「オトコ的、時短家事」脱!非カジメン3つのステップ~マイナスを増やさない、そこから始まる家事もある~
16,393 Viewカジメンとは、家事を楽しくスマートにこなす男性のこと。「時間がない!スキルもない!ジャマもしたくない!」非(否)カジメンの言い訳「3つの”ない”」、ご家庭でも聞いたことがあるのでは…?いやいや、そんなパパでもできまっせ。3つのステップで家事を愛情表現へと変えるオトコ的、時短家事をご紹介。
こんにちは。NPO法人tadaima!の三木といいます。
今回から月一回のペースで「帰りたくなる家づくり」をテーマに連載していきます。
NPO法人tadaima!では、「20年後もただいま!って帰りたくなる家庭にしよう」をスローガンに夫婦・家族の「家事シェア」が快適になるためのサービスを展開しています。
ここでは、家事を「家族ごと」にしていくための家事のコツやコミュニケーションの取り方、部屋づくりから子どもがどうやって家事に参加しやすくなるか、などをお伝えしていきたいと思います。
今回は家事が苦手なパパこそやるべき、オトコ的時短家事についてお伝えします。
我が家の家事時間、知っていますか!?
あなたの家では、1日にどのくらいの時間、家事を行っているでしょうか。
こちらの図を見ると、男女それぞれの平均家事時間が分かります。女性は約4.5時間。男性に至ってはなんと28分。
ちなみに、共働き家庭のパパはもっとやってるよ!と思われる方もいるかと思いますが、共働き家庭の男性でも平均家事時間は33分。平均値よりも数分、長いくらいなのです。
家庭によって家事に費やす時間も違うし、お子さんのいる家庭の場合は子どもと一緒の時間に家事をすることが多い、と考えれば、育児と別にして考えるのも不自然です。それでも、何だかんだ一日のうち、4〜5時間は買い物や掃除、洗濯物をたたんだり、洗い物をしたりといった時間に費やしているのですね。
普段家事を中心的にやっていないパパは「そんなに家事の時間がかかるわけない!」と思うかもしれません。
でも、家事はフロー(流れ)の中で行っているのです。
例えば、料理一つとってみても普段家事をやらないと「調理(食事をつくる作業)」だけを取って「料理」と思いがちですが、
「レシピを考える」→「買い物に行く」→「買ってきた物をしまう」→「調理」→「配膳」→「(小さい子がいると)食事のお手伝いや面倒を見る」→☆食べる☆→「食器を流しへ下げる」→「食器洗い」→「食器拭き」→「食器を棚へしまう」→「シンク掃除や生ごみ処理」
で、ようやく一段落!!
なんと、10個前後のフローがあるわけです。
食べる時間を除いても、2〜3時間は料理にまつわる家事の時間として消費しているのです。
パパたちよ、1日30分の家事時間を、”時短”しよう!?
いま「時短家事」が多くのお母さんの中で取り入れられています。
時短家事は「調理」の時間を短くするだけでなく「洗い物」や時には「配膳」(調理器具がそのまま食器として使えたり、おしゃれな鍋でそのまま食卓に出せたり)の時間まで短縮することができます。
普段時間がなかったり、子どもの相手をしながらバタバタと家事をする人にとっては、ぜひとも学びたいスキルです。
パパ向けの家事講座などを開催しても「食器洗いが大変だから、簡単にできる時短家事が知りたい」なんてパパたちもいます。
しかし!
この時短家事は1日30分ほどしか家事時間のないパパにとってはあまり効果的ではないと思っています。
何も頑張って、30分しかない家事時間を15分に短縮する必要はないのです。講座などで時短家事だけを学んだところで、妻に「こんな方法教わったよ」と妻のワザになるのがオチだろうと思うのです。
時短すべきは”家族の家事時間”
男性も家事や育児に関わることに、抵抗感がなくなってきた昨今(抵抗感がないのと主体的に関わるのとはまた別の話ですが…)ですが、まだまだ家事が苦手だったり、実際にやったら妻に怒られた、なんて話も多い。
そんなパパたちにぜひ知ってもらいたいのが、「家事ってなんで大変になるのか」ということ。
まずはこちらの図をご覧ください。
まずは①の図。
夫も家にいる時間が長いほど、家事に費やす時間が長くなる、というグラフです。
そして②の図。
問題はこちらです。夫が家にいる時間が長いほど、妻の家事時間も長くなっているのです。
夫が家にいれば30分家事をガンバるんだから、妻の家事時間は30分短くなったっていいはずなのに、むしろ長くなる!
