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公開 2022年03月20日  

ピアノの親子連弾にむけて毎日練習!イライラ募る私が忘れていた”大切なこと”

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マイペースにピアノを続けている娘。ある日、発表会で親子連弾をすることに。親子で猛特訓が始まりました。本番が終わり、娘が放った一言に衝撃…!


マイペースにゆっくりタイプの娘


小学3年生の娘は、幼稚園の頃からピアノを習っています。

楽譜を読むのも、指を動かすのも、ゆっくりタイプの娘。

毎日学校に行く前に数分ピアノの前に座って、マイペースにピアノを弾いています。

新型ウイルスの影響で、毎年行われていた発表会が2年連続で中止に。

そんな状況もあり、「目標を持ってピアノを弾く」ということが最近はありませんでした。


ある日、私が昔習っていたピアノの先生から、娘と発表会で連弾してみないかというお誘いが!

せっかくの機会だからと、親子で出演することにしました。

ピアノを弾くのが久しぶりな私と、マイペースに続けていた娘の連弾。

そこから約数ヶ月の挑戦がはじまりました……!


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毎日練習。でも、気持ちばかりが焦る日々


私も娘と同じころからピアノを習い始め、20年程続けていました。

娘の様子を見ていると小言を言ってしまいそうな自分がいるので、あえて娘のピアノからは距離を取っていた私。

この機会に、毎日関わるようにしました。

選曲は娘がお気に入りの曲。

娘にとってはすこし難易度高めです。

毎朝一緒に十分程練習をしていたのですが、これが私にとっての試練の連続!

「この音違うよ!」
「ちゃんと楽譜を見て!」
「また指使い違う!」

気になる所が山のようにあり、喉まで出かけた言葉をグッと我慢する日々。

本心では「娘に音楽を楽しんでほしい」「音を楽しむから音楽!」と思っているので、褒めてからアドバイスしてみたり、出来たことに驚いてみたり、いろいろと試行錯誤をしていました。

それでも何度も同じ間違いをする娘に朝からイライラして、結局言いすぎてしまい、娘は拗ねたり泣きだしたりしまうこともありました。

新しい部分を弾く度に、「難しい……」と大粒の涙を流す娘。

夫婦で励ましながら、毎日少しずつ弾けるところを増やしていきました。


そして続ける事3ヶ月、ようやく最後まで譜読みができた時には、2人でハイタッチ!

本番がどうであれ、ここまで2人で頑張れたことにひとまず達成感いっぱいでした。

ただ、ついに本番前日まで、娘はノーミスで弾くことはできませんでした。

繰り返す部分で繰り返し続けたり、似たようなメロディーが出てくると飛ばしてしまったり。

本番一週間前には私も開き直り、「あなたならきっと大丈夫だよ!」と励ますことに。

さて、どうなることやら……


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その度胸に、もはや尊敬


そして迎えた本番当日。

お気に入りのドレスを着て、ご機嫌な娘。

会場につくと「わぁ!緊張してきた!」と、なんだか緊張も楽しんでいる様子。

私のパートはそれほど難しくなかったこともあり、「大丈夫!どんなことがあってもママが合わせに行くから、いつも通りでいいんだよ」と声をかけていました。


そして2人でお辞儀をしてピアノの前の椅子に並んで座ると、娘がキラキラした瞳で一言。

「ママ、最初の音ってこれだよね?」と。

「うん!あってるあってる!」と小声で答えながらも、私にはどっと不安が押し寄せました。


いざ演奏が始まると、緊張していた娘もだんだんノリに乗ってきたのがわかりました。

娘の様子を気にしつつも

「まさか娘とピアノの発表会に出ることになるなんて……」
「この間生まれたばっかりなのに、大きくなったなぁ」

なんて感慨にふけっていると、私がまさかのミス。

結局娘にカバーしてもらい、なんとか事なきを得ました。


本番に強い娘は、隣で無敵状態になっていき、難しい中盤・毎回間違えていた終盤も難なくこなし、なんと初めて最後までノーミスで弾き終えたのです!

舞台から降りた途端、びっくりして「すごい!!完璧だった!!どうして!?」と私は娘を質問攻め。

一方、娘はあっけらかんとした顔で振り返り、「え!?本番って成功するもんでしょ!?」と一言。

なにそのドラマみたいなセリフ!

その度胸がすごすぎる!

私の頭の中の辞書にはなかった、予想外の返事が返ってきました。


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一人で歩き出している娘


娘は娘、自分は自分と頭では分かっていたものの

「私はこれくらい練習していたはず」
「私が小さい頃はこの曲を弾いていた」

と、いつの間にか私自身の記憶と比べてしまっていたのだと思います。

今回のピアノの発表会を通じて、「娘は私とは全く違う」ということを改めて感じました。

確かに私の娘で、赤ちゃんのころから毎日一緒に過ごしてきたけれど、私ではありません。

娘は確かにちょっと不器用な部分もあるかもしれませんが、その羨ましいほどの度胸は私にはありません。


昔の小さな私は自分の心の中にそっとしまって、昔の自分と今の娘を比較するのはやめておこう。

そして、娘の人生を応援しつつ、私は自分の人生を楽しもう。

発表会からの帰り道、そんなことを考えながら眺める娘の背中は、自分の人生を楽しんで輝いて見えました。


※ この記事は2024年09月14日に再公開された記事です。

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