコツ
少し育児に慣れてくるころではありますが、ここで頑張りすぎるのは禁物。
あっという間に離乳食作りも始まりますし、赤ちゃんが動き回れるようになったら、思うように家事がはかどらない日も出てきます。
今のうちに、食洗機やロボット掃除機など、便利家電の導入を考えてもいいでしょう。
また、何かあった時に助けてくれる人を探しておくことも、無理をしすぎない育児には必要です。
近所に一時預かりをしてくれる保育園があるか調べる、ファミリーサポートなどに登録しておくのも一つの手です。
何ヶ月から預かってくれのるか、料金はいくらか、などもあわせてチェックしておくと安心です。
産後2ヶ月でママが職場復帰する場合は?
中には、産後2ヶ月から職場復帰を考えているママもいらっしゃるのではないでしょうか。
安心して預けることのできる預け先(保育園、託児所、ベビーシッター、祖父母等)を確保したら、離れて過ごすことに慣れることから始めましょう。
預ける~出勤~帰宅~夜のお世話まで、まずはイメージしてみましょう。
また、預け始めは、発熱などで呼び出しがあることも少なくありません。
仕事の調整やスケジューリング、会社な身近な人などの協力を得ることも必要になってきます。
無理をしないように体をいたわりながら過ごしましょう
生後2ヶ月は、まだ産後2ヶ月目。
多少体が回復して、育児に慣れたと思っても、ママは無理はしないことが大事です。
育児は、まだまだ始まったばかりです。
赤ちゃんのお世話と自分の体を労わることを最優先に、ゆったりと過ごしてください。
家事も育児も完璧を目指さず、「60点くらいで上出来」と思っていたほうが、何かとうまくいきますよ。
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