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公開 2023年08月06日  

北区の子ども・子育て支援のまとめ。令和5年4月から給食費の完全無償化がスタート。

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東京都北区の子ども・子育て支援をまとめました。
独自の子育て支援事業を多く実施している北区の各種サービス詳細をご紹介します。


北区子育て支援の最新トピック

北区では令和5年4月より区立小・中学校に通うすべての児童・生徒の保護者が負担する給食費の全額を補助し、学校給食費を恒久的に完全無償化しています。

また、食物アレルギーや宗教等の事情で給食の提供を受けることができないお子さんがいる家庭を経済的に支援するため、学校給食の代替として保護者が弁当対応をする経費を補助する制度があります。

ほかにも幼稚園・認定こども園の給食費等について、恒久的無償化を実施。
補助額は私立幼稚園等は月額5,000円、区立幼稚園等は月額4,500円で、令和5年4月に遡及して実施予定です。

保育園・幼稚園・認定こども園等について

1、区立保育園
2、私立保育園
3、小規模保育事業
利用定員が6人以上19人以下の施設で、家庭的保育に近い雰囲気で保育を行います。
4、家庭的保育事業
利用定員が5人以下で、保育を行う者(家庭的保育者)の自宅で保育を行います。
5、事業所内保育事業
会社の事業所の保育施設などで、利用定員の一定の枠内で従業員の子どもと地域の子どもを一緒に預かる保育施設です。
6、居宅訪問型保育事業
障がい・疾患などで個別のケアが必要な子どもの自宅で、家庭的保育者が保育を行います。
7、認証保育所
東京都の設置基準(13時間以上の開所や0歳児からの受け入れなど)を満たし、東京都が認証した保育施設です。
8、家庭福祉員
保護者が働いている場合や病気などで子どもを家庭で保育できないとき、保護者にかわって子どもを福祉員宅で保育する制度です。家庭福祉員とは、北区内に居住し、保育士資格を有するなどの一定の要件を満たし、区が認定した方です。
9、企業主導型保育事業
企業等が従業員の子どもを保育するために設置・運営し、認可保育園並みの人員配置基準や設備基準を満たした保育事業です。「地域枠」の設定をしている事業所の場合は、両親の就労等一定の条件を満たしていれば、従業員の子ども以外も入所可能です。
10、区立幼稚園
幼児を保育し、その心身の発達を助長することを目的とする学校です。区内にお住まいの方を対象に、4歳児から2年保育を行っています。また就学前教育・保育の充実のため、区立幼稚園の認定こども園への移行を進めており、令和7年4月には区立じゅうじょうなかはら幼稚園と、うめのき幼稚園を統合・再編し、新たな認定こども園を開設予定です。
11、私立幼稚園
幼児を保育し、その心身の発達を助長することを目的とする学校です。入園料や保育料の補助があります。
12、区立認定こども園
就学前のお子さんに幼児教育・保育を提供し、地域における子育て支援を行う施設です。
13、私立認定こども園
就学前のお子さんに幼児教育・保育を提供し、地域における子育て支援を行う施設です。

その他、待機児童の保護者または育児休業を1年間取得後に復帰する保護者を対象にした「ベビーシッター利用支援事業」もあります。子どもが認可保育所、認定こども園、地域型保育事業へ入所するまでの間、東京都が認定した認可外のベビーシッター事業者を利用する際にかかる利用料の負担を軽減する制度です。

北区の待機児童数

令和5年4月1日時点の北区の待機児童数は0人です。

認定について

認定区分

保育園等の利用を希望する場合は、支給認定申請が必要です。申請に必要な書類がすべてそろったら、区が「保育の必要性の認定」と「保育の必要量の認定」を行い、認定証を交付します。認定後に利用調整をして保育園の内定を決定します。

※保育の必要性の認定と利用調整は、それぞれの基準に基づいて行われるので、認定証が発行されても、必ずしも希望の施設が利用できるわけではありません。

認定区分は以下の3種類です。

・1号認定(教育標準時間認定)
…満3歳以上で、幼稚園等の教育を希望する子ども。

・2号認定(保育認定)
…満3歳以上の子どもで、保護者の就労や疾病等によって保育を必要とする場合。

・3号認定(保育認定)
…満3歳未満の子どもで、保護者の就労や疾病等によって保育を必要とする場合。

利用できる施設

認定区分ごとに利用可能な施設が異なります。
保育園を利用したい場合には、2号または3号の認定が必要です。

・1号認定
…幼稚園、認定こども園(幼稚園部分)

・2号認定
…保育園、認定こども園(保育部分)

・3号認定
…保育園、地域型保育事業

保育認定について

保育認定(2号・3号認定)にあたり「保育の必要性がある」とは、以下の事由いずれかに該当する場合を指します。集団生活を経験させたいなど、以下の事由に該当しない場合は、保育の利用申請はできません。

