わが家は親も子も、今のところ食物アレルギーがありません。
そんなこともあり、以前までのわたしは「食物アレルギーって何だか大変そう」と、どこか自分には関係のないことのように考えていました。
しかし去年、そんな考えが大きく変わることになる、ある出会いがありました。
出会いの場はSNSで声をかけ合い集まった、フリーランスで働く主婦のオフ会。
それぞれの職種や働き方、今後チャレンジしたいと思っていることなどをみんなで発表し合いました。
その中の1人、長女と同じ歳の娘さんを持つ彼女は、子育てと仕事の両立に励みながら
「食物アレルギーの当事者と家族のコミュニティを作りたい」
と話していました。
彼女の6歳になる娘さんは、卵と乳製品に重度の食物アレルギーがあるとのことでした。
食物アレルギーのある子どもを6年間育てていくなかで、一番痛感したことが
『気軽に出かけられる場所が少ない!』
ということだそうです。
外食ひとつにしても事前に確認が必要で、食物アレルギーがあることを伝えると
「うちではアレルギー対応はしていない」
「食べられるものをご持参ください」
と、気軽に家族で外食をしたり、旅行に行ったりすることが困難だそうです。
そこで、彼女は食物アレルギーのある人も行けるレストランやホテルの情報、当事者や家族の悩みなどをシェアできる場を作ろうと考えたのです。
そんな彼女の話から、食物アレルギーの苦悩や不安など、今まで自分が見えていなかった世界に衝撃を受けました。
それと同時に、今までの自分の意識や認識の低さを反省しました。
アレルギー当事者の話にハッとした。「自分たちには関係ない」で終わらせないために
17,651 Viewたまたまお仕事で知り合った、重度アレルギーのお子さんを持つママさん。わが家は、親も子も食物アレルギーがないこともあり、どこ遠い話のように感じていました。そんな考えを改め、わたし達親子でできることを考えた話。
食物アレルギーを抱える家族の、厳しい現状
日常に潜む危険から子どもを守るために
彼女がヒヤッとした経験の話の中で、娘さんとそのお友達親子で公園に遊びに行ったときの話がありました。
「休憩!おやつタイムにしよう!」
となった際、下の子のお世話に気をとられている間に、お友達の親御さんがクッキーを娘さんに渡していたそうです。
「ママ、これは食べられる?」
と娘さんが確認に来たことで、口に入れてしまうことはなかったそうです。
「もし、娘が確認していなかったら」
「気づかずに口に入れてしまっていたら」
そう考えると震えが止まらなかったそうです。
それからは、遊ぶ前には必ずお友達にアレルギーの話をしておき、遠くの方で遊んでいても目を離さず、お菓子をカバンから出しそうな空気を察知したら、すぐに間に入るようにと常に気をつけていると話していました。
もう1つ印象的だったのが、公共施設にあるキッズスペースの話。
そこには魅力的なおもちゃや、遊具があり、遊ばせてあげたい気持ちになるものの、難しいのが現実とのことでした。
アレルゲンを含むものを食べた子が手で触れた箇所を、娘さんが触ると、実際に口にはしていなくてもアレルギー症状が出ることがあるからだそうです。
飲食禁止とかいてあっても、知らずにおやつを食べてしまう子もいますし、管理スタッフさんがいないキッズスペースで遊ばせるのは難しいと話していました。
そして、公共の遊具で遊ぶ前には、手を洗ってくれると助かると教えていただきました。
わが家で今後出来ることは何か
食物アレルギーは、自分たちにはあまり関係のないことのように捉えていたわたし。
しかし、当事者の話を直接耳にして
『食物アレルギーのないわたし達にもできる事』
がたくさんあると気が付きました。
まずは第一歩として子ども達に、お友達にお菓子をあげる際のルールを決めました。
『お菓子をあげるときは、必ずその子の親にあげても良いか聞くこと』
子ども同士を一緒に遊ばせていると、お菓子を交換し合う場面がよくあります。
最初のうちは忘れて手渡してしまうこともありましたが、その度に伝え続けることで、今では
「食べられない子がいるかもしれないからだよね!」
と子どもも理解をしてくれたようです。
来年、わが家の長女は小学生になります。
今までと違って、子ども同士だけで遊ぶ機会も多くなるでしょう。
そんな時に「アレルギーの子がいるかもしれない」と、子ども達自身で配慮ができるようになってほしい。
食物アレルギーは当事者のみが気をつけるものではなく、当事者以外も理解し意識すれば、社会全体で命を守ることに繋がる。
これからもわたし達にできることを考え、みんなが笑顔で一緒に過ごせる世の中にしていけたらいいなと考えています。
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