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公開 2021年07月24日  

母乳っていつまで続けるべきなの?卒乳・断乳のコツ、メリットをご紹介!

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「母乳をいつやめるか」ということは、母乳育児をする方にとって、大きな問題ですよね。そこで今回は、母乳をやめるときの進め方やコツ、卒乳と断乳の違い、母乳をやめるメリットとデメリットについて紹介していきます。また、「母乳はいつまで出るのか?」などママの身体についてもお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてください。


目次 母乳はいつまであげる?ママたちの体験談
母乳はいつまで出るの?
卒乳と断乳の違い
母乳をやめるメリットとデメリット
やめる時の5つのコツ
周囲を気にせず、自分でやめる時期を決めましょう

母乳はいつまであげる?ママたちの体験談

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厚生労働省の「平成27年度乳幼児栄養調査」(2016)によると、子どもの離乳開始時期を「生後6ヶ月」とする保護者の割合が44.9%と最も多く、離乳の完了期については、子どもが1歳1ヶ月~1歳3ヶ月だったという保護者の割合が33.3%と最も高いという結果が出ています。

離乳食を開始する目安が生後6ヶ月頃とされていることや、赤ちゃんが食べ物に興味を持ち始めたなどの理由から離乳食を開始することによって、離乳を始めるママが多いようです。


わたしは、子どもが1歳になった頃に卒乳しました。

産後すぐはミルクと母乳の混合育児でしたが、母乳があまり出ないことなどから保健師さんのアドバイスも受け、子どもが生後3ヶ月頃に混合から完全ミルク育児に移行。

生後5ヶ月頃から離乳食を開始すると子どもは離乳食をよく食べてくれ、生後11ヶ月頃からミルクをあまり欲しがらなくなり、1歳になって牛乳が飲めるようになると自然に卒乳という形になりました。


わたしの場合は、子どもが食べ物への関心が強く、あまりミルクに執着心がなくすんなり卒乳となりましたが、周りのママ達の体験談を聞くと、子ども達の個性や家庭の環境によって、卒乳や断乳の時期はそれぞれです。

「母乳は子どもが欲しがるまであげて良い」という考えから、2~3歳まで母乳育児をしていた方もいます。

また「上の子を育てながら下の子への授乳が大変でなるべく早く卒乳させたかったが、子どもが母乳を欲しがるのでなかなか卒乳できなかった」という方、復職日に向けて断乳の準備をし、1年の育休から復帰する日から断乳をしたママもいます。


母乳はいつまで出るの?

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ママの体では、子どもが必要としている限り新しい母乳が作られます。

つまり、子どもがおっぱいを吸う間は母乳が出ます。


反対に、子どもがおっぱいを吸わなくなると母乳は自然に止まっていきますが、すぐに止まるわけではありません。

1日の授乳頻度が少なくなってからやめるのと、1日の授乳回数も多くおっぱいの分泌量が多いときにやめるのでは、母乳の止まり方も違います。

おっぱいが張るため、しばらくは1日に数回の搾乳が必要になるママもいれば、おっぱいが多少にじむ程度のママもいて、個人差が大きいようです。


乳腺炎にならない程度に搾乳する、圧抜きケアをする、おっぱいが張ってきたら冷やす、長湯をして身体をあたためすぎないなどして、無理せずに断乳、卒乳と付き合いましょう。

母乳の分泌を抑える効果があると言われている、ペパーミントやセージのハーブティーを試してみるのもいいでしょう。


卒乳と断乳の違い

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母乳をやめる際、「断乳」や「卒乳」という言葉をよく耳にしますが、何が違うのでしょうか?

「断乳」…母乳を親の意志で止めること
「卒乳」…子ども自身が母乳を欲しがらなくなり、子どもの意志で授乳を卒業すること

どちらの言葉も授乳をやめることでは同じですが、やめるきっかけが「親主導」なのか「子ども主導」なのかという違いがあります。

ママが計画的に行うのが「断乳」、子どものペースにゆだねるのが「卒乳」というイメージです。


最近は、子どもの精神面に寄り添って、意志を尊重する「卒乳」が主流になりつつありますが、女性の就業率が高い昨今、保育園への入園をきっかけに断乳を計画する、ママの体調不良や乳腺トラブルから断乳が必要な場合もあります。

母乳をやめるタイミングについての考え方は、家庭環境やママの体調など人それぞれです。

「授乳は最長でいつまで」という決まりもなければ、「卒乳」と「断乳」のどちらが良いのかも、正解はありません。


母乳をやめるメリットとデメリット

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断乳、卒乳後のメリットやデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?詳しくみていきましょう。


母乳をやめるメリット


母乳をやめるメリットには次のようなものがあります。

・子どもを預けやすくなる
・ママの食事が自由になり、投薬制限がなくなる
・次の妊娠に繋がりやすい
・ママの体力が温存できる
・子どもの離乳食が進む

母乳をやめることで、ママは子どもから離れやすくなります。

母乳のしばりがなくなると、子どもを保育園や託児所などに預けて働きに出ることがしやすくなりますし、気軽に家族に預けて1人時間を持つことで、リフレッシュして心身ともにエネルギーをチャージすることもできます。


