令和の小学校は、昭和や平成と似ているようで全然違う!
現役の小学校教師が、小学校の学習と生活のコツをまとめた『親子で知りたい 小学校最強ライフハック70』(坂本良晶著/KADOKAWA)。
コノビーでも、ライフハックの一部をご紹介します!
小学校で必修となった英語について説明します。
3年生から週1回の「外国語活動」、5年生からは週2回の「外国語」という教科として学習します。
「外国語活動」は道徳と同じように指導者による所見で、「外国語」は算数国語と同じように「◎〇△」や「1〜5」の評価になります。
「外国語活動」では、聞くこと、話すこと(やりとり)、話すこと(発表)の3つの領域において、音声面を中心に学びます。
まずは英語に親しむため、遊びの要素が多く取り入れられます。
「外国語」になると、読むこと、書くことを加えた5つの領域で教科として学んでいきます。
体感的には、ここから難しくなっていくでしょう。
おそらく保護者がかつて中学2年生くらいで学んでいたレベルの単語や会話が出てきています。
たとえば小5でnever/sometime/always といった、「頻度」に関する単語を習います。
大人でも「うっ」と身構えそうな単語もホイホイと出てきます。
実は、小学校で英語を教え始めた影響を大きく受けているところがあります。
それは中学校英語、とりわけ中学1年生を担当する英語教員です。
その原因は、「小学校でこれだけ習ったんだから、中1ではこれぐらいいけるでしょう」という文科省の見立てと現実とのギャップにあります。
小学校では先述のとおり、さまざまなゲームを取り入れながら遊び感覚で英語を学んでいます。
高学年では単語を書くような活動もありますが、それは見本を見ながら写す程度です。
それにもかかわらず、中学校ではあたかも「小学校で習った内容はみんなマスターしている」という前提で学習が進んでいくとか。
小学校で英語が始まる以前なら、中1の最初は「アルファベットに親しもう」という単元で、ABCを書くところからスタートでした。
しかし、現在ではいきなり自分の名前を「Yoshiaki Sakamoto」、自分の好きなことを「I like music.」と書かせるようです。
年々レベルが高まっている英語事情ですが、家庭でできることもあります。
ひとつは、日常的に「英語ならどう表現するのか?」という会話をすることです。
dogやcat からスタートし、身の回りのものをある程度英語で言えるようになると自信につながります。
英語かるたで遊びながら学ぶのもおすすめです。
もうひとつは、ネイティブのような発音をすることに対する抵抗感をなくすこと。
多くの方が、英語を「受験英語」として読み書きし、発音はジャパニーズイングリッシュになりがちなのではないでしょうか。
その結果、英語圏での日常会話がまったく聞き取れず、そして話すこともできないという日本人が大量に生み出されてしまったという事実があります(私もそのひとりです)。
ジョン万次郎はアメリカに渡った際(厳密に言うと漂流しているところを助けられて不可抗力的にアメリカに行かざるをえなかった)、独学で英語を学ぶ中で、聞いた音そのままをひらがなでノートに書くということをしていたそうです。
たとえば「水わーた」というように。
これを1回カタカナ英語の「ウォーター」としてしまうと、聞くときも話すときも大きな支障をきたします。
ともすると、ネイティブ発音を笑うような風潮まで学校には存在します。
気取っているように聞こえるのでしょう。
そのような悪習をなくすためにも、恥ずかしがらずにネイティブな発音で話すことを家庭でも挑戦してみてください。
最近では英会話アプリもたくさんあり、発音が採点されるものもあるので、ぜひご活用ください。
自分が子どもの頃はなかった科目だからこそ、フォローの仕方に迷いますよね。
書籍では、話題のデジタル教育など、「イマドキの小学校生活」についてさまざまなお話が掲載されています。
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