私と夫は、基本的に、行動理念が全く合わない。
取りあえずやってみる、私。
先にリスクを検討する、夫。
出かけるのが好きな、私。
ステイホーム大好きな、夫。
テレビと会話が同時に処理できない、私。
テレビ、パソコン、会話の同時進行をしたい、夫。etc.etc...
なんで結婚した!?と言われそうなものだが、人生本当に何があるかわからない。
理解できない夫の行動…ある一言から学んだ、子育てに大切なこと<第四回投稿コンテスト NO.24>
9,958 View普段から行動様式が異なっているというYukiさんご夫婦。子育てにおいても意見の異なる夫に、イライラすることも…。しかし、夫のある行動が、夫なりの子育て方法を見直すキッカケとなったようです。
そんな二人なものだから、当然、子育てにおいても意見の食い違いが多発する。
例えば休みの日。
お天気が良い日は、私は、外に出かけたい気持ちになる。
特に、春先で、気候もちょうどよい時期なんて、外に行かない選択肢はない!
子どもだって、家でテレビを見るより、外で遊ばせた方が良いと思う。
だから私は、息子を着替えさせて、自分も着替えて、外遊びの道具をもって、公園へ連れ出す。
ところが、夫は、まず息子に尋ねるのだ。
「お外行く?」
と。
すると、テレビでお気に入りの電車の動画を見ていた息子は答える。
「やーだー」
息子がそう答えると、夫は
「いやなんだって」
と言って、どれだけ天気が良かろうと、風が気持ちよかろうと、外へ行こうとはしない。
たとえ出るときに「いや」と言っていても、公園に行ってしまえば、息子は、お気に入りのシャボン玉を吹きまくって「じょーずー!」と自画自賛し、ひとりで「よーい、ドン!」と言って駆け回り、すべり台を滑って、ご機嫌に遊ぶのに、だ。
いや、外に行こうよ。
健康と、夜のスムーズな就寝のために、と思う。
寝かしつけでもそうだ。
寝室に連れていき、添い寝をしてトントンをしていても、素直に眠ってくれない時はある。
そこそこある。
私は、就寝時間を守って眠ってほしいので、息子が寝室から出たがって泣いても、なるべく寝室から出さない。
出したとしても、電気をつけずに抱っこして、寝るまでゆらゆらしたりしている。
しかし夫は、息子が泣いてリビングに行きたいというと、すぐにリビングに連れて行ってしまう。
そして、息子の言うまま、電気をつけて、テレビをつけて、おもちゃを出す。
そうなると、息子は、遊びに夢中になって、寝ない。
深夜の12時を過ぎても寝ない。
「だって寝ないんだから、仕方ないじゃん」と言って、遊びに付き合っている。
もう少し、寝かす努力をしようよ、と思う。
さらに、入浴。
息子はお風呂が嫌になる時期が、何ヶ月かに一時期、気まぐれにやってくる。
とはいえ、お風呂に入れないわけにはいかないので、私は、泣こうが喚こうが、脱衣所に連れていき、号泣する息子の服を脱がせてお風呂に入れる。
まだまだ泣くようなら、おもちゃなどでなんとかご機嫌を取って、入浴を済ます。
夫はというと、息子が、泣かずに脱衣所に来れるまで、または、脱衣所で泣き出した息子が、素直に服を脱いでくれるまで
「ほらー、入ろうよ~」
などと呑気に声をかけ、いつまでたってもお風呂に入れない。
(また、就寝の時間が、遅くなるじゃないか!!)
私は正直、この対応にイライラしていた。
ところが、お風呂イヤイヤ絶頂期のある日、なぜか泣かずに夫とお風呂に入れたのだ。
お風呂に行く前は、ぐずぐず言っていたのに、脱衣所で泣き出すことなく、お風呂に入っていた。
夫に訊くと
「脱衣所から出たがったから、ドアを開けといたんだよ」
と。
私と入る時にも、息子は脱衣所のドアに縋り付いて出て行きたがったが、私は「逃がすわけにいかない!」と思い、決してドアを開けなかった。
ところが、この時、夫が脱衣所のドアを開けてあげると、それで気が済んだのか、逃げ出すこともなく、泣かずにお風呂にも入れたのだ、という。
開けたら逃げると思っていた、と言った私に、夫は
「逃げ道を用意してあげないと」
と言った。
私にはない観点だった。
そうか。
「逃げ道がある」と思うだけで、安心できることもあるのか。
夫が私と別の人間で、行動理念が合わないように、息子もまた、私とは別の人間だ。
私の思う「楽しい」が、息子にとっての「楽しい」ではない。
それは分っていたつもりだったけれど、こんな小さな違いでも、安心出来たり出来なかったりするのか、と、改めて思い知らされた。
私は、割と強引な性格で、やればなんとかなるんじゃないか、とか、頑張ればできるだろう、と思いがちだ。
だから、つい、周りの人間にも「やればいいのに」や「頑張ればできるよ」という思いで、色々なことを強要してしまう。
けれど、今回の息子のように――ドアを開けるだけで安心できるように――少しだけ、逃げ道を残してあげるような、柔らかい対応の仕方もあるのかもしれない。
今後も、夫とは、息子への対応の違いで苛立つこともあるだろう。
けれど、「息子にとって」は、どんな対応が「ベスト」なのか。
息子の反応を見ながら、夫の育児も参考にしていきたいと思う。
ちなみに、翌日は、脱衣所のドアを開けてみても、ギャン泣きでお風呂を嫌がった。
残念。
同じことをしても「ベストプレー」にはならないのが、育児の難しさ。
息子の本当の意思がはっきりわかるのは、きっとまだまだ先のことなんだろう。
おまけのベストプレー
この春に私の育休が終わり、職場復帰するにあたって、家庭内で家事の分担を考え直した。
いろいろな事情を加味した結果、夫が食事の担当になった。
結婚してから5年。
一度も包丁を握ったことのなかった、夫が、だ。
そんな夫の、記念すべき、初・晩御飯担当の夜。
夫は、アプリを使って献立を決めたので、食卓に並んだものは、初めてのメニューばかり。
普段からあまり食事に意欲を見せない息子が、一口食べて発したのは
「おいしー!」
まさかの。
私もあまり聞いたことがない。
「おいしー!」
そして、完食。
そりゃもう、夫はご機嫌ですよ、ね。
えぇ。(本人は、隠そうとしてましたけど)
ナイス育児!ならぬ、ナイス育父!!
ほめて育てる息子のベストプレー。
育児はチームプレー。
息子もチームの一員だったのです。
私も見習わねばと思った夜でした。
(ライター:Yuki)
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