「朝ご飯、食べたばっかりなのに、もう夜ご飯の心配してる…」
「体調の悪い日くらい、誰かの作ったご飯を食べたい…」
1日3食、家族のご飯を作り続ける日々にもう限界!
日々のご飯作りから見つめ直す、家族のカタチ。
『料理は妻の仕事ですか?』(アベナオミ著/ 白央篤司監修/KADOKAWA)より、一部エピソードをご紹介します。
炊飯器ではなく、お鍋でごはんを炊いたことはありますか?
ないという方が多いと思います。
一度でいいので、体験しておいてほしい。
と、いきなり言われても「無理~!」「なんかむずかしそう」「失敗して食べられなくなったらイヤだなあ」と思われる方がほとんどじゃないでしょうか。
私もね、そうでした。
最初怖くてねえ。
コゲコゲにしちゃうんじゃないか、そこまでいかずとも硬くなって、まずく炊き上がったらどうしようと思い、なかなかチャレンジできなかったんです。
なぜこんな提案をするかというと、災害時に電気が使えなくなると、ごはんも炊けなくなるから。
もしものときカセットコンロと水と米さえあれば、ごはんはまかなえます。
そのとき一度でもお米の鍋炊きを経験していると、心理的ハードルはずいぶん違います。
ごはんさえあれば、おかずは缶詰でもいいし、レトルトカレーなどを常温のまま食べることも可能です。
こういうのも、ひとつの自炊力。
ともかくも、やってみましょう。
①フタつきのお鍋を用意してください。フライパンでも可。
②お米はいつもやられているように、研ぐなりして下準備を。私は3回ほどすすぎ洗いをして、夏場は30分、冬場は1時間ほど浸水させています。
③お鍋に米と水を入れます。水加減ですが、普段使われている炊飯器に米を入れて、規定の目盛りまで水を入れてから一緒に鍋に移すと便利です。
④フタをして強火にかけ、沸騰したらいちばん弱い火にして9分、次は火を消して12分置いてください。
⑤しゃもじで全体をよく混ぜて、でき上がり。
もし可能なら、家族全員で共有体験するのもいいですね。
炊き時間は、あくまで目安として「弱火で9分」と書きましたが、これが10分とか11分になってしまってもすぐ食べられない状態になるわけじゃないので、あまり厳密に考えず、焦らずやってください。
ただ蒸らし終わったら、すぐ全体を混ぜたほうがおいしく仕上がります。
最近の炊飯器は本当に性能がいいものが多いですが、鍋で炊くとおいしさもまたひとしおですよ。
鍋炊きが手間でなくなると、炊飯器が不要になってキッチンのスペースが広くなる、なんて良さもあります。
別に私はアンチ炊飯器派ではないのですが(笑)。
(監修・フードライター白央篤司)
ちょっとハードルが高く感じますが、ぜひ一度はやってみたいですね。