画像認識や機械翻訳、お掃除ロボットには、人工知能(以下、AI)が使われています。
最近は、チャット形式で文章作成や検索をしてくれるサービスが話題で、AIをより身近に感じられるようになっていますね!
私生活だけでなく、学習の場でのAI活用については、親はどう思い、何を期待しているのでしょうか。
ストリートアカデミーが今年6月に発表した「子どもとAIの関わり方についての意識調査」の結果を見ていきましょう。調査対象は、高校生までの子どもを持つ保護者111人でした。
「AI技術の発展による教育や学習方法の変化を感じるか」を聞くと、「感じる」と答えた保護者が約8割に達しました。
「習い事などもAIが先生になる場面がある」や「学校の先生もAIをうまく活用しながら授業を進めている」といったコメントが挙がっています。
「子どもがAIを活用して宿題に取り組むことに対してどう思うか」を質問したところ、最多回答は「AI活用には肯定的だが、部分的に取り入れるまでに留めるべき」(60%)でした。
同調査の実施後の7月4日、文部科学省は、文章などを自動で作る生成AIを教育現場で活用する際の暫定的なガイドラインを公表しました。
指針には「現時点では活用が有効な場面を検証しつつ、限定的な利用から始めることが適切」と明記されています。
実際、保護者はAIの普及を手放しで喜んでいるわけではなく、76.1%が「AIが子どもに与える影響についての不安感がある」と答えています。
保護者が抱く不安感を回答率が高い順に並べると、以下の通りです。
「子どもがAIに依存しすぎることに対する不安」(55%)や
「子どもの創造性や自己表現を抑制するのではないかという不安」(46%)
「子どもたちのプライバシーやデータセキュリティが脅かされるのではないかという不安」(39%)
「AIが普及している今だからこそ身につけてほしいスキル」を聞いたところ、1位は「アイデアを生み出す創造性」(28.3%) でした。
「答えありきではない考え方を身に着けてほしい」
「人間ならではの創造性を発揮できるようにしてほしい」
2位は「自分の考えを他者にわかりやすく伝えるコミュニケーション力」(24.8%)、3位は「自ら学び成長する力」(17.7.%)でした。
AIに利便性の高さを感じつつも、人間だからこそできるコミュニケーションの重要性を訴える声が挙がっています。
参考:
ストリートアカデミー 株式会社 「子どもとAIの関わり方についての意識調査」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000068.000007608.html
文部科学省「初等中等教育段階における生成 AI の利用に関する暫定的なガイドライン」の 作成について(通知)
https://www.mext.go.jp/content/20230704-mxt_shuukyo02-000003278_003.pdf