卒乳のタイミングは?いつから始める?卒乳の進め方や時期、コツをご紹介
3,900 View授乳は赤ちゃんとママにとって、かけがいのない時間。それだけに、卒乳をいつにするべきか、悩む方も多いのではないでしょうか。無理に卒乳する必要はありませんが、コツをつかんでできるだけスムーズに卒乳したいものですよね。そこでこの記事では、卒乳時期やタイミング、卒乳の進め方やコツ、卒乳に泣く子どもとの接し方などをご紹介します。
卒乳はいつからできる?
卒乳とは、赤ちゃんが自然におっぱいから離れていくこと。
母乳に限らずミルクを欲しがらなくなることも卒乳といいます。
また、仕事復帰や保育園への入園などのタイミングで、ママが赤ちゃんからおっぱいを断つことを以前は断乳といっていましたが、最近では卒乳という言葉を使うことが多いようです。
「いつから卒乳を始めれば良いの?」と疑問をもつパパママは多いですが、「いつまでに卒乳しなければならない」という決まりはありません。
赤ちゃんの準備が整えばいつからでも卒乳できますし、お世話する人が負担に感じなければ赤ちゃんが欲しがらなくなるまで授乳を続けて問題ありません。
自然卒乳と計画的卒乳(断乳)の違いは?
一口に卒乳といっても自然卒乳と計画的卒乳(断乳)などがあります。
それぞれの違いを見てみましょう。
自然卒乳とは
自然卒乳はその名の通り、赤ちゃんが自然におっぱいを卒業すること。
赤ちゃんが自分のタイミングで納得の上おっぱいから離れることができるため、卒乳しやすいといわれています。
最近では、おっぱいを欲しがる赤ちゃんを無理に卒乳させる必要はないという考えも増えてきました。
そのため、自然卒乳を選択するご家庭も多いようです。
計画的卒乳(断乳)とは
計画的卒乳(断乳)とは、何らかの事情である時期までに授乳をやめることをいいます。
目標の時期までに計画を立てて徐々に授乳の量や回数を減らしていく方法です。
とはいえ、赤ちゃんによっては授乳の回数が減ったことで頻繁に泣くようになったり、目標の時期を過ぎてもおっぱいを欲しがったりすることも。
そんな赤ちゃんの様子を見て、「無理に卒乳しなくてもよかったのでは?」「卒乳に失敗した」と感じてしまうことも。
計画的卒乳を行う場合には、赤ちゃんにとってもパパママにとっても負担がないような計画を立てて卒乳を進めていくと良いでしょう。
よくある卒乳のタイミング
卒乳のタイミングは赤ちゃんや家庭の状況によってそれぞれですが、先輩ママの中には次のようなきっかけで卒乳を検討したという方も。
ママの職場復帰
保育園の入園
授乳がつらく感じてきた
子どもがおっぱいを欲しがらなくなってきた
歯がはえたことで乳首を噛まれて痛い
虫歯が心配
2人目を考え出した(2人目を妊娠した)
1歳になったから
ママが薬を服用するため
離乳食をよく食べるようになった
離乳食がうまくすすまないため
さまざまなきっかけで卒乳を検討し、実行することが多いようです。
食事のリズムができている
離乳食を1日3回食べられるようになり、体重が順調に増えているようであれば食事から栄養をとれるようになっていると判断できます。
この頃になれば最初のころに比べて授乳の回数も減っていることが多く、「卒乳してもおっぱいが張って痛い」などママのおっぱいトラブルも少ないでしょう。
赤ちゃんの準備はもちろん、ママの体の準備ができているかも確認してください。
おっぱいやミルク以外の方法で水分がとれている
授乳以外でお水や白湯、お茶などの水分がとれるようになっていることも大切です。
「水分補給が食事からだけ」となると赤ちゃんは脱水症状を起こしてしまうかもしれません。
ストローが使える、コップから直接飲めるなど、授乳や哺乳瓶以外のものから水分をとれるようになっていれば脱水になる心配もないでしょう。
計画的卒乳(断乳)の進め方
計画的卒乳の進め方には、次のような方法があります。
ステップ1:卒乳する日を決めて子どもに伝える
ステップ2:少しずつ授乳時間を減らし、徐々に授乳回数も減らしていく
ステップ3:卒乳当日は、好きなおやつやおもちゃを与えたり、体を動かしたりして気を紛らわせる
