私は虫がとても苦手です。
子どものころは虫を捕まえて遊んでいた記憶があるものの、だんだん苦手になっていき、大人になってからは蚊さえも苦手になってしまいました。
部屋で虫を見つけても、窓を開けて出ていくのを願うことくらいしか出来なかったほど。
しかし、子どもを産んでからはそうは言ってられません。
蚊が赤ちゃんにとまるとすぐにやっつけなければいけませんし、虫に部屋が入ってきても私がなんとかしなければいけません。
必要に迫られて徐々に虫に強くなってきたものの、根本的にはまだまだ苦手なままです。
私、こんなに虫好きだったっけ?カブトムシの土を探し求め、爆走したあの日
4,555 View虫がとにかく大の苦手な私。しかし息子は虫が大好き。そんな私ですが、今年の夏、いつのまにか「カブトムシに最高の環境を…!」と自転車でペットショップへ爆走していたのです。
私の苦手なものは虫…!
息子は大の虫好きだということが発覚
息子が4歳になり幼稚園に通い始めると、虫を避けて生活することは難しくなってきました。
てんとう虫を見つけては飛び上がるほど大喜びし、毎日ダンゴムシを虫かごに捕まえては幼稚園の先生にとびきりの笑顔で見せにいく日々。
そんなキラキラした瞳の息子を見ているうちに
「あ!ほら、この木の下にダンゴムシがたくさんいるよ!」
「多分このあたりに、てんとう虫がいるはずなんだけど…」
など、自ら虫を探すようになっていきました。
そして幼稚園の1学期が終わりに近づいたある日、幼稚園から『カブトムシを希望者に配ります』というお知らせが…!
その話を聞いた息子は、満面の笑みで「ママ、お家でカブトムシ飼っていい?」と。
一瞬困惑してしまいましたが、娘とも相談して「子ども達でお世話ができるなら」という条件つきでOKすることにしました。
カブトムシがついに我が家に…!
そして翌日、一番乗りでカブトムシをいただき、その日のうちに100円均一のお店でかぶとむし用の土や木、大きめの虫かごに餌などを用意しました。
子ども達と一緒にカブトムシを新しい虫かごに入れてあげて、リビングでみんなで話しかけていました。
けれど、カブトムシとの新しい生活が始まると思った矢先、なんと翌日にカブトムシが天国に旅立ってしまったのです…。
何が原因だったのかも分からず、ただただ子どもたちと落ち込みました。
その話を幼稚園の先生にしたところ、ご厚意でまた他のカブトムシをいただけることに…!
子ども達は大喜びしていたものの、私は喜び半分不安半分。
なぜなら、前のカブトムシが1日で死んでしまった原因がわからなかったため、今回も1日で死んでしまったらどうしよう…という考えがよぎったからです。
「もしかしたら、ペットショップならもっとカブトムシに適した環境が整えられるかも…!」
そんな思いが浮かびました。
そして夕飯準備の忙しい時間帯でしたが、自転車片道15分のペットショップへ行くことにしたのです。
気がつけば、虫の苦手な私が必死になっていた
ペットショップで店員さんにカブトムシの飼い方を聞き、カブトムシ用の土を買い直しました。
「これでカブトムシにとって最高の環境になったかな」と少し安心した私。
夕焼けを背中にあびて、カブトムシ用の土を自転車のカゴに入れて帰りながら、ふと「あれ?私、カブトムシに一生懸命になってる…」と気づきました。
蚊を殺すのもためらうくらい虫が苦手だったのに、カブトムシに最高の環境を整えるためにまさか奔走するとは…。
気がつけば、こんなにも虫の事に真剣になっていた自分自身に、クスリと笑ってしまいました。
決して虫が得意になったというわけではありませんが、子ども達の笑顔がきっかけになり、理由もなく毛嫌いする気持ちはなくなっていました。
息子とカブトムシは、大人になってからでも自分が変われることに気づかせてくれました。
2代目のカブトムシは土の中にもぐったり、すごい勢いで餌を食べたりしながら元気いっぱい。
そんなカブトムシを子ども達と一緒に虫かごにへばりつきながら観察する日々。
素敵な夏の思い出になりました。
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