我が家には、もうすぐ小学校3年生になる男女の双子がいます。
思い返せば2年前。
小学校入学にむけて、2人分の入学準備でドタバタだったことを思い出しました。
保育園の卒園を間近に控えた2月のはじめ。
小学校で、入学説明会が行われました。
新一年生の保護者といっても、すでに上の学年に兄姉児童のいるベテラン保護者もいれば、私のようなビギナーもいる不思議な空間で、ドキドキしていました。
そして何十年かぶりに小学生用の椅子に座ったとき、もうすぐ子どもたちはこの小学校に通うのか〜と感慨深い気持ちになりました。
この日、一番のメインイベントは小学校で必要になる学用品の説明でした。
配布された資料に目を通すと、「ご家庭で用意していただくもの」として小学校で必要になる文房具類の一覧が。
そこには、定番の筆箱、鉛筆、消しゴム、といった文房具から、ぞうきん、上靴、体操服など数えると20種類以上の学用品が明記されていました。
「文房具類の準備か。いよいよ小学生の保護者感あるな〜」
と思いながらも、今から2ヶ月でこれらを準備するのが我が家のミッション……
しかも2人分です。
教室には見本として現役1年生のお道具箱のサンプルが用意してあったので、許可をとって写真を撮らせてもらいました。
ため息交じりに覚悟を決めて、ここから怒涛の入学準備へ突入していきました。
入学説明会の最後には、学校指定の一括購入品の受け渡しがありました。
私はもちろん2人分持ち帰るわけで、かなりの大荷物。
私が双子の母親だと知っている保育園のママ友以外、私のことを不思議そうに見守る周りの目……
そんな視線の中、重たい紙袋の中を覗いてみると、うわさの算数セットが入っていました。
みなさんもご存知かもしれませんが、小学校入学の際には”算数セットのおはじきのひとつひとつにまで名前を書かなければならない”という話があります。
先輩双子ママから語り継がれていた
「2人分の算数セットの名前付けは本当に大変だった」
という、もはや都市伝説のような本当の話。
ついに私にもその時がきたか……
自宅に帰って算数セットを開けてみると、中には、ブロック・計算カード・サイコロが入っていたのですが、噂通りどれも小さい!
「これに1つずつ名前をつけるの!?むり~!」
と叫びたくなりました。
中身を見るまでは、もしかしたらマジックで名前を書けるのでは?と軽く考えていたのですが
この大きさに何個も名前を書くのは現実的じゃない。
正方形の小さなブロックは30個入っていました。
2人分で60個。
計算カードは約50枚ありました。
2人分で100枚です。
これは、間違いなく手がつる!
大急ぎで記名用スタンプを注文することにしました。
算数セットの名前つけと並行して、文房具類の購入にも取り掛かかりました。
学校から指定された文房具といっても、商品まで指定されているわけではないため、何を買えばいいのかがわからない。
「全芯色鉛筆ってなに?」
「クレパスとクレヨンは何が違うの?」
「12~18色って書いてあるけど、いったい何色入りを買えばいいの?」
ここで役に立ったのが、説明会の日に撮影してきたお道具箱の写真。
その写真を拡大しながら、何を買えば良いのかをリサーチしました。
保育園のママ友とも情報交換の日々。
ちょうどこの時期は保育園の謝恩会の準備も重なって、みんな大混乱でした。
色んな方法で情報収集した結果、やっと購入する商品を決めると
またも名前つけが始まるのです……が、ここで双子ならではの問題が。
我が家の双子たちは、双子故に同じクオリティのものを求める傾向があります。
「こっちのほうがきれいにシールが貼ってある!」とか、「こっちはスタンプが斜めになってる!」とか、些細なことでケンカが始まるのです。
だから、なるべく同じクオリティを目指すのですが、人間の慣れとはすごいもの。
何をしても2回目のほうがクオリティが高く仕上がってしまいます。
だからこそ、同じものを2セット作るときは集中して
”クレヨンにシールを貼るときは、上から1センチ”
など自分なりのこだわりで、自分を縛っていきました……笑
作業効率をあげるために1人タイムトライアルをしたり、 連日無心で作業し続け、なんとか納得の行くお道具箱のセットが完了。
全てに名前をつけきったときには、深夜のリビングで一人、達成感でいっぱいになりました。
でも、双子たちがもうすぐ3年生になろうかという今。
当時を思い返すと、あんなに神経質に入学準備をしなくても良かったよな〜と思うのです。
というのも入学して数ヶ月もすると、消しやすさNO.1で選んだ白い消しゴムは、名前シールを貼ったはずのケースはどこかへ消えて、中身の消しゴムは真っ黒に塗られていたり。
夏休みに持ち帰ったお道具箱を開けてみると、そこには、4ヶ月前色彩順にきれいに整列していたクレヨンは見る影もなく
名前シールどころか、手が汚れないように巻いてあった包装紙すらない状態。
小さくなったクレヨンはボロボロで、バラバラでした……
数ヶ月前、あんなにきれいに名前をつけることにこだわっていたけれど、実際に学校生活がはじまってみるとこんなものなのです。
1年生。
さぞや、図工の時間を楽しんでいるのだろう。
そう思うことにしたのでした。