妊活、妊娠中から食事の管理や、カフェイン、お酒などのし好品を制限していたママも、母乳をやめることで食事の自由度がアップ。

風邪や体調不良のときに薬を飲めなかったり、持病の投薬を制限していたママも、必要に応じて薬の力を借りることができます。


また、個人差がありますが、授乳を続けていると生理の再開が遅れることもあるようです。

年齢や仕事のことを考えて、子どもに兄弟が欲しいという家族計画から早く次の生理が始まって欲しい場合には、母乳をやめるというのもひとつの方法です。


夜中の眠りが浅くなったときに、授乳で寝るという癖がついている子どもも中にはいます。

夜中の授乳がなくなることで朝まで寝てくれることが多くなり、ママの連続した睡眠時間の確保が可能に。

そして、夜中の授乳がなくなることでママの負担も少なくなり、体力の温存へ期待ができます。


母乳をたくさん飲んでいることで離乳食が進まなかった赤ちゃんは、母乳をやめると離乳食を食べてくれやすくなることも。

「離乳食をあまり食べてくれない」「離乳食が進まず次のステップにいけない」という赤ちゃんも、母乳をやめることで離乳食を食べてくれやすくなることもがります。


母乳をやめるデメリット


母乳をやめるデメリットには、次のようなことがあります。

・乳腺炎などのおっぱいトラブルにつながる可能性も
・子どもとのスキンシップが減る

先の章でも紹介したとおり、授乳をやめても母乳はすぐに止まるわけではありません。

場合によっては、乳腺炎などになる可能性もあります。


おっぱいが張ったら、適度な搾乳などで対応することもできますが、授乳しているときのようにたくさん搾ってしまうと、ママの身体が授乳中だと勘違いをして母乳が作られ続けてしまうこともあるので、おっぱいを押したり持ち上げたりして「圧抜き」のケアをするのが良いでしょう。

心配な場合は、母乳外来などでおっぱいケアをしてもらうと安心です。


また、わが子に母乳をあげる時間は、子どもだけでなくママにとっても大切なスキンシップを取る時間でもあります。

子どもを抱っこして、おいしそうに母乳を飲んでいる姿を見るのは、幸せな時間。

母乳をやめて授乳の時間がなくなるのは、子どもだけでなく、お母さんも寂しい気持ちになることがあります。


しかし、授乳だけがスキンシップではありません。

その分、たくさん抱っこしてあげたり、たくさん話しかけたりしてスキンシップの時間をとることはできますし、子どもの成長とともに、手遊びをしたり、おもちゃで遊んであげたりなど、断乳、卒乳後のスキンシップの幅は、さらに広がっていきます。


やめる時の5つのコツ

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「断乳、卒乳を達成するのは、とても難しい」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

ここでは、断乳、卒乳の5つのコツをご紹介します。


コツ1:前もって子どもに伝え、カレンダーでカウントダウンをする


事前に「この日でおっぱいはおしまいね」と子どもに伝え、カレンダーに書いておきます。

毎日、1日1回はカレンダーを見て子どもと確認し、×印を書いていくのがオススメです。

ある程度、親子の意思疎通ができることが前提となる方法ではありますが、一方的に進めるよりも視覚で子どもに確認してもらうことと、声かけをして意思疎通を決まり事にすることによって、納得してくれるようです。

子どもへの告知の時期があまり早すぎると間延びしてしまうので、2週間~1ヶ月前からスタートするのが良いでしょう。


コツ2:最後の授乳は満足いくまで飲ませ、感謝の気持ちを伝える


最後の授乳は、子どもが満足いくまで飲ませてあげましょう。

子どもが自分から口を離したら、「今までおっぱいを飲んでくれてありがとう」と伝えることで母子ともに後悔なく断乳に踏み切れることが多いようです。


コツ3:子どもが泣いても母乳を飲ませない


寝かしつけの際に授乳していた場合、その後の寝かしつけのときには、子どもが泣いて欲しがることが多いようです。

しかし、ここで授乳してしまうと「泣いたらまだおっぱいが飲める」と子どもが思ってしまうかもしれません。

再度トライするときには、ママも子どももつらい思いをする可能性があります。

泣いても母乳を飲ませないように決意しましょう。

ベッドサイドにお茶を用意しておき、泣いたら飲ませるようにするのがオススメです。


コツ4:なるべくおっぱいを思い出さないようにする


せっかく忘れていたのに、思い出すと子どもはおっぱいを欲しがることがあります。

ママとパパの間で、子どもの前でおっぱいを連想させるような言葉を言わないようにしたり、お風呂の最中や上がった後も、Tシャツなどでおっぱいを隠したりし、おっぱいを思い出させないように配慮してあげましょう。


コツ5:家族に協力してもらう


お風呂場でママのおっぱいを見たり、寝かしつけで添い寝をしたりすると、どうしても子どもがおっぱいを思い出してしまうことがあります。

もし可能であれば、お風呂や寝かしつけは家族にやってもらうようにするのもひとつの手です。


周囲を気にせず、自分でやめる時期を決めましょう


母乳をやめる時期に正解はありません。

おっぱいが1番好きな子、食べ物への興味が強い子など、子どもにもそれぞれ好みがあります。

1歳になる前に母乳やめても、2~3歳でやめてもどちら問題ありません。

また、復職日が決まっている、保育園に入園する、家族構成など、ママの環境も人それぞれです。

周囲の様子や声を意識し過ぎず、子どもとママにとってベストなタイミングで授乳を終了するようにしましょう。


※ この記事は2024年11月25日に再公開された記事です。

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