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公開 2020年10月08日  

思春期の親子関係。イライラを募らせないためにとった、子どもとの距離

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我が家の2人の息子達は、ともに思春期をむかえ対応が難しい年頃になりました。息子たちの返事や態度にイライラしてしまう毎日。
子どもが反抗することは成長の証だと思うのですが、なんだか腑に落ちない。そう思うのには理由がありました。


思春期到来!


我が家の兄弟にもついに思春期がきました。

幼い頃は「ママ、ママ」とまとわりついていたのですが、だんだんとお風呂に一緒に入らなくなり、外出もついてこないように。

長男は小学校高学年頃から「自分の部屋が欲しい」と主張するようになってきたので、子ども部屋を二分割できるアパートへ引っ越しました。

何か自分の気にくわないことがあると、返事も態度も急変し

「夕飯を作っても食べない」
「挨拶・返事をしない」
「部屋から出てこない」

など、私自身がダメージを受けることも多くなってきました。


自分でやりたいことを主張することは、成長する上でとても重要なこと。

親離れし始めている息子たちとうまく関わるために、私自身が子離れするようにつとめています。

しかし、自分が子どもの頃と比べるとなんだか腑に落ちないような、不思議な感覚に襲われることがあります。

それは私自身が「子どもの反抗期は認めない」という親の元で育ったからでした。


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反抗期を認めてもらえなかったあの頃


私は年子の姉と、年の離れた弟に挟まれ、3人きょうだいの真ん中として育ちました。

両親は共働きで帰りは21時を過ぎることも。

姉と一緒にまだ未就学児だった弟を保育園に迎えに行き、夕飯を食べさせ、お風呂に入れて寝かしつけるという生活をしていました。

両親が私たちのために仕事をしているとわかってはいましたが、まだまだ両親を必要としている時期に、家の戦力として家事・育児をしていた私と姉は、人に甘えることができませんでした。

そして自身が成長をしていく中で、「なぜ我が家はこうなんだろう?」と疑問を感じることも多くなっていったのです。


自分がやりたいことを我慢して、家のために家族のために生活を支えることが当たり前の毎日。

少しでも反抗すると、両親から「子どもの反抗は認めない!」と厳しく叱られることもありました。

そして徐々に自分の意見を言えなくなっていったのです。

自由に物事を選択することができず、常に親の目を気にして生活をしていた私。

成長し大人になっても人の目を気にして、周りが円滑にまわるように努めることを第一優先にし、自分の気持ちを閉じ込めるようになりました。

私自身が親となり

「自分と同じ思いを子どもにさせたくはない。子どもたちにはのびのびと成長してほしい」

そう思うようになったのです。


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理想と現実


しかし、子どもたちにはのびのびと成長してほしいと思う一方

「私の時はこんなじゃなかったのに……」

と、子どもたちに対して不満を持ってしまう自分がいました。

子どもたちが私や他の大人に対して行っている返事の仕方、イライラしていることを周りに示すような態度をする度、理想と現実の間で葛藤する日々が続きました。


周りの目を常に気にして生活をしていた自分自身の幼少期。

同じ思いをさせたくはないと感じながらも、いら立ってしまう私。

頭では、子どもは自分とは違う考えを持った人であり、個々の意見を尊重するべきだと考えていました。

しかし子ども達はまだまだ未熟で、ちょっとしたことで人を傷つけてしまったり、理不尽な態度をすることも。

自分自身もそうだったように、きっと子どもたちは「なんで自分の気持ちをわかってくれないの?」と感じていたでしょう。

「これ以上お互いにつらい気持ちになりたくはない」

そう考えた末に、私はこれだけは守ってほしいということを決め、それ以外は自己判断に任せることにしました。


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守ってほしい3つのこと


子ども達に対し、これだけは守ってほしい3つの項目を定めました。

1.挨拶・返事はしっかりと伝わるように
2.時間を守ること
3.SNSの使い方


1は一見簡単なように思えますが、思春期の子ども達と見ると、時に出来ていない場面にも出くわします。

しかし、自分の機嫌がどうであれ挨拶や返事をおろそかにして、相手を不快にさせるようでは社会に出てから恥ずかしい思いをすると考えています。

「相手に聞こえていない、伝わらない挨拶や返事はしていないことと同じだよ」

と話し、私自身も手本となるよう努めています。


2については、各種犯罪に巻き込まれないようにするためと、友人と行動を共にしている場合には、友人のご両親など自分の家族以外にも心配をかけることを説明し、守るように伝えています。

我が家では、帰宅時間が部活以外で18時を過ぎる場合は必ず連絡を入れ、19時までには必ず帰宅することとしています。


そして3について。

私の学生時代はまだそこまで普及していなかったインターネット。

現在の学生にはものすごく身近なものになっています。

しかし、気軽に利用できるからこそ陥りやすい犯罪が見え隠れするものでもあります。

心無い誹謗中傷や個人情報を晒す行為で、命を失ってしまう可能性すらある。

アカウントを削除しても、一度書き込みをすれば完全に消去することは難しい。

それらを説明した上で、もし間違えた使い方をした場合には利用を止めることを約束しました。


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距離を保って、お互いを認める


我が家ではこの3つが主な約束で、それ以外については自己判断に任せることにしました。

自分の身の回りのこともそれぞれに任せる一方、家事の主な担当は私であると改めて確認しました。

思い返してみると、子どもたちが幼かったころは全ての家事・育児は私が行うことが当然でした。

しかし子どもたちが大きくなるにつれ、できることも増え、「これくらいはやってくれるだろう」といった考えが私自身に浮かんできたのだと思います。

それがいつの間にか、あたかも子どもがやらなければいけないことと思うようになり、「なんでやってくれないの!」と腹を立てるようになっていたのだと今感じています。

家事は私がやることと再認識すると、子ども達が手伝ってくれることが嬉しく、感謝できるようになりました。


家事以外のことについても、子どもたちに過度に期待せず、子どもたちの声に耳を傾けるように。

子どもたちがどう考えているのかを聞き、それについて私はどう考えるのかを話して、どう解決していくかを3人で考えるようになりました。

その上で、どうしても譲れないことについては再度確認しています。

すると、お互いの考えを共有しつつ適度な距離が保たれ、それぞれにかかっている負担やストレスが少なくなっていったように感じます。

そんな思春期もいずれ終わり、巣立っていく子どもたち。

この時期を懐かしむ時がくるまでは、適度に関わり続けていきたいと思います。


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※ この記事は2024年11月22日に再公開された記事です。

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