今年の夏休みは数年ぶりに行動制限がないため、遊園地や水族館といったレジャー施設に遊びに行こうと思っている人がいるのでしょうないでしょうか。
物価高で値上げが続いているなか、施設入園料は変わっているのかが、気になります。
帝国データバンクが今年7月に発表した「2023 年主要レジャー施設(テーマパーク)価格調査」の結果をご紹介します。
同調査では、全国の主なレジャー施設(遊園地・テーマパーク・動物園・水族館)190 施設の入場チケットの価格動向を調べました。
全国にある主要な190施設のうち、「2022年中に値上げをした施設」は21施設、「2023年に値上げをした施設」は61施設でした。
全体の43%にあたる82施設が2022年以降に入園料やフリーパスといったチケット料金を値上げしています。
2023年にチケット代を値上げした61施設の内訳をみると、「遊園地」(76施設中28施設、36.8%)が最も多く、「水族館」(38施設中13施設、34.2%)、「テーマパーク」(26施設中7施設、26.9%)、「動物園」(50施設中13施設、26%)が続きました。
チケット料金は据え置きとし、駐車場代や場内でのフード・ドリンクサービスの値上げをする施設もあります。
2023 年に値上げする 61 施設のうち、価格改定の理由が判明したのは 39 施設でした。
価格改定の理由で最も多かったのは「光熱費の上昇」( 27 施設)で、値上げ理由の 約7 割を占めています。
遊園地では遊具の稼働に、水族館や動物園では飼育のためのポンプや空調機器の稼働に電気を消費します。
電気代が高騰していることから、値上げに踏み切らざるを得なかった施設が多いことがわかります。
ほかには、「物価・諸経費の上昇」(14 施設)や「餌代・飼料代の高騰」(10 施設)なども価格改定に影響しています。
入園料の平均価格は、2023 年の調査時点で1612 円。2022 年(1540 円)に比べて 72 円上昇しました。
価格変動幅を施設別で見ると、遊園地の「フリーパス」の平均価格は 4213 円で、2022 年の平均価格(4007円)よりも206 円上がりました。
水族館やテーマパークといった他施設で入園料の上昇幅が100円以下であることを考えると、価格の上昇幅が大きいことがわかります。
フリーパスの平均価格の変化について帝国データバンクは、次のように分析しています。
「最繁忙期・閑散期間で 1000 円以上の幅がある料金体系など『変動価格制』を導入する動きが大手を中心に進み、終日滞在が可能なフリーパスチケットを中心に高額化が進んでいる」
参考:
帝国データバンク「2023 年主要レジャー施設(テーマパーク)価格調査」
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p230708.pdf