子どもの意志を尊重すべき?それとも親が決めるべき?子どもの習いごと事情!のタイトル画像
公開 2022年01月30日  

子どもの意志を尊重すべき?それとも親が決めるべき?子どもの習いごと事情!

4,409 View

行くなら楽しんでほしい。無理やり連れて行くのは心苦しい…。


これは親のエゴなの?


子どもが大きくなると、保育園や幼稚園など親と離れて外で学ぶ機会が増えます。

そして子どもが興味をもってくれそうな習い事を始めてみるのも同じ時期なのではないでしょうか。

「子どもがママと離れることを嫌がり泣くため習い事を楽しんでもらえない」と悩むママから、Q&Aコミュニティサービス 「教えて! goo」に相談が寄せられていました。


●幼稚園入園時に2ヶ月間泣き叫んだ娘。今5歳になりました。

●スイミングでもベビーからキッズになり親と離れることで泣き叫ぶ。第二子出産の入院で私と離れるのが寂しくて泣き叫び、お互いにその都度悩み泣きながら乗り越えてきました。

●今までは小さいから当たり前だよね…と考えてきましたが、つい先日春にバレエ教室に行った時にまた「嫌だ、できなそう、私には無理だ」と私にしがみつき泣き出しました。

●正直またかとがっかり。結局最後までなんとかみんなと一緒に頑張り、習い事がこれからも続けられるかな?と思いました。

●しかし、娘は「無理そう」とのこと…。

●精神力の無さ、やる気の無さ、頑張る気の無さに私はイライラして怒鳴りつけてしまいました。

●娘自身にやりたいことは無く、習い事が嫌というよりも私と離れたくないようです。

●無理に習い事を始める必要は無いと思いつつ、親にべったりな娘に疑問を抱いています。

●いろいろな経験をさせるのは不必要なのでしょうか。習い事の種類は問いませんが、無理に始めるのは親のエゴなのでしょうか。他の習い事を始めてもまた同じことの繰り返しのような気がして悩んでいます。

子どもの意志を尊重すべき?それとも親が決めるべき?子どもの習いごと事情!の画像1
pixta_73434918_S

焦らなくとも自然と離れる時がくる


相談者さんは「私のことが大好きな娘は可愛いです。でも、お友達の輪ににうまく入っていけず、泣き叫ぶ娘をみると今後がとても心配」と悩んでいる様子。

ママがいない時間、楽しんで過ごせていないと思うと心が痛みますよね。

そんな悩みに寄せられた回答がこちら。

「お子さんのことを想って一生懸命に考えてらっしゃるんですね。いろんな世界を見せてあげたいという気持ちが伝わります。ママが大好きなお子さんと、一緒にできることを探してみては?そういった体験を重ねていって、好きそうなものを探してみるのも良いんじゃないでしょうか」

「3女の母です。うちの5歳の長女にも同じようなことを感じていた時期があります。泣くほどのことか…?と。長女も子どもだけの幼児サークルで泣かなくなるまで半年以上かかりました。次女が産まれて私が入院していた時には泣いて吐いて下痢までしていました。ですが、今ではまったく平気です。のんびりと親から離れるのを待ってあげましょう、そうしないと親から無理やり話したというママの後悔が残る可能性があるので」

「諦め」と「自立」は異なる

子どものペースに合わせていこうとすすめてくれている、とても印象的な保育士さんからのアドバイスがこちら。

●習い事は5歳からあれこれする必要はありません。

●というのも、子どもがすくすくと育つ上でなにより大切なのは自分が安心できる場所を持つことです。

●外の世界は子どもにとって怖いものです。見知らぬ場所に慣れるまで時間がかかる子もいます。それでも頑張れるのはママがいてくれるから。

●「ママと離れても大丈夫」「自分でがんばりたい」と自ら思えることが自立の一歩です。

●大人はつい「今後苦労させないために」と想ってあれこれ先回りしてしまいますよね。でも知識を詰め込むことが必ずしもその子のためになるとは限りません。

●娘さんにとって一番必要なのは「何度転んでも自力で起き上がれる力」「自分で正しいものを選び歩いてゆける力」だと思います。

●子どもはママに背中を押されれば健気に泣きながらも慣れます。ですがそれは「ママに怒られる、黙って行けば褒められるから我慢しよう」という諦めになり、自立とは異なります。

●外の世界へ自分から興味をもつ時がくるまで、じっくり待ちましょう。焦らなくても大丈夫です。

子どもの意志を尊重すべき?それとも親が決めるべき?子どもの習いごと事情!の画像2
pixta_38359146_S


その後相談者さんは「はっきりと娘に習い事は必要ないのだと教えていただいてすっきりしました。自立についてのアドバイスがとても心に響き、焦らずじっくり待とうと思えました」と心の整理ができたようです。

自分の興味がある習い事を決めるきっかけ、そして続けていけるかどうかはその子の個性によって様々。

楽しい気持ちで生活することを心がけながら、子どもの自立心が芽生えるまで待つのもひとつの方法かもしれません。


(編集:コノビー編集部 齋藤)
(イラスト:しげ)




※ この記事は2024年08月26日に再公開された記事です。

Share!