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公開 2020年07月06日  

読み聞かせで国語力UP!を期待したけれど…改めて思う、本を読む意味って?

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現在、年長児の娘。将来のために読解力を身に付けさせたいと考え、赤ちゃんのときから読み聞かせをしてきたのですが……。


母から受け継いだ、読み聞かせ習慣


私が生まれ育った実家は、典型的な文系家族でした。

母は地方の新聞社や出版社で働き、定年後の今は、趣味で小説を書いています。

兄弟たちも、以前は文章を書く仕事をしていました。


そんな母はいつも、子どもたちには幼い頃から読み聞かせをしてきたから、みんな自然と読解力が身についたのだと言います。

たしかに当時の母は、忙しい最中も寝る前の読み聞かせだけは欠かすことがありませんでした。



私も毎晩の絵本タイムが楽しみだったことを、今でもよく覚えています。


母のこの持論が正しいのかはわかりません。

ただ学生時代、勉強が大嫌いだったにもかかわらず国語の点数だけは良かった私。

だから私も、娘の読解力を養いたいという想いで、1才になるまえから絵本の読み聞かせを始めました。


1歳のころは絵だけの絵本。

2歳のころは1行程度の文章が入った絵本。

3歳のころから単純なストーリーの絵本。


年齢に合わせて本を選び、徐々に有名作家の作品や昔からある名作など、ストーリー性の高いものも取り入れていきました。

赤ちゃんの頃は「読んで」とせがんできた娘。

しかし文字を読めるようになってきた4歳頃から、徐々に読み聞かせを拒むようになったのです。


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娘を本好きに……


焦った私は、もっと色々な本に触れさせなければ!と、週末のたびに図書館に連れていくようになりました。

私が幼いころに好きだった本をすすめてみたりもしました。

娘と同じ5歳の女の子が、家の中やご近所で、不思議な体験や冒険をしながら成長していく物語。

シリーズものになっているので、毎晩1話ずつ読めば、次第にストーリーに引き込まれていくのでは?と考えたのです。


ところが娘は、くつ下がおしゃべりしたり、靴が勝手に歩いたりする不思議な世界感が「こわいー」と拒絶!

思惑は外れてしまいました。


その頃から、寝る前には夫と遊ぶことの方が優先で、読み聞かせには見向きもしなくなった娘。

図書館へ行っても選んでくるのは、間違い探しや迷路遊びなど、ゲーム感覚の本ばかり……。

家でも赤ちゃんのときに読んでいた本や、オモチャのカタログを好んで見ています。

ストーリー性の高い本を読ませたかった私は、ガッカリ。

母も孫のために会員になっていた絵本クラブを、ついに解約してしまいました。


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そもそも、本との付き合い方って?


どうやって本に興味をもたせようかと悩んでいたとき、たまたま見たテレビで、ある県の教育長が出演していました。

その県では学校の図書室改革を実施しているということで、地域の図書室には、雑誌や漫画など、昔なら教育上相応しくないとされる本も置いているといいます。


「まずはどんな本でもいいから、本にふれることが大切」

番組の中で、その方はこう話していました。

また、中学生くらいの女の子たちが図書室で寝そべって本を読んでいる様子も、VTRで紹介されていました。

学校で本を読んで、息抜きできるっていいな……。

その映像を見た時、私は「本には勉強以外の色々な役割がある」という、当然のことに気が付いたのです。


そして、自分自身の本との関係を振り返ってみました。

文学作品といわれるものを読むこともあるけれど、疲れているときには、海外のファッション誌やインテリア雑誌を眺めて現実逃避したりします。

私にとって読書は、ストレス発散のための手段でもあるのです。

自分は勉強のために本を読んでいるわけでもないのに、娘には「勉強のために読んでほしい」と、プレッシャーをかけてしまってきたのかもしれません。


改めて我が子を見てみました。

私がすすめた本は拒む彼女ですが、自分で選んだ本には熱心に見入っています。

それはオモチャのカタログだったり、ゲームの本だったり、赤ちゃん向けの絵本だったり……。

大人が読ませたいものとは少し違っているけれど、本との付き合い方は人それぞれ。

本人が楽しんでいるのなら、それでいいのです。

そんな単純なことが、見えてなかったのかも知れないなと気付かされた瞬間でした。

これからは、娘の好みを尊重し、見守っていこう。

彼女が新しい出会いや発見を見つける入り口の一つに、本の世界があれば素敵だなとは思います。

でも、それ以外のいろいろな読書の楽しみ方を知っている娘も、やっぱり素敵だなと思うのです。

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※ この記事は2024年11月21日に再公開された記事です。

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