皆さんご存知とは思いますが、陣痛とは出産時の子宮の収縮で下腹部に感じる痛みのこと。痛みに弱い私は、産前、この陣痛にひどく怯えていました。
それでも普通分娩を選んだのは、近くの産院では無痛分娩を行っていなかったからです。検診に通っていた徒歩圏内の産婦人科は、母体の生む力を引き出すことを大切にしていました。四回の出産準備クラスを通じ、赤ちゃんは自分で身体を小さくしながら、産道を通ってくると知り、またそれをサポートするのが陣痛の時の母親ができることだと学び、自然の力に感動しました。そして、ぜひこの産院で産みたい、そう感じたのでした。
また無痛分娩の場合、計画分娩になることも多く、その場合会陰切開が大きくなる可能性があると知ったこともあり、無痛分娩を選択しませんでした。(実際には、自然に始まった陣痛の際に麻酔を使う産院もあるようです。)
【出産体験談】陣痛はどんな痛み?陣痛の乗り切り方は?
55,573 View出産の時、だいたいの妊婦さんが乗り越えるもの、それは陣痛。痛すぎて我を失った…という体験談もネットにはあふれていますが、どんな痛みなの?どうしたら乗り越えられるの? 普通分娩を経験した私の出産体験談をご紹介します。
陣痛とは…
鼻からスイカ?そこまでではない!
出産時の痛みを「鼻からスイカがでてくるような痛み」と聞いたこと、ありますよね。でも実際は赤ちゃんの頭は直径10センチほど、子宮口も10センチまで開きます。鼻より大きな穴から、スイカより小さな赤ちゃんを出すのですから、少なくとも「鼻からスイカ」よりは楽なはずです。
恐怖心克服法~リラックスが大切~
私のお世話になった産婦人科では、「お産にはリラックスが大切」という指導をしていました。私は、陣痛、出産の際、なるべくリラックスできるように、まずは陣痛と出産の痛みに対する恐怖心をなるべく小さくしようと考え、ネットで安産体験を探しました。
それまで聞いたことのある出産体験談といえば、思い起こせば自分の母親くらいでした。母親は二人出産しましたが、二度とも超難産だったとのこと。思い込みで、きっと自分も難産だろう…と恐れていましたが、ネットの体験談を見てみると、どうもそういうわけでもなさそう。
また、母親の体験談から、「出産とは長時間ものすごくつらいものだ」というイメージがあったのですが、ネットで見かける安産体験には、初産でも数時間で生まれた!というものも少なくないことに驚きました。
そう気づいてからは、ひたすら、「自分はきっと安産だ」「数時間の陣痛はきっと乗り越えられる」と自分に言い聞かせて過ごしました。産休に入ってからの一ヶ月は、イメージトレーニングに費やしたといっても過言ではありません。
陣痛から出産まで約8時間でした!
私のお産は、破水から始まりました。
予定日一週間前、朝ベッドで下着が濡れたことに気づき、病院へ電話し、破水の色が透明なこと、胎動があることから、病院の開く一時間後に来るように指示を受けました。徒歩数分の病院へ、入院グッズを入れておいたキャスターバッグとともに入院。
陣痛は夜8時頃から、軽い生理痛のような痛みを感じ、午後11時にはかなり痛くなりナースコールするものの、なかなか来ない助産師を待つうちに空腹になり、どら焼きを食べているところへ助産師が到着、「食事ができるなら大丈夫」と取り残されてしまいました。
夜中2時。動けるうちに…と分娩室の隣の待機室へ移動。この時点でかなり痛みは強く感じていましたが、まだ痛みと痛みに間隔はあり、痛い間も深呼吸で乗り切っていました。
助産師からは、息を細く長く吐くようにとのアドバイスをもらい、試してみたところ、息を細く吐くのには歯の隙間から息を漏らすようにするとうまくいきました。母親の取り込む酸素が赤ちゃんに行くので、痛いときに呼吸を確保することが大切なようです。
夜中3時半頃だったでしょうか。さらに痛みが増し、陣痛のたび「あー」と叫んでいました。助産師の方におしりの上のツボを押されると痛みが緩和され、激痛の中でもものすごく感動したことを覚えています。定番と知り用意したゴルフボールや飲み物、リップクリームは手に取る余裕もありませんでした…
朝4時半すぎ、助産師に連れられ、陣痛の波が去ったタイミングで立ち上がり、隣の分娩室へ。この時も、痛みが来ると叫んでいましたが、そのままでいですよと言われ、「わー」とも「あー」ともつかない声で叫び続け、いきみました。10数分後、元気に息子が誕生しました。
お産は楽しんで、味わって
一度しかない、我が子との共同作業。リラックスして、陣痛、出産に臨めば、きっと想像よりは痛みは少ないはずです。それでも、痛いには痛いのですが(笑)
私の出産体験からの結論は、痛みの間隔が狭まり、痛みが強くなるとかなり辛いですが、それまでの10~3,4分間隔までは、なんとか乗り切れます。また、マックス痛くなってからも、痛みと痛みの間に必ず痛くない時間があるので、そこで休憩して、乗り切ります。
歯を食いしばって、歯の隙間から、「し~」と息を吐きましょう。赤ちゃんも元気になって、きっと上手に出てきてくれると思います。余談ですが、私は痛みと痛みの間隔に、「上手だね~下から出てくるんだよ~」などと胎児に話しかけていました。
皆さんのお産が、素敵な体験になりますように。
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