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公開 2015年07月27日  

子育てアンガーマネジメント体験談~ついつい子どもに怒って後悔するママへ~

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子育てにもアンガーマネジメントを活用することができるって知っていますか?子どもにイライラして感情的に怒ってしまい、後から後悔する…そんな良いママになれない私の、等身大アンガーマネジメント。日々繰り返されるこの場面を少しでも温かなものにするような、叱り方とその後のフォローなど私の体験談をご紹介します。


子どもの成長に伴い、子どもを叱る場面が増える

私は、6歳小1と3歳年少の2女児ママで、ベビーヨガ・ベビーマッサージのインストラクターをしています。



産後クライシスもなんとか乗り越えた我が家。しかし、ホッと一息つく間もなく訪れた次なる課題に、とても頭を悩ませています。それは、「子どもを叱る(怒る)場面が激増していること」。



最近、長女の生意気さに拍車がかかり、とてもサラッとは受け流せない言葉遣いや行動が増えてきました。毎日向き合っているこちらの堪忍袋の緒が切れかかってしまいます。結果として私とぶつかることが激増、叱られることでより反発するという悪循環に陥っています。ヒステリックに叱りつけ、後悔することもしばしば。

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ママの心の葛藤・・・マニュアル通りにいかないのが子育て。

本音は私だって、感情的に怒りたくない。できればいつも笑顔でいたい。イタズラとは言え、子どもの好奇心は尊重したい。でも、子どもが、社会に出て本人が楽に適応していけるように、ちゃんと育てなきゃ。



こうした葛藤の中で子育てをしているママさんは多いのではないでしょうか。そんな中、ただ単に悩むより何とかして解決したい!と思い立った私は、育児書を読みあさったり、アンガーマネジメントセミナー(アンガー=怒り、マネジメント=上手く付き合う)へ行ったりしました。



具体的に学んで実践してみて分かったことは「教科書通りにうまくいかない」という残念なものでした。だってすべては自分と子どもの性格によるし、それぞれが溜めているその日のストレス度合いによって変わってしまうもの。



いろいろ試してみた中、私にもできた等身大のアンガーマネジメントをご紹介したいと思います。

怒る場面を発生させない環境作り

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我が家のおしたく時計。

まずは、「怒る場面を発生させない環境作り」を大事にしています。



我が家の場合、毎朝のように「顔洗った?」「早く着替えたら?」「そろそろ食べ終えないと」「まーたパジャマ畳んでない」「もう出発の時間!」…ボケーっとする子どもに対して逐一指示が飛び交っていました。



これでは学校へ行く前に疲れてしまいますね。そこで、何も言わない代わりに、写真のような「おしたく時計」を作成し、壁に掛けてみました。すると効果テキメンで、娘はいつもより15分も早く支度を終えてしまったのです。



次は何をするか可視化したことで、ゲーム感覚でこなしているようでした。今までは何だったの・・・!育児は親が頭を使って工夫すべきだと痛感した一件でした。

怒りたい事があったら「2秒」待つ

頭に来ることがあったら、叱るか叱らないかを分けましょう。 もー!と思う事件発生の瞬間に、これは叱ることか許すことか、頭の中で分けてみます。分別の基準は人によると思いますが、私はいたずらや失敗の原因が「好奇心」と「幼さ」なら、極力許す心掛けをしてみました。



瞬間的に怒ってしまうと、本来叱るべきことでなくてもガミガミ口調で話してしまうことがありました。子どもが好奇心で動いたり、身体がまだ不器用であるために失敗したりする(例えば、物を触って壊す=好奇心の表れ、ジュースやご飯をこぼす=幼いが故の不器用さ)ことは、成長過程として至極当たり前のことですよね。



それにも関わらず、不本意な怒り方を私は何度もしてきました。これを繰り返すと子どもの行動に制限をかけてしまい、自由な発想をできなくさせてしまいます…。それは親として物凄く残念なことです。そこで、何か発生した場合に、それら二つが原因であると判断したら、叱らないよう努めてみました。



すると、分別するほんの1〜2秒の間だけでも、瞬間的に爆発しかけたイライラが縮小するのを感じました。実は怒る怒らないの分別の目的はこの部分!実際、イライラ事件発生から6秒間で、かなりの割合の怒りが減少するデータもあるそうです。ただ単に一息ついて冷静になるのはなかなか難しい方は、是非やってみてください。

叱ると決めたらどうするか

叱るからには後悔のない叱り方をしたいところですね。一般的によく言われる良い叱り方は「目を見て、冷静に、端的に」というもの。



しかしこれはご存知の通り、実際にやるにはとてもハードルが高く、私は口から言葉が止まらなくなりかけます。そんな不穏な場面でも、私にも難なくできた叱り方テクニックは、必ず「君が大事だから叱っている」ことを「言葉にして伝える」こと。世にも恩着せがましい一言ですが、これを添えるだけで受け取る子どもの反応は全く変わってきました。



例えば約束の時間を守らずに帰宅した娘に対して「何時だと思ってるの⁉︎」「何で時間を守れないの!」といった罵りワードの代わりに、「帰りが遅くてママは凄く心配したんだよ!」という一言があれば、親の子どもを思う気持ちを正しく届けることができるのではないでしょうか。叱り方にも自己肯定感を高める方法があるのだと、新たに学びました。

叱った後のフォローは?

情けないことに、フォローをすることが多い今日この頃。お互い冷静になってから先程の件をフィードバックしても、子どもの気持ちはまた曇ってしまいがち。その際に絶対的に有効なのは「スキンシップをしながら子どもに話しかけること」です。



膝に座らせて抱きながら話すと、温かな空気に心もほぐれて「さっきはゴメンね」「ママも言い方が良くなかった、ゴメンね」といった言葉を自然と伝え合うことができます。



また、我が家は仲直りをした後にある儀式をします。「じゃ、さっきのことは無かったことにしちゃおっか!」と言って、おまじないワード「せーのっ、ブンパカパッパ(手もパッパと動かす)」と唱えて、一連のイヤな時間を消してしまうのです。これをすると子どもはとても気が楽になるようで、「もう忘れちゃったねー」と笑顔が戻ります。

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生まれて、生きてくれているだけで十分。

そして最後に、いつも思い出すようにしているのは、「思い通りに動く子どもを欲しかったわけじゃないでしょー!」という自分へのツッコミ。(笑)



年齢から例えれば、娘は3kmと6kmの速度で生きていて、34kmの私は歩く速さを合わせてあげないといけない、とも思います。3km、6kmだからこそ見える景色を、君らしく楽しんで欲しい。何より、こんな未熟な私を親と思って付いてきてくれる子どもには、既に十分過ぎるほど恩があることを思い出すようにしています。



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