わが家の上の息子は3歳。
拙かったおしゃべりが、最近かなり上達してきました。
「僕は○○だから▲▲したい」と意思表示をハッキリしたり
「保育園でこんなことがあったんだよ」という話をしてくれたり。
会話が成立するので、こちらもやり取りを楽しめます。
そんなある日、息子から気になる一言を言われました。
「みんなが僕のことを好きなわけじゃない」と。
わが家のゆるく決まっている子育てのモットーは、「自己肯定感の高い子どもに育てたい」ということ。
そのために、子どもには「あなたはいつも愛されているよ」と、折を見て伝えています。
その発言があったのは、寝る前に「○○くん(息子の名前)のこと、みんな大好きだよ」と、伝えた時でした。
「でも、みんなが僕のことを好きなわけじゃないよ。」
まだ幼い3歳の息子から、そんな言葉が飛び出してきたことに軽く衝撃を受けました。
私は どきどきしながら「どうしてそう思うの?」となるべく、さりげなく聞き返しました。
でも息子は「だってそうなんだよ」と言うだけで、それ以上は話してくれませんでした。
その夜、私は色々考えてしまってなかなか寝つけませんでした。
「愛情が伝わってないのかしら…」
「下の子に手がかかるから、やっぱり寂しい思いをさせてたのかな?」
「保育園で何か嫌なことがあったのかも…」
などなど、心の中がザワザワ。
それ以降、そのことについて息子から話があることもなく、なかなか詳しく聞き出すことはできませんでした。
息子の衝撃発言から約半月後。
たまたま2人きりになった時、私は思い切って、もう1度「みんな、○○くんのこと大好きだよ」と言ってみました。
すると、息子から同じように「それは違うんだよ」と、返されました。
そこで「どうして?パパもママも妹も、○○くんが大好きだし、きっと保育園のお友達もみんな○○くんのことが好きだよ?」
と伝えてみると、驚きの返答が。
「だって、人はひとりの人しか好きになっちゃいけないって、アケミちゃん(仮名)が言ってたんだもん!」
…アケミ…ちゃん…?
初めて聞く名前だよ!
一体、だーれ???と心の中で突っ込む私に、息子は続けました。
「だから、他の人も、みんなが僕のことが好きじゃないし、僕もみんなを好きじゃないんだよ」と。
さらに息子は言いました。
「僕ね、だからアケミちゃんが好き。」
ま…、まさかの初恋…!?
というか、誰なの。アケミちゃん!
母はこの日、更なる衝撃を受け、翌日、さっそく保育園でアケミちゃんの事をチェックしたのは言うまでもありません。
結局のところ、アケミちゃんは、同じクラスの仲の良い女の子のことでした。
夕方、保育園に迎えに行くと、息子がアケミちゃんと楽しそうに遊ぶ姿をたびたび見かけます。
「みんなが僕のことを好きなわけじゃない」という発言は、「自分はアケミちゃんしか好きになれないから、みんなを好きになれない。」→「だから、逆に、みんなが全員自分のことを好きとは限らない。」という思考回路からのものだったようです。
まだまだ赤ちゃんだと思っていたら、新しいクラスに早々となじんで、人間関係もしっかりと築いていた息子。
そして、いつの間にか自分なりの考えまで作り上げていたようです。
そんな息子を頼もしく思う気持ちもありつつも、これからどんどん離れていってしまうのか…と、妙にしんみりしてしまいます。
例の発言が飛び出した理由が、何かつらいことがあったからというわけではなくてホッとしましたが、この半月ほどは心配したり悩んだりと、本当に振り回されました…!
甘えてくれるのも残り少ないかもしれない息子との日々を大切に過ごそうと、改めて思った出来事になりました。