それぞれ具体的に解説します。
ステップ1:卒乳する日を決めて子どもに伝える
計画的卒乳のスタートは、「いつ卒乳するか」を決めることです。
赤ちゃんの様子やママのお仕事復帰や体調などの事情を考慮したうえで卒乳する日を決めましょう。
卒乳する日が決まったらカレンダーなどに印をつけ、「この日におっぱいとバイバイしようね」などと子どもに伝えておきましょう。
「言ってもわからないだろう」「説明するのが難しい」などと思い、何も言わないまま計画的卒乳をスタートすると、子どもが不安を感じることもあります。
「おっぱいを卒業してご飯から栄養をもらうようにしようね」「おっぱいの回数が減ってもママはあなたのことを大切に思っている」など、卒乳を伝えると同時に子どもとしっかり向き合うことが大切です。
ステップ2:少しずつ授乳時間を減らし、徐々に授乳回数も減らしていく
卒乳する日が決まって子どもに伝えたら、徐々に授乳の回数や授乳量を減らしていきます。
母乳がおっぱいにたまっている状態を作り出すことで母乳の生産量も減っていきますが、授乳回数を急激に減らし、授乳時間を短くするとおっぱいが張って痛んだり、乳腺炎を引き起こしたりする可能性もあります。
ママの体に負担をかけないよう、授乳量を調整していきましょう。
場合によっては自分で搾乳したり、専門機関でおっぱいケアを行ったりしてもよいかもしれません。
ステップ3:卒乳当日は、好きなおやつやおもちゃを与えたり、体を動かしたりして気を紛らわせる
だんだんと授乳回数や授乳時間を減らしながら卒乳当日を迎えます。
卒乳当日は、子どもの好きなおもちゃやおやつを与えたり、体を動かしたりして気を紛らわせたりしながらおっぱいから卒業しましょう。
ただし、計画的卒乳を進める中で「ママのおっぱいにトラブルが起きた」「子どもがおっぱいを欲しがって激しく泣く」「卒乳当日もかまわずおっぱいに吸い付いてくる」といった場合は、いったん卒乳を中断するのも選択肢のひとつです。
「ママの体調が思わしくなく卒乳せざるを得ない」など特別な事情がなければ、改めて卒乳の計画を立て直してみてもよいでしょう。
卒乳を中断した場合も、「卒乳に失敗した」と肩を落とすのではなく、「もっとよいタイミングがあるんだ」と前向きにとらえてください。
卒乳時期の子どもとの接し方のコツ
授乳は子どもにとって、栄養補給はもちろん、大好きなママを独り占めしてスキンシップがはかれる大切な時間であり、卒乳することで不安定になる子どももいます。
そんな、卒乳時期の子どもとの接し方のコツをご紹介しましょう。
子どもと一緒に過ごす時間を増やす
たくさん体を動かすことで、授乳がなくなる口寂しさを紛らわせることができます。
「授乳をしなくてもママは近くにいてくれる」「ママが一緒に遊んでくれる」と思えば、心も安定するでしょう。
意識して一緒に過ごす時間を増やすことで、ママの愛情もしっかり伝わるはずです。
夜は決まった時間に眠る
授乳が寝かしつけの手段のひとつであった場合、卒乳することで寝かしつけが難しくなる可能性があります。
そのため、「授乳=寝る時間」ではなく「〇時になったら寝る時間」と子どもが理解できるよう毎日決まった時間に眠るようにしましょう。
その上で、絵本を読んだり背中をトントンしたり授乳以外の寝かしつけのすべを見つけてください。
卒乳は焦らなくて大丈夫
卒乳時期やタイミング、卒乳方法は人それぞれであり、「いつまでにどのような方法で卒乳しなければならない」という決まりはありません。
子どもが自然におっぱいを欲しがらなくなるまで待ってもよいですが、職場復帰や保育園入園などのタイミングで子どもの準備が整っているなら、計画的卒乳を始めてみてもよいかもしれません。
ただし、「この日までに絶対」などと気負わず、子どもの心の状態をみながらゆっくりすすめていきましょう。
無理に卒乳する必要はないため、状況によっては卒乳をいったんストップして授乳を再開しても大丈夫。
子どもにとってもご家庭にとっても、負担のない卒乳を心がけてください。
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