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公開 2023年02月03日  

小学生プログラマー10人が集結!「embot(エムボット) アイデアコンテスト」をレポート!

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小学校の授業で必修科目となった「プログラミング教育」。ダンボールなどの身近な素材で組み立てて、プログラミングで動かすロボット「embot(エムボット)」を使い、小学生エンジニアたちがいろんなアイデアを見せてくれました。

未来のエンジニアたちが自信作を披露してくれました


2022年11月13日(日)、お台場にあるミニチュア・テーマパークの「スモールワールズTOKYO」で、「第4回 embot(エムボット)アイデアコンテスト」が開催されました。

このコンテストの目的は、NTTドコモの新規事業創出プログラムから生まれたプログラミング教育ロボット「embot」を小学生に使ってもらい、アイデアを形にするデジタルなモノづくりを体験してもらうこと。

テーマは、「君の発明にみんなが驚く。集まれ未来のエンジニア達」。

一次選考を勝ち抜いた10人の小学生が、自分のアイデアと想いを込めた自信作を披露してくれました。その様子をレポートします!


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「アイデア力」「工作力」「表現力」を競う


「embot(エムボット)」とは、「ダンボールなどの身近な素材で組み立てて、プログラミングで動かすロボット」のこと。
キットに付属のダンボールを使い、切り取る、折る、差し込むといった簡単な行程で組み立てられます。

コンテストには、embotのスターターキットに入っているサーボ2個、LEDライト赤1・緑1、スピーカーを使い、自由に制作・プログラミングした作品が集まりました。

作品の審査基準は「アイデア力」「工作力」「表現力」の3つです。

審査員を務めたのは、株式会社タカラトミー 事業統括本部 エキスパートの土肥雅浩さん、株式会社スイッチエデュケーション代表取締役社長の小室真紀さん、embot生みの親である Master Nuこと株式会社e-Craft代表取締役CEOの額田一利さんの3人でした。

さらにスペシャルゲストとして手づくりおもちゃ作家の佐藤蕗さんが登場しました。

それではさっそく、最終選考の10作品をご紹介しましょう!


10人の作品を一挙に紹介!

水に浮かんで釣りをするロボットをつくりたい!

宇佐見真之さん「船釣りembot」

「船釣りembot」は、宇佐美さんが「釣りをするロボットはすでにあるけど、水上で動くロボットを見たことがない」点に着目したことで誕生しました。実際に動かしてみると、海釣りと川釣りが選べることに驚きます。魚が釣れないと、糸が切れて「失敗」したことを教えてくれます。


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平和を願う気持ちがステキ!


梅津空刀(そらと)さん「世界を平和にするキューピットロボット」

地球を見つめる人形が、地球に向かって矢を放ちます。見事命中すると、赤のLEDが光り、世界に平和が訪れます。世界情勢にアンテナを張る情報感度の高さのほか、「戦争をなくしたい」気持ちで梅津さんがつくったストーリーに審査員は感動していました。

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大好きなティラノサウルス型の貯金箱

小寺倖正さん「かいじゅう貯金箱 ガオ〜」

ゲームを買うためにお金を貯めているはずが、なぜか貯まらない。
小寺さんは「お姉ちゃんがお金を抜き取っているのではないか」との疑惑を明かして会場の笑いを誘っていました。

貯金箱のデザインは、小寺さんが大好きなティラノサウルスの形をしていて、口からお金を入れます。
この貯金箱はスマホを決まった順番で傾けることで開閉するのですが、実演中に口が閉じてしまうアクシデントも…。
「スマホやパソコンはパスワードで鍵をかけるので、貯金箱もそうしたい」と思ったことで生まれた作品です。
身近なことからアイデアを得ているのですね!


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祖父母と遊べるシンプルなルールなゲーム

川口颯太さん「パチンコモンスター」

発想の源は、ゴールデンウィークにおじいちゃん、おばあちゃんとボーリングのテレビゲームをしたとき。
「もっと簡単に遊べるおもちゃをつくりたい」と思ったといいます。

2人プレイのゲームで、1人は発射台を使ってビー玉を飛ばし、もう1人はビー玉が高得点のゴールに入ることを阻止すべく、タブレットを傾けてパチンコを操作します。
シンプルなルールだから、すぐに遊べるところが魅力です。
発表では、事前におじいちゃんと楽しそうにプレイした動画を流していて、川口さんの発明が家族のコミュニケーションを生んでいる様子に、会場も和やかなムードになりました。

