まいどおおきに!
ベルギー人の夫とともに三姉妹を育ててる系オカン、さとえみです!
以前「ベルギーでの子どもの褒め方」についてご紹介しましたが、今回は叱り方についてのお話です。
私は幼少期、褒められたことはほぼなかったのですが、星の数ほど叱られて育ちました。
だから叱り方ならよく知ってる……かと言えばそうではなくて、私が自分の経験上知ってる“叱り方”は、「虐待」と言われる行為です。
2階の階段から、子どもを蹴り落とす。
痛みで動けなくなっている子どもの頭を踏みつける。
体格差が3倍以上はありそうな体から振り下ろされる平手打ち。
そして、大きな声で叱ること。
……どれも、もちろん「虐待」と言われる行為です。
ベルギーでいたずらや悪いことをした子は、部屋の角で立たされるそうです。
オランダ語(私たちの住む地域はオランダ語圏)では、角のことを「フック」というので、「フック!」と部屋の隅を指差して移動するように促すのだそうです。
大声で叱ったり叩いて教えたりする代わりに、部屋の隅に立たせて、目も合わせない。
そしてどうして自分が“悪い”とされているのか、今後はどうするべきかを「考えさせる」のだそう。
立っている間は、他のことをするのは禁止です。
それは幼稚園や小学校でも同じ。
部屋に立っていられるような角がない場合は、廊下に机ごと移動させられるのだそう。
もちろんその間、その生徒は授業を十分に受けることはできません。
静かな叱り方……やとは思う。
大声で叱ったり、叩いてけがをさせたりすることと比べたら、もしかすると“良い叱り方”なのかもしれない。
でも私は、これを最初に聞いたとき、「いや、コレ絶対トラウマになる子どももおるわ〜」という印象の方が強かったです。
「すみっこ」って、遊びの中であれば子どもが好きな場所だったりするのに、こんな使い方をするなんて。
しっかり考えて反省できる子には良いかもしれないけれど、ただボーッとしてしまうような子には、何の戒めにもならない気もする。
それに、学校で授業に参加できないことの影響は小さくないはずで、親によっては、多少きつめに叱ったとしても、すぐさま授業に戻してもらえる方が良いと考えるかもしれない。
そもそも、子どもに1人きりで「考えろ」というだけで、大人が期待するような答えが出るのだろうか?
……ベルギー流の叱り方について聞いた時、私はこのように、いろいろな疑問が頭の中をうずまきました。
子どもを叱るのは、褒めること以上に難しい場面が多々あります。
私のように、“正しい叱り方”が分からない人にとっては、尚のこと難しいと感じることもあります。
各国の文化や、それぞれの家庭によっても、考え方は様々。
ベルギーや西欧州諸国の考え方には、先日ご紹介した“褒め方”のように素晴らしいものがたくさんあり、私も積極的に取り入れていきたいと思うのですが、今回の件はそうできなかったなぁ……という話でした。
ほなまたね!