9歳長男、5歳次男、3歳長女を育てている私。
長男が生まれて心配になったのが、慎重な性格でした。
私の中で子どもって、泥だらけになって走り回っているイメージ。
しかし長男は危険がないか確認するし、汚れることを嫌うタイプ。
捉え方によっては、手のかからない「いい子」に映るかもしれない控えめな長男の姿に、昔から胸に引っかかっていたある感覚を思い出しました。
「いい子」と一言でいっても、さまざまな捉え方があるように思います。
もちろんいい意味もあるのですが、私は子どもの頃から「モヤモヤ」していたところも。
その「モヤモヤ」を紐解いてみると……思い出すのは、自分が学生だった頃のクラスや部活動のこと。
当時の教室では、先生から生徒に教えるという一方通行な授業。
部活動では、先生の言うことが絶対!
何でも先生の言うことを聞く子こそが、「いい子」と評価されているような環境でした。
クラスの中でも、自分の意見を言うより、空気を読んだ方が「いい子」という雰囲気がありました。
友達同士で「これが普通だよね」と確認し合う一方で
自分の意見をハッキリ言う子を「変わっている」というような風潮もあり、疑問をもっていたのです……
意見を言わない子が、いい子?
「自分の考え」を大切にしてほしい
何に対して私が「モヤモヤ」していたのかは、大人になってから分かりました。
親になり、わが子と話していると、子どもの考えに親側が気付かされることや、学ぶことも多いものです。
子どもたちのアイディアあふれる発言に、面白い!と感動することも。
人の言うこと聞いたり、空気を読む子が「いい子」なのかな?
自分を抑えた、「都合のいい子」じゃないのかな。
それよりも自分で考え、自分の考えを発言し、話し合うほうがいいのでは。
子ども時代の私も、そして親になった私も、そう感じていることに気付きました。
だからこそ長男には、「いい子」よりも、自分の頭で考え、意見を言えるようになってほしいと思いました。
そんな中、はじめて対応に真剣に悩んだのはイヤイヤ期。
イヤイヤする子に、どう対応したらいいのだろう?
押し付けるような言い方はしたくない……
子どもと向き合うとき、気を付けたこと
そこで取り入れたのが、2つの選択肢から選んでもらう方法でした。
まだ分からないことばかりの2歳。
はじめはある程度の選択肢をこちらから示した方がよいと思い、まずは2つから選んでもらうことにしたのです。
イヤイヤがはじまると、「AとBのどちらにしようか?」と質問。
Aだとこうなるね、Bだとこうなるかな?と考えつくことを洗い出し、選んでもらうようにしました。
(もちろん激しいイヤイヤに、うまくいかないときもありましたが……)
その後成長してくると、長男も分かることが増え、当然「2つの選択肢だけではおかしい!」となっていきました。
そのころには弟や妹が生まれ、こちらもバタバタ忙しい日々。
正直なところ「今は2つのどちらかから選んで!」と言いたくなる時も多かったのですが
毎日でなくても、余裕のあるときにじっくりと話を聞くことを意識しました。
話しながら「なるほど、そういう考えもあるんだ」「よくそこに気付いたね」とあいづちすることを重視。
そして、親としてはちょっと困ってしまうような行動でも、なぜそれをしようと思ったのかを確認し、理由があった上での行動であれば、「自分で考えて動いたんだね」と声をかけました。
行動だけを見て、親側がすぐに「良い」「悪い」の答えを出さないようにしたのです。
難しいと感じたら、出来ることから
家族の中では、選択肢から選んでもらったり、子ども自身の考えをじっくり聞くようにしてきましたが
長男が小学校に上がると、集団生活の中で「人に伝える難しさ」を本人が感じるようになりました。
特に難しいのが、お友達に嫌なことを嫌だと伝えること。
まずは「いやだ」など少ない言葉で意思表示してみては?
と提案しましたが、それも言いにくいようでした。
そこで、先生に相談することに。
「先生に相談して→解決策を先生と話し合い→問題を改善、もしくは解決する」
これを小さなことから一つずつ、繰り返しました。
はじめは私が先生に相談していたのですが、2年生になると自分で先生に相談に行き
3年生、4年生と学年が上がるにつれ、段々と自分の気持ちを友達に直接話せるように。
先日の息子の通知表には、「周囲に左右されず自分の意見を持っている」という欄に〇が。
どうやら、学校でも自分らしく過ごせるようになってきたようで安心しました。
最近では、家で子どもたちから「ママ、ここはおかしくない?」という指摘がきます。
鋭い指摘に、「なるほど、これは間違ってた、ごめんね」と謝ることもしばしば。
反省しつつ、忙しい日々では気付けないことも多いので、子どもたちからの指摘をありがたく受け止めています。
そうはいってもこれから思春期。
人目は気になるし、親には話せないことも増えてくるでしょう。
今後の変化も見守っていこうと思います。
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