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公開 2021年04月24日  

ポイントを絞って効果的に!シングルマザーが実践する、丁寧すぎない”しつけ”

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私たちが子どもを育てる上で大事なことのひとつに、「しつけ」が挙げられるのではないでしょうか。子どもが社会に出たときに困らないよう、一般常識や礼儀を身につけてほしい!しかしシングルマザーの私は、仕事に家事に育児に…と忙しく、時間がありません。そんな私が実践してきた、しつけのポイントを紹介します。


限られた時間の中で


わが家には中学生になる2人の息子がいます。

シングル家庭の我が家。

大人の手は私一人だけです。

毎日やる事が山積みで、とにかく時間がありません。

しかし子ども達には、人として成長していく上で大切なことを教えなくてはなりません。

身についていなければ、将来困るのは子ども達自身。

時間がない中で実践している、しつけの方法をご紹介します。


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しつけの内容を絞る。まずは挨拶!


全てをカンペキに行うには、とにかく時間が足りません。

そのため、最低限これだけはできるようになってほしい!と考えたしつけを重点的に行うことにしました。

その一つが「挨拶」

挨拶をされて嫌な気持ちになる人はいません。

気持ちのよい挨拶が出来る人には、好印象を抱くことも多いと思います。

挨拶は、自分にも相手にもプラスになることが多いと感じるのです。


そのため、まだ子どもが幼いときから挨拶の大切さを教えました。

「人と対面したら挨拶をする」
「何か自分にしてもらったら必ずお礼を言う」

この2つはしっかり身につけてほしいと思いました。

さらには、強制されて言うのではなく、挨拶をすることを「常識」としてとらえてほしいとも思いました。


その上で私が行った方法は、私自身がまず、子どもたちに積極的に挨拶すること。

自分が挨拶をしてもらった時の嬉しさを体験させることで、挨拶を身に着けることを重点におきました。

朝、顔を合わせたら「おはよう」

何かをしてもらったら「ありがとう」

些細なことでも声をかけ、感謝の気持ちを表す姿を見せました。

当たり前のようですが、毎日一緒にいる家族だからこそ、つい怠ってしまう可能性があると感じていたからです。

すると、少しずつ子どもたちも私の真似をし始めるようになりました。

そして家族以外への人達へも、自然と挨拶できるように育っていきました。


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食事の作法


みなさんは、改まった席や会食などで食事作法ができていない人を見かけて、残念な気持ちになったことはありませんか?

どんなに素敵な人でも、食べ方ひとつで印象が変わる場合があります。

そんな思いもあって、子ども達にも食事作法も重点的に教えました。


まず始めたのは、スプーンの持ち方を教えること。

教えはじめたときはどちらも2歳から。

長男は最初からできていましたが、次男はいわゆる握り持ちでした。

次男は長男と競うように毎日過ごしていたので、食事の度に「お兄ちゃんと同じにしてみて」と声をかけていきました。


スプーンがしっかり持てるようになったら、次は箸へ。

食材が小さいとうまく掴めずにイライラしてしまい、やる気をなくしてしまうので、あえて大きめ切って掴みやすくしました。

そして、できたときは大袈裟に褒める。

そうすると満足そうな顔をして、次の食材へ挑戦していました。


箸やスプーンが持てるようになったら、次は茶碗の持ち方へといった具合に、一度にたくさんのことを教えるのではなく、段階を踏んで1つ1つ出来ることを増やしていきました。

あくまで“食事の時間は楽しく”が基本。

自分のやりたいようにさせて、見守ることも。

失敗と成功を繰り返すことで身に付いていったように思います。


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小さいころから少しずつ


挨拶と食事作法。

この二つをしつけの主軸にしながら、「自分のことは自分で」を意識して、少しずつ出来ることを増やしていきました。

「自分のこと」とは翌日の準備やお風呂の準備、畳んだ洗濯物を片付けるなどなど…


まず行ったのは、1人ずつ専用のロッカー(カラーボックス)を用意すること。

子ども達が保育園に通いはじめて直ぐに準備しました。

そして、そこに翌日の準備をするようにしたのです。

保育園に通い始めたのは2歳頃だったので、私と一緒に準備をすることから始めました。

しかし、必要な物を最初から私が持ってくるのではなく

「スプーンとフォークを持ってきてね」
「靴下はどこかな?」

など、子どもたちに探してもらいました。

その間に私は他の家事を並行して行っていますので、例えば洗濯物を干している時に「あった!!」と靴下を持って駆け寄ってきます。

その時、たとえ家事の最中だったとしても一度手を止め、「はい。では次は○○持ってきてください!」と次の課題を与えました。

ゲームのような感覚でするすると覚えていった子ども達。

時には、ちぐはぐな服を用意してきたりすることもありました。

その時は「明日は寒いから長袖がいいんじゃないかなぁ?」と声をかけ、その後は見守りました。

ここで意識したのは、ある程度「任せる」こと。

自分で考えることが大切だと考えていたからです。


子ども達が中学生になった現在、カラーボックスは大きめのスチールラックへと変化していますが、ロッカー制度は続いています。

まだまだ十分ではないものの、通学カバンや部活用品など、子ども達自身で管理できるようになりました。


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怒るのではなく、”考える機会”を


子ども達のことを思い、あれも出来るようになってほしい、あれも、あれも…とつい沢山のことを求めてしまいがちですが、上手くいかないことも多いのが現実。

そうなると、ついイライラしてしまうのですが、それを子どもたちにそのまま伝えてはただの「怒る」になるだけ。

「お母さんに怒られるからやる」というスタンスだと、「なぜ、そうしなくてはならないのか」が成長してもわからないままです。

上手く伝わらないときは、イライラする気持ちは抑えて

「なぜお母さんがこれを言うと思う?」
「それを相手にされたらどう思う?」

と聞いて子どもたち自身に考える機会を与えています。

時間がないなかでも、このことには時間を惜しまず取り組んできました。

必ずしも、納得のいく答えが子ども達から出てくるわけではありません。

それでも、きちんと向き合う姿勢を取ることが大事だと考えています。


親である私がいつまでも手を差し伸べることはできず、子ども達自身で歩んでいくことになります。

そのためには自分で考え、物事の優先順位を組み立てる能力を身に着けることが必要だと考えています。

限られた時間の中で、親が子に伝えきれないことがあった場合にも、自身の判断で正しい道を選んでほしいと願いながら、日々子どもと向き合っています。


※ この記事は2024年12月12日に再公開された記事です。

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