① 就労……月48時間以上働いているとき
② 疾病・障がい……保護者に疾病・障がいがあるとき
③ 介護・看護……同居している親族などの介護や看護をしているとき
④ 災害復旧……災害の復旧にあたっているとき
⑤ 求職活動……求職活動中のとき
⑥ 就学…… 就学しているとき
⑦ 妊娠・出産……妊娠・出産で準備や休養が必要なとき
⑧ 虐待・DV……虐待やDVのおそれがあるとき
⑨ その他……上記に類する状態として区が必要性を認める場合

また、「保育の必要性の認定」で2号または3号認定を受けた人は、保育の必要量に応じて「保育標準時間(1日最大11時間)」と「保育短時間(1日最大8時間)」のいずれかに区分されます。

※実際の利用時間は、保育の必要量の区分の範囲内で、保護者の勤務状況等を確認のうえ決定されます。
※子どもの育成上の配慮の観点から、8ヶ月未満の子どもの利用時間は原則午前8時30分~午後4時30分の範囲内になります。
※必要量の認定を受けた最大時間を超えて子どもを預ける場合は、通常の保育料とは別に追加で料金が発生します。

施設の利用について

利用手続きの流れ(1号認定)

①園に直接入園を申し込む
②入園の内定(新入園児募集の際に申込者が定員を上回る場合は抽選)
③園を通じて教育・給付認定(1号認定)の申請をする
④区から支給認定証、入園承諾書が交付される
⑤入園

利用手続きの流れ(2・3号認定)

①北区保育課入園相談係の窓口・郵送・電子申請で利用申請・認定申請
②提出した書類が確認され、認定審査が行われます。必要に応じて職員が自宅や職場に電話や訪問をする場合があります
③「保育の必要性」について認定結果が送付されます
④北区の利用基準に基づいて利用調整が行われます
⑤入園が内定した場合は、保育園から連絡がきます
⑥面接・健康診断
⑦面接及び健康診断で集団保育が可能と判断された場合、「保育利用承諾書」等が発行されます
⑧入園

保育料について

認可保育園・地域型保育事業所・認定こども園の保育料は、その年度の4月1日時点での満年齢と、各家庭の区民税の所得割額(住宅取得控除等の税額控除適用前)等によって決定されます。毎年4月分~8月分までは前年度の区民税の所得割額等を基準に、9月分~翌年3月分まではその年度の区民税の所得割額等を基準に保育料を決定します。

北区の第一子0歳〜2歳クラスの標準時間保育料は、月0円~63,000円です。

※認定こども園は、入園料等別途経費がかかります。
※父母が区民税非課税かつ父母の収入が生活保護の基準を下回る場合、祖父母等の同居の親族の区民税の所得割額等によって保育料を決定します。
※転入者等で北区に課税情報がない場合は、住民税課税(非課税)証明書等の提出が必要です。北区に課税情報がある場合は、これらの書類の提出は不要です。
※保育料・延長保育料は月額です。日割りはできません。
※保育料の納付は、金融機関からの口座振替が原則です。
※決められた保育料を納付しない場合は、差押え等の滞納処分を行うことがあります。

「子育て世帯生活支援特別給付金」とは?

食費等の物価高騰に直面し、特に影響を受ける低所得の子育て世帯に対し、その実情を踏まえた生活の支援を行う観点から、児童1人あたり5万円が支給されます。

「子育て世帯生活支援特別給付金」の受給方法は?

ひとり親世帯の場合

【申請が不要な方】
令和5年3月分の児童扶養手当受給者
※令和5年5月31日に口座に振込済です

【申請が必要な方】
・公的年金等を受給していることにより、令和5年3月分の児童扶養手当の支給を受けていない方
・児童扶養手当の支給を受けていないが、食費等の物価高騰の影響を受けて家計が急変し、収入が児童扶養手当受給者と同じ水準となった方

ひとり親世帯以外の非課税世帯の場合

【申請が不要な方】
北区から令和4年度子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯以外の非課税世帯分)を受給した方
※令和5年5月31日に口座に振込済です

【申請が必要な方】
令和4年度子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯以外の非課税世帯分)を受給していないが、食費等の物価高騰の影響を受けて家計が急変し、収入が非課税世帯と同じ水準となった方。
※令和5年3月31日時点で18歳未満の児童(中度以上の障がいを有する場合は20歳未満の児童)を養育する方に限る

※ひとり親世帯分の給付金を受け取った方は支給対象外となります

■北区子育て世帯生活支援特別給付金専用コールセンター
電話番号:0120-723-006(受付時間:平日9時~17時まで)
※令和5年7月3日~令和6年2月29日まで設置

北区の子育てで利用できる給付金・支援制度

初回産科受診料助成金

低所得の方が母子手帳を取得する前に産科を受診した費用を実費に応じて助成します。1回の妊娠につき、上限は10,000円までです。
対象となるのは、下記の条件をすべて満たしている場合です。
①住民税非課税世帯または同等の所得水準の人
②受診日現在、北区に住民登録がある人
③令和5年4月1日以降に国内医療機関で受診していること(海外での受診は対象外)
④はぴママたまご面接を北区で受けた人
⑤所得判定のため、世帯の課税状況を確認することに同意している人
⑥妊婦健診の受診医療機関等の関係機関と市町村が、必要に応じて支援に必要な情報(妊婦健診の未受診・家庭の状況等を含む)を共有することに同意している人

