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公開 2021年01月04日  

やっぱり捨てられない!と何度も思った抱っこひも。感謝を伝え、さよならした日

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わたしにとって思い出深い、抱っこひも。思い出がありすぎて、手放すまでに予想以上の時間がかかりました。


私にとって1番の育児グッズ


もし「子どもが赤ちゃんのころに1番使った育児グッズは?」と聞かれたら、わたしは間違いなく「抱っこひも」と答えます。

娘はベビーカーをとにかく嫌がる子だったので、ベビーカーでお出かけしても15分が限界。

すぐに大泣きして暴れ出してしまい、結局は毎回抱っこひもに頼っていました。


そして娘が抱っこひもを卒業したころ、息子を出産。

息子を抱っこひもに入れ、公園で走り回る娘について行ったり、幼稚園に送り迎えしたりしていました。

どれだけ大泣きしても抱っこひもを使っておんぶをすると、ご機嫌になってくれました。

子どもが愚図った時の最終兵器として、わたしにとって心強い味方、戦友でした。

息子が1歳7ヶ月で歩きはじめるまで、2人合わせて4年弱くらい、ほぼ毎日抱っこひもにお世話になっていました。


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いつの間にかクローゼットの隅に


しかしだんだん抱っこひもの登場回数は少なくなっていき、ハンガーにかけっぱなしになることが増えていきました。

そんな時、ちょうど夫の転勤で引っ越しをすることに。

引っ越し荷物をまとめていると、ハンガーにかかったままの抱っこひもが。

きっと引っ越し先で使うことはないだろう。

そう思いましたが、「万が一急いで避難するような時のために……」と理由をつけて段ボールにこっそり入れました。


その後、引っ越し先ではやはり使う事はなく日々が過ぎていきました。

しばらくクローゼットのハンガーにかけっぱなし。

使う事はなかったものの、なんとなく捨てられませんでした。


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2回目の引越し


そして2年後、夫の転職で2回目の引っ越しをすることに。

もう完全に使うことはないと思い、捨てようと久しぶりに手に取った瞬間、懐かしい匂いとともに子ども達が赤ちゃんだったころの記憶がよみがえってきました。


夏の暑い日に子どもを抱っこしてお出かけした日。

愚図って泣く子どもをおんぶしながら夕飯を使った日。

エレベーターのないマンションだったので、階段の下で抱っこひもを付けたり外したりしていた日々。

スーパーの帰り道、子どもの体重と荷物で腰痛になりそうになった日。

抱っこひもの中からびっくりするくらいかわいい瞳で見つめ返してきてくれた、子ども達の顔。

いろんな記憶が頭の中を駆け巡りました。


子ども達の記憶はもちろん、赤ちゃんの育児に奮闘していたころの自分を思い出しました。

そして、誰も入っていない抱っこひもを久しぶりにつけてみました。

すっかり思い出に浸ってしまい、結局2回目の引越しの時もまた、捨てられませんでした。


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子ども達と一緒に「ありがとう」と言って


2回目の引越しから1年。

子ども達も小学校と幼稚園にあがり、家中のものを断捨離していた時、ふと抱っこひものことを思い出しました。

全く使わず、視界にも入らないままに1年が経過していました。

懐かしい思い出は変わりませんが、以前ほど躊躇せず、思い切って断捨離する決意ができました。

2回目の引越しの時に、思い出としっかり向き合えたからかもしれません。

子ども達に「ずっとこれを使って抱っこやおんぶをしていたんだよ」と伝え、みんなで「ありがとう」と言いながら手放しました。


育児グッズが役に立つのは短い間ですが、とても濃厚な時間だと実感しました。

なかなか捨てられないという気持ちもありますが、写真を見返したら当時を昨日のことのように思い出すことができます。

名残惜しい気持ちもありつつ、手放す物への感謝、子どもが無事育ってくれていることへの感謝、おまけに当時の自分への労いの気持ちを忘れずに次へと進んでいこうと思います。


※ この記事は2024年10月23日に再公開された記事です。

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