東京都は今年2月、都内18歳以下のこどもに対し世帯所得額にかかわらず一人あたり月5,000円を一律給付する施策を発表しました。
また0〜2歳までの第2子に関しては保育料無償化の支援も合わせて施行されます。
このニュースに対して、千株式会社は、未就学児、園・学校に通う子どもをもつ親372名にアンケートを実施しました。
2024年1月に、23年度分60,000円が一括支給される予定ですが、この給付金について前向きな回答を寄せた保護者は全体の91.66%でした。
「現金給付施策に?」
賛成・・・ 62.37%
どちらかといえば賛成・・・ 29.30%
給付金に関しては、ほとんどの保護者から支持を得られていると考えて良さそうです。
それでは、その使いみちについてはどのように考えられているのでしょうか?
将来のために預貯金・・・ 33.06%
学校教育費(学費・給食費・教材費等)・・・ 30.91%
子どもの衣類・雑貨類・・・ 29.30%
もっとも多かった回答は「貯金」。
先の見えないこの時代、金額にもよるでしょうが一定額の給付金が即消費に結びつくとは限らないのかもしれません。
アンケート結果は次のように続きます。
習い事の費用・・・ 24.73%
幼稚園・保育園関係費・・・ 19.35%
生活費として利用する・・・ 17.74%
やはり多くの家庭で、固定費として活用される見込みが高そうです。
今年10月からスタートする0〜2歳児の保育料無償化。
現在3〜5歳および第3子は無料となっており(※)、そこに上乗せするかたちで実施される予定です。
(※年収360万円以上の家庭。年収360万円未満の住民税非課税世帯の保育料は全員が無料。)
これにより第2子を検討するキッカケになるかどうかを調査したところ、以下のような回答が得られました。
都の施策により第2子以降を産み育てたいという意識に変わった・・・ 5.38%
すでに2名以上子どもがいるが、政策を受けて第3子以降を検討する・・・ 4.03%
都の施策により第2子以降を検討する・・・ 3.23%
今回の無償化を受けて12.6%の保護者が、第2〜3子を前向きに検討したいと回答しました。
調査では、今回の支援に際しても子育ての金銭的負担が「軽減されない」と感じる保護者がおよそ3割に上ることもわかりました。
「給付金によって金銭的負担が軽減される?」
あまりそう思わない・・・ 18.28%
そう思わない・・・ 11.83%
この背景には、「多少効果はあるが不足している」という認識が多く、金額的にも社会の体制に関しても乗り越えるべきハードルがまだまだあるという現実が見え隠れしています。
働く父母の労働環境改善や待機児童の解消など、少子化解消に向けての問題は山積みです。
東京都のみならず、日本全体にとって子を産み育てやすい社会をつくるには何が必要なのか?
より包括的で抜本的な「子育て支援」が定着することを願いたいです。
(コノビー編集部)
参考:
【東京都 子ども給付金に関する意識調査】現金給付施策について賛成である保護者 約92%
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000141.000008125.html