「やる気が出ない」「仕事がしんどい」「集中力がない」
そんなお悩みは、科学の力で解消できる!?
ハーバード、NASA、東大など世界の最先端研究で明らかになった「元気になる」方法を紹介する『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』(堀田秀吾著/アスコム)。
コノビーで一部のコツをご紹介します!
まるで温泉に入ったときのような
幸福感を得られる「手浴」
――― 北海道大学矢野らの研究
日本人にとって、リラックスであり、贅沢の象徴なのが温泉でしょう。
温泉旅行に行くと癒やされるというのは実験でも示されていて、財団法人日本交通公社の牧野らが大阪大学大学院医学系研究科の戸田らと行った研究では、2泊3日の旅行に参加した40人の被験者の唾液を旅行の前後で採取して調査しました。
結果、被験者のもともと持っている性質に多少左右されるものの、ストレス軽減効果があることが証明されました。
とはいえ、いざ温泉に行くとなれば大仕事。
なかなか簡単には時間を取れません。
そこでご紹介したいのは、手をお湯につけるという「手浴(しゅよく)」です。
この「手浴」は、実は医療現場から生まれたものです。
医療現場では、お風呂に入れない患者さんもしばしばいます。
そこで、そういう患者さんたちにもお風呂に入ったのと同じような効果や感覚を味わってもらうために実践されているのがこの「手浴」なのです。
北海道大学の矢野らの脳血管障害の患者を対象にした研究論文によると、38度の温水で手を温めると、患者の痛みが緩和したり、爽快感が増加したり、前向きな言葉を発するようになったり、病気の回復に対する「やる気」も向上した、と報告されています。
なぜこのようなことが起きるかというと、実は、温かさを感じる「温点」がもっとも集中しているところが、指、手のひら、そして前腕だからです。
また、手の血管には交感神経支配が集中しています。
ですから、手を温めると、これらの神経に作用して、いろいろな効果が得られるのです。
たとえば、寒いときにストーブや焚き火などに手をかざして温めると、心も癒やされますよね。
あれは、ただ温かいからというだけではなく、こういう仕組みだったんだと納得できます。
何より手浴であれば、オフィスに給湯室があればいつでも・誰でもできます。
ちょっと一息つきたいなぁというときに、給湯室のお湯をちょっとした容器に注ぎ、しばしの間、手をつけておくだけです。
給湯室がなければ、ヒーターやストーブなどの前で手を温めてみるのも良いでしょう。
同じ効果が得られるはずです。
さらに、ぼーっとすることで脳も元気になり、気持ちを入れ替えられます。
リラックスには手を温める、ぜひ覚えておいてください。
今はエコバッグのように折りたたんで持ち歩ける「コンパクトバケツ」などもありますから、どこでもできそうですよね?
特に手先の冷える冬は効果を感じやすいのではないでしょうか。
書籍では、すぐ真似したくなる「コツ」が38個紹介されています。
ぜひ手にとってみてくださいね。