この不条理はいったいなぜ起こるのでしょうか。
図にあるように、家事の8割はマイナス(散らかった、汚れたなど)をゼロに戻す作業です。
残りの2割は、DIYをしたり、ホームパーティをしたり、家族の暮らしを豊かにするクリエイティブな作業。
家事が面倒くさかったり、やりたくなかったりするのは、ゼロに戻す作業がほとんどだからなのです。
そして、このマイナスが大きければ大きいほど、ゼロに戻す作業は大変になります。
散らかっているほど、片付けは大変。汚れ物が多いほど、洗い物は大変・・・。
実は、夫が家にいることで知らず知らずのうちに、この「マイナス」を増やしている可能性があります。
つまり、「家を散らかしている」か「妻に手間をかけさせている」んですね!自分が取り組んだ家事以上に。。。
だから、家事が苦手なパパは、家事スキルを高める前にまずは「家事のマイナス」を減らしていこうよ!そうすることで、妻の家事の手間を減らし、我が家の家事時間を減らして行こう!というのが「オトコ的、時短家事」になります。
「オトコ的、時短家事」~マイナスを増やさない、そこから始まる家事もある~
オトコ的時短家事には3つのステップがあります。
ステップ1>「妻への優しさ、気遣い」が家事になる!
【将来お荷物候補パパの場合】
「とにかく家事ができない(時間的、スキル的に)。正直、家事ってそんなに大変なの?って思ってる。」
こんなパパはまず、普段の自分の行動を見なおしてみましょう。
□帰ってきた服を脱ぎっぱなしにしてない?
□洗濯物を出す時ポケットに小銭とかライターとか入れっぱなしになってない?
□帰ってきた時、靴脱っぱなしでひっくり返ったりしてない?
□トイレや洗面台汚しても、そのことに気がつかず、そのままにしてない?
□トイレットペーパーや洗剤、使い終わったのに補充せず、そのままにしてない?
自分がまったく無意識にしている、そして悪気ない行動の一つひとつが、家事をする人の手間を増やしていることにまずは気づきましょう。
ステップ2>「自分のことは自分でできる」大人としての自立が家事になる!
【大きな息子状態パパの場合】
「できる時には家事やってるよ!だけど、やるほどに妻を苛つかせてしまう・・・」
こんなパパは、まずは自分のことは自分で完結させられるようにしてみましょう。
□リビングで使ったコップやゴミなど、洗ったり捨てたりして、最後まで片付けしよう。
□「クリーニングお願いね」じゃなくて、休日に散歩ついでや朝駅前店に持って行くなどしてみよう。
□夜遅く、家族とは別にご飯を食べたら、食器は洗っておこう。
□自分の机の上、自分宛ての書類など、いつまでも放置しないでちゃんと片付けよう。
□洗ってくれた洗濯物、自分の分だけでも自分でたたんだり、しまったりしてみよう。
「自分の世話をさせちゃってるな」と思い当たる部分は、普段は感謝を示しつつ、少しでも自分で引き取るようにしていくと、気づかぬうちに妻の家事はずいぶん楽になるはずです。
ステップ3>「ちょっとした”仕込み”で家事をサポート」できるオトコのサポート家事!
【自称カジメンパパの場合】
「『俺ってイクメン・カジメンだぜ!』のはずなのに、なぜか妻の目が白い。。。」
自称するくらいなので、できる時には積極的だし、スキルだってある。
だけど、もしかしたら一人よがりな家事になっちゃってるかもしれないパパは、いかに普段家事をする人が楽にできるようになるかを意識してみましょう。
□週末、得意のパパごはんは豪勢な男の料理よりも「常備菜」を意識しよう。
※常備菜にしてたっぷり保存しておくことで、翌日のお弁当や晩御飯の一品として使ってもらおう。
□お風呂、最後に入ったら「洗剤なし風呂掃除」&「冷水シャワー」でカビと汚れを防止しよう。
※毎回お風呂あがりに洗剤を使った掃除は大変。ですが、洗剤なしでも汚れを落とせるお風呂スポンジなどを使って浴槽の中や床をささっとひと拭き。仕上げに冷水シャワーを壁や床に当てて温度を下げておくとカビの予防になります。
□洗濯物は脱いだ段階で仕分けしておこう。
※クリーニングに出す物、色柄物、乾燥機にかけたくない服など。家庭によって仕分けの方法も様々ですが、洗濯ネットや洗濯カゴなどを使って脱いだ段階で仕分けしておくと、洗濯がずっと楽になります。
□妻が家事をしている時間は「俺は休憩時間」ではなく、何かに取り組もう。
※妻が洗い物してる間、ぼーっとテレビを見るのではなく、子どもの面倒をみながら見る(責任持って子どもたちがお母さんのジャマをしないように頑張ろう!)。カーペットにコロコロをかける。洗い物をしている横で、洗い終わった食器やテーブルを拭くなどできることはたくさんあるはず。
「うちは、気付いた方が家事やってるから」という夫婦にとっては当たり前のことかもしれません。
いきなり家事をパーフェクトにするよりも、「我が家の家事負担をいかに減らすか」こそ、パパが意識するべき家事。
最小限の手間で、効果を最大化させましょう!
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