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療養中に感じた「あったらいいな」を形に


中路蒼さん「進め!デリバリーembot」

中路さんが新型コロナウイルスにかかり、人との接触を減らしたいと感じたことがアイデアの源。レストランで料理を運ぶロボットがあることを知り、「自宅にもあったらいいな」と思ったそう。

ロボットは上下2つのパーツに分かれていて、料理が乗った上パーツを下パーツが運ぶ仕組み。スマホを傾けて方向を変えられるはずが、改良を重ねすぎて重くなり、直進しかできなくなってしまいました。「軽量化による方向転換できるようにしたい」と改善点を語ってくれました。


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外出自粛の生活でひらめいた

川本倖生さん「どっちに旅行に行けるかな?」

新型コロナウイルスで外出を自粛している際、「旅行に行きたい」と思ったことから、このロボットが生まれました。
行き先は大阪、広島、東京の3箇所で、天気と新型コロナウイルスに関するニュースの数で行き先が決まります。
その理由は、「ニュースが少ない場所は、コロナが少ないと思った」から。明日に試すと、別の行き先を示すかもしれません。


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人の表情って、どんなだっけ?

神山翔さん「表情練習ロボット」

マスク着用が当たり前で、人の表情がわかりづらく、「マスクを外したときにどんな表情をすればいいかわからない」ことに困っていた神山さん。
ロボットに表情をつけて挨拶の練習をしたい想いから生まれました。

ロボットが浮かべる表情は、3種類。スマホを右に傾けると怒り、左に傾けると困った表情をし、手前に傾けると笑います。
スターターキットに入っているモーターは2つなのに、3つの表情を浮かべられる背景には、神山さんの工夫があります。

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犬が飛び出して、怪しい人の接近を教えてくれる


川本大智さん「犬の防犯システム」

室内にいながら、外の異変を知らせてくれるロボットです。怪しい人が来ると、緑と赤の犬が飛び出す仕組み。
センサーが感知する光の強さによって、緑、赤と色の違う犬が箱から出てきます。
強い光の時には赤い犬が勢いよく飛び出してきて、「気をつけなくちゃ!」という気持ちになります。


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きっかけはSDGsの授業。「自分も社会に貢献したい」


清水悠介さん「ゴミ箱分別ロボット」

清水さんが小学校でSDGsについて学び、「自分は貢献していない」と感じたことでゴミ箱分別ロボットが誕生しました。

実演では、水分が少し入った生ゴミを捨ててみます。
するとロボットが「生ゴミですか?」「水分は多いですか?」といった質問をしてきます。
回答を続けると「捨ててください」との音声が流れ、ゴミを捨てることができます。
まるでチャットボットのようなシンプルな会話形式が審査員から評価されていました。


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まるでボーリング場!?投げたボールが下から戻ってくる!

岩野新さん「ボーリング」

スマホを上に傾けるとロボットがボールを投げる仕組み。赤いピンを倒すと「成功」と言い、倒れないと「残念」と言ってくれる。
成功と失敗の判断は、ピンの下に置かれた照度センサーで行っています。

投げたボールは磁石の力で、自動的に上に戻ってきます。
これは、ボーリング場の機会と同じ動き!
試行錯誤を重ねて実現したと話していました。

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最優秀賞に輝いたのは!?

どの作品も、小学生が日常生活で感じた「好き」や「不便さを乗り越えたい」といった気持ちから生まれています。
世界平和や地球環境をテーマにした作品もあり、情報感度の高さに驚きました。

審査の末に大賞に選ばれたのは、いったい…。


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最優秀賞に選ばれたのは、岩野新さんの「ボーリング」でした!
岩野さんは昨年も出場し、今年こそは賞を取りたいと意気込んでいただけに、見事に悲願達成です。

「ボーリングのピンを自動で並べるように頑張っていました。でも、すごく考えたけれど無理だと思い、代わりに照度センサーを付けたり、ボールを滑車で下から持ち上げたりする工夫を入れて、今の形になりました」(岩野さん)


タカラトミー賞は、神山翔さんの「表情練習ロボット」、e-Craf賞は、清水悠介さんの「ゴミ分別ロボット」が入賞しました。

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タカラトミー賞を受賞した神山翔さん
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e-Craf賞を受賞した清水悠介さん


審査員の皆さんは、相当に悩んだと思います。
だって、どの作品にも子どもたちの情熱がこもっているし、たくさんの試行錯誤と工夫が凝らされているのだから。

最後は全員で記念撮影です。

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最優秀賞を取れなかった子どもたちは残念な気持ちでいるかもしれませんが、「一生懸命に考えた、その体験は一生残るぞ」なんて妙な親心を出してしまう筆者でした。

(コノビー編集部:そのべ)


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