今では中学生のわが家の長女もまだ小さかった頃は弟も妹もいなくて、遊び相手は母親の私ばかりでした。働いていた私にとって保育園の送迎時やお風呂の時間はまだ小さかった娘との大切な時間でした。
当時はそんな時間によくインタビューごっこをして遊んだものです。
「お名前は?」
「好きなたべものはなんですか?」
「好きな遊びはなんですか?」
「今日はどんなお友達と遊びましたか?」
「明日は何をして遊びますか?」
と色々な質問をしていきます。
おもちゃのマイクを使ったり、仮想のマイクを仕立てたりしながら向き合ってインタビューごっこをすることはその日の出来ことを聞いたり彼女の成長を感じ取る大切なコミュニケーションのひとつだったのです。そのインタビューごっこで、彼女はよく突拍子もないことを言いました。「大きくなったら何になりたいですか?」という質問に対する彼女の答えにはいつも驚かされました。彼女はいつも、到底、人力では叶えられないだろうという「夢」を語りました。
子どもの想像力を広げるインタビューごっこ「大きくなったら何になりたい?」娘の最初の将来の夢とは?
36,147 View長女がまだ2歳だった時、よくインタビューごっこをしていました。「大きくなったら何になりたい?」そんな私の質問に、長女の夢はしょっちゅうが変化していました。親は子どもの夢を応援してあげたいもの。でもその夢がとんでもないものだったときどんな反応をすればいいかとても困りますよね。いまから10年も前の話ですが長女が小さかった時のエピソードです。
2歳児の将来の夢
長女が3歳になる少し前の頃です。食事をしながらインタビューごっこが始まり、私は彼女に「大きくなったら何になりたいですか?」と聞いてみました。それまでインタビューごっこで彼女に「大きくなったら・・」という質問をしたことがなかったので、これが初めて子どもに聞く「将来の夢」でした。
私もワクワクしながら聞きましたし、目をキラキラ輝かせて彼女もこの質問に答えてくれました。
「おおきな、おおきな、豆になりたいです!!」
なんと、彼女が生まれて初めて語る「夢」は「大きな豆」になることでした(笑)
どんな目標も「無理だよ」とは言わずに向き合う
我が子に将来の夢を聞いて、まさか「大きな豆になりたい」と言われるとは夢にも思っていませんでしたから、リアクションにはとても困りました。まだ小さな娘が描く「大きな豆」は一体どんなものなのかは想像もつきません。きっと2歳児のこんな突拍子もない発言を真剣に受け止める必要もないのかもしれません。
でも当時の私は母親として、どんな些細なことでも娘が思い描く未来に「そんなの無理だよ~」というネガティブな発言はしたくないと思っていました。「ムリムリ!人間は豆にはなれないのよ!」と現実を言うのは簡単だけど、そんなことは絶対に言いたくないと思いました。
とはいえ、豆になりたいという彼女に、母親としてどんなサポートをするべきなのか(笑)それでも「ムリムリ!」と一蹴せずにそこから話を広げることで子どもの可能性や探究心をさらに広げることが出来るのではないかと考えました。
彼女とのインタビューごっこはごっこ遊びの枠を超えて、物語作りにまで発展しました。
ごっこ遊びでお母さんも楽しむ
どうして長女が豆になりたかったのか、どんな豆になりたかったのか、中学生になった彼女も当時のことは覚えていないので今となっては謎のままです。ただ、中学生になった今も彼女はとてもクリエイティブで想像力が豊かだなと(親ばかな意見ですが)母親として毎日感じています。
豆になりたいと言った彼女の言葉を否定せず、話を広げていくことで、子どもにワクワクやドキドキを与えることができたのだと今となっては感じるのです。そのワクワクやドキドキは子どもに与えるだけではありません。
例えば「何色の豆になるの?」「豆になったらどんなことしたいの?」と豆になった先の話を聞いていくと彼女の想像力はどんどん膨らんでいき、頭の中で豆ワールドが広がっていきます。その姿は、母親から見ても「あぁ、想像力が豊かだな、可愛いな、成長しているな」と目の前で感じ取ることができ、育児を楽しむひとつとなります。
3人子どもを育ててきて、2歳~3歳児のこの時期は現実と非現実の区別も大人ほどないので、ごっこ遊びの全盛期だなと感じます。特にこのごっこ遊びを母親とすることで、語彙が少ないなりにも言葉を使って頭の中で考えていることを母親と共有できる喜びを感じてもらえると思うのです。
最近は2~3歳でも扱える精巧な玩具やゲームが多いので、時間もとられ面倒になりがちな子どもとのごっこ遊びはなかなかする機会がないかと思いますが、ぜひ5歳以下のお子さんがいるお母さん達はごっこ遊びでコミュニケーションをとってみてください。
インタビューごっこで「大きな豆」よりも奇抜な夢を語る子どもと、それを楽しむお母さんがたくさん増えることを楽しみにしています。
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