多胎妊婦健康診査助成金

北区では、多胎妊娠に伴い、14回を超えて自費負担により受診した妊婦健康診査の費用のうち、5回分までの費用のすべてまたは一部を助成します。
支給上限額は、妊婦健康診査1回につき5,090円です。
※日本国内での受診に限ります。

新生児聴覚検査助成金

北区では、里帰り出産等によって東京都以外で新生児聴覚検査を受けて新生児聴覚検査受診票を使用できなかった場合、実費に応じて助成します。
支給上限額は新生児聴覚検査の対象児1人につき3,000円で、1回のみになります。

未熟児養育医療助成

北区では、同区に居住する次のいずれかの症状に該当する未熟児で、入院して養育を受ける必要があると医師が認めた場合、必要な入院医療費の助成を行っています。
・出生時の体重が2,000グラム以下の乳児
・上記以外の乳児で、生活力が特に弱くて特定の症状(症状は公式サイトを確認)がある乳児
※助成が受けられるのは全国の指定養育医療機関に限ります

子ども医療費助成(マル乳医療証・マル子医療証・マル青医療証)

北区に住民登録があるお子さんが、病院・薬局等で診療や投薬を受ける際の医療費自己負担額(保険診療分)を、北区が助成する制度です。対象は0歳~高校3年生相当の年齢(18歳に達する日以後の年度末)までのお子さんで、保護者の所得制限や自己負担はありません。

ファミリー世帯転居費用助成

北区に1年以上居住している18歳未満の子どもを2人以上扶養・同居している世帯が、区内の民間賃貸住宅から最低居住面積水準以上かつ転居前より広い区内の民間賃貸住宅に転居した場合、礼金と仲介手数料の合算額を助成します。上限は30万円です。

乳児・幼児育児相談

健康支援センター

子どもの成長・発達に関する育児知識や健康上の心配事等について、保健師等が電話相談・来所相談・訪問相談等を行っています。また、保護者と心理相談員・保育士・保健師が一緒に親子遊びをしながら、子どもとの接し方や気持ちの受けとめ方等を共に考える「ぴょんぴょんカンガルーの会」も開催しています。

■健康部健康推進課王子健康支援センター
電話番号:03-3919-7588
■健康部健康推進課赤羽健康支援センター
電話番号:03-3903-6481
■健康部健康推進課滝野川健康支援センター
電話番号:03-3915-0184

子育ての総合相談

子ども家庭支援センターでは、子どもや子育て家庭の身近な相談窓口として、育児、児童虐待等さまざまな相談に応じています。

■子ども家庭支援センター
電話番号:03-3927-0874

子どもの発達に不安や心配があるとき

北区児童発達支援センターでは、18歳未満の子どもの発達や障がいに関する相談を受け付けています。まずは電話で心配なことや相談したい内容について聞き、相談内容に応じて関係機関を紹介します。

■北区立児童発達支援センター
電話番号:03-3913-8841

北区教育総合相談センター

特別支援教育の推進や計画に関する施策、教育相談や就学相談、不登校対応等、子どもと学校、家庭に関わる総合相談窓口です。日本語学級等も担当しています。

■北区教育総合相談センター
電話番号:03-3908-9269

子ども☆子育て相談

保護者の子育てに関する不安を解消して子どもの健全育成を支援するために、児童館や子どもセンターで子育ての相談を行っています。

■教育委員会事務局子ども未来部子どもわくわく課運営支援係
電話番号:03-3908-9361

まとめ

北区では、令和5年4月より学校給食費の完全無償化を開始。

公・私立幼稚園等の給食費無償化も実施予定です。給食費以外にも、子育て世帯の金銭支援を積極的に行っています。

その1つが、「北区子育てにっこりパスポート(カード)」です。
区内在住の中学生以下(15歳に達した日以降最初の3月31日まで)の子どもがいる世帯は、このパスポートで協賛店から粗品プレゼントや割引といったサービスが受けられます。

また、子育てをサポートする事業が多いのも特徴的。家庭にヘルパーが訪問して家事支援や育児支援を行う「安心ママパパヘルパー事業」や、保護者が出張や育児疲れ等で一時的に子どもを養育できない時に施設で預かる「子どもショートステイ事業」等もあります。

ほかにも、保護者と満1歳を迎える子どもを児童館等に招いて誕生日を祝う「みんなでお祝い輝きバースデー」といった、親子が楽しめる催しも開催しています。

さらに北区は、子どもたちのために何が最も良いことかを常に考え、子どもたちが健やかで幸せに成長できるような社会の実現に向けて機運を高めていくという、こども家庭庁による「こどもまんなか応援サポーター」の趣旨に賛同。これに伴い、山田加奈子区長が同応援サポーターへの就任を宣言しており、今後も子どもが住みやすい区になっていくと考えられます。

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