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公開 2020年12月03日  

娘よ、何だったら食べる!?そんな戦いを救った、夫の好物<第5回投稿コンテスト NO.11>

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好きか嫌いかではなく、食べるか食べないかは気分次第……という川端さんの娘さん。そんな母を救ったあるメニューとは。



娘ふうかは3歳、息子マー坊は1歳8ヶ月になりました。

そんな私たちの『わが家の育児あるある』

それはフレンチトーストです。

我が家の子ども達、特にふうかは、1歳4ヶ月頃からずっと偏食気味です。

好き嫌いがある、というのならまだ戦いようがあったかもしれませんが、ふうかの場合はとにかく、何であれ提供されたものを食べないのです。

「ご飯ですよー」と並べられた物は、とりあえず拒否。

食べてくれるか否かは、全てその場の気分次第。

食べてくれた!と思った物も、再び出してみれば、もう食べなかったりするのです。

何を出せばヒットで何がアウトかもわからず、毎回博打のようなメニュー設定を強いられます。


口癖は「ほかのもの(ちょうだい)」

子どもの好物の代名詞のような、カレーやオムライスやグラタンなども手をつけず、手作りでも市販品でも関係なくひっくり返す……

食器を変えようが、見た目をデコろうが、心理戦を仕掛けようが、そんなのとんと効果なし。

特にお肉や卵などのタンパク源はなかなか食べず、主食は果物とベビー煎餅、と言っても過言ではない日々です。


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そんな彼女の、プレ幼稚園へ提出した願書は以下の通り。

好きな食べ物:目新しい物、果物
嫌いな食べ物:提供された物、見慣れない物、見飽きた物

こんなの提出された先生方も、さぞやお困りだったことでしょう。

そう、賢いそこのアナタ、矛盾に気付きましたね。

同じように新メニューを出しても、彼女が「目新しい」と判断した物は、晴れてふうかのお口の中へ。

彼女が「見慣れない」と判断した物は、無残に飛び散って床の上へ。

基準は不明。

全てその場の気分次第。

ヒャハー!


ちなみにお察しの通り、お口の中へ入ればゴール、ではありません。

咀嚼、嚥下、次のもう一口。

虹の頂点よりも高い高いハードルが、まだまだ待ち構えているのです。

そして大概、それらのハードルは超えられません。

いんげんを2本食べてごちそうさま。

とうもろこしを4粒食べて「ほかのもの」

そんな回も日常茶飯事です。

その上、年子の弟と揃って、遊ぶ・汚す・癇癪を起こす。

それが、おやつを含めて1日4回。

毎日まいにち。

もう食事が苦痛で仕方ないです。


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そこでようやく、主題のフレンチトーストの話です。

元々は、主人の好物でした。

試しにふうかへ与えてみれば、割とよく食べてくれるではありませんか。

私は小躍りしました。

だって、だってアナタ、フレンチトーストには卵が入っているじゃない!

栄養満点、安価で手軽、主婦の味方の素晴らしい食材、なのにふうかは食べない、あの卵様が!

しかも、牛乳様とパン様もご一緒になられて、もういっそこれさえ食べれば一回分の食事はお仕舞いでいいですくらいの栄養価の高さに仕上がっている素敵な食品、それがフレンチトースト!


しかし、しめしめこれで少しはまともな食品も食べてもらえると、安心はできないのです。

そう、賢いそこのアナタ、思い出しましたね。

ふうかは「見飽きた物」も、食べなくなるのです。

つまり、勝率が高い食品も、頻繁には出せないのです。

飽きない程度に、間隔を空けて、提供する必要があるのです。

しかもフレンチトーストったら、ちょっと手がかかるんだもの。

前日の夜に、卵液を作り、食パンを浸し、いい頃合いでひっくり返し、冷蔵庫でよく休んで頂き、翌朝はバターを引っ張り出してきて弱火でじっくり焼く……

え、やだめんどくさい。

少なくとも私は、そう頻繁には作れません。

朝なんてパンやバナナを並べるだけで終わらせたい。

頑張ってせいぜいおにぎり。

なんなら牛乳を注ぐのすら面倒くさい。

育児家庭の食事なんて、早く準備できてナンボでしょ!(個人の見解です)


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まあ、そんな私でも、主人が一緒に食べてくれるなら(大人の目があるなら)、なんとか頑張れます。

そうして我が家では、主人の休日、日曜日の朝の定番として、フレンチトーストが定着しました。

主人は仕事がある日は、通勤中に朝食を買って職場で食べてくれるので、平日は子どもの分だけ朝食を用意すれば良いのです。

逆に言えば、主人の休日には、家族4人分の朝食を用意することになります。

そういう時に、まとめてフレンチトーストを焼くこと数回、すっかり定番になりました。

すると、ふうかも

『朝食がフレンチトーストの日=パパの仕事が休みの日』

という構図を覚えたようで、フレンチトーストを見るなり「今日はずっとパパといられるの?」とニコニコしながら聞いてきます。

その度に主人も、そうだよ〜とデレデレしながら答えるのです。

その光景がなんとも微笑ましく、また子どもがよく食べてくれる分、食事時のストレスが減り、主人にも好物を提供できる……

我が家のフレンチトーストは、心強い『あるある』です。


と思ったのも束の間。

最近、ふうかがフレンチトーストに見飽き始めている気配が……

もうしばらく、気付かないフリを押し通そうと思います。

こうして、時と共に『あるある』も変遷していくのでしょうね。

子ども達の食に悩まされたことを懐かしく思い出すような日が、早く来ますように。


(ライター:川端 益代)


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コンテストのご応募は2021年1月3日まで!

※ この記事は2024年11月18日に再公開された記事です。

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