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公開 2023年08月21日  

子の看護休暇とは?対象者や取得できる日数・時間、給与の扱いについてご紹介

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子どもは大人よりも、病気やケガをすることが多いです。子どもの看病や診察などで、仕事を休まなければならないパパママを支援するための制度として「子の看護休暇」があります。今回の記事では、子の看護休暇の概要や取得できる日数・時間、給与の扱いなどについてご紹介します。育児をしながら働いているパパママは、ぜひ参考にしてみてください。


子の看護休暇とは

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子の看護休暇とは、子どものケガや病気・検診などの際に取得できる休暇のことです。

育児・介護休業法で定められた規定のひとつであり、労働基準法で定められる年次有給休暇とは別に取得できます。

子どもが病気やケガの際に休暇を取得しやすくし、育児をしながら働き続けられるための権利として、子の看護休暇が位置づけられています。

会社によっては名称が異なっていたり、独自の制度になっていたりするため、詳しくは勤め先に確認してみましょう。

参考:厚生労働省「Ⅳ 子の看護休暇制度」

子の看護休暇の対象者


子の看護休暇の対象者は、小学校就学前の子どもを育てるすべての社員です。

日雇い労働者を除き、正社員だけでなく、アルバイトやパートなど雇用形態に関係なく取得できます。

2021年に育児・介護休業法が改正されたことにより、子の看護休暇の対象が今までよりも広くなりました。

改正前は、1日の所定労働時間が4時間以下の社員は取得が認められていませんでしたが、改正後はすべての社員が取得可能です。

法改正により、育児をしながら働くパパママがより柔軟に安心して働けるようになったといえます。

参考:厚生労働省「Ⅳ 子の看護休暇制度」

参考:厚生労働省「⼦の看護休暇・介護休暇が時間単位で取得できるようになります︕」

子の看護休暇の対象にならない人


子の看護休暇の対象とならないのは、以下の項目に当てはまる人です。

・入社6ヶ月に満たない社員
・1週間の所定労働日数が2日以下の社員

上記の社員が看護休暇の申出をしたとしても、会社側が申出を拒めると定められています。

参考:厚生労働省「育児・介護休業法 令和3年(2021年)改正内容の解説」

子の看護休暇を取得できる理由

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子の看護休暇を取得できる理由としては、以下のようなものが挙げられます。

・子どもが急に熱を出して看病しなければならない
・子どもがケガをしたので病院に付き添わなければならない
・子どもの予防接種に付き合わなければならない など

上記のように、子どもの世話を目的としていれば、子の看護休暇を取得可能です。ただし、取得の条件は会社によっても異なるため、詳しくは勤め先に確認しましょう。

参考:厚生労働省「Ⅳ 子の看護休暇制度」

子の看護休暇を取得できる日数・時間


子の看護休暇を取得できる日数や時間は、育児・介護休業法で定められています。

ここからは、改正による変更点を含めて、取得可能日数・時間についてご紹介します。

取得できる日数は、年間で子ども1人につき5日


子の看護休暇は、小学校就学前の子ども1人につき、5日間取得できます。

小学校就学前の子どもが2人以上いる場合は、最大10日間取得可能です。

企業の判断によっては、これよりも多く日数を設けられるため、詳しくは勤め先に確認してみてください。

時間単位で取得できる


2021年に育児・介護休業法が改正されるまでは、子の看護休暇は半日単位でしか取得できませんでした。

しかし、法改正によって半日単位ではなく、時間単位で取得できるようになりました。

これにより、健康診断や予防接種など、比較的短時間で終わる用事のときに少しだけ仕事を休むといった、より柔軟な働き方が可能になったといえます。

なお、子の看護休暇の取得時間は、休憩時間を除く時間帯が基本です。

また法令では、基本的に中抜けなしの時間単位休暇が求められていますが、法を上回る取り組みとして、中抜けありの休暇取得を認めるよう企業の配慮が促されています。

時季変更権の対象にはならない


子の看護休暇は、時季変更権の対象とはなりません。

時季変更権とは、事業の経営に支障が出ると判断した場合、社員の休暇申請に対して取得時期を変更できる企業側の権利です。

一般的に、年次有給休暇などに対しては、企業側が時季変更権を適用できます。

しかし、子の看護休暇は子どもの看護が目的であるため、企業側の都合で時季を変更すれば、子どもの世話ができなくなってしまいます。

そのため、事業の経営に支障が出る状況であったとしても、企業側は子の看護休暇の申出を拒めません。

パパママにとって、会社に拒否されない休暇制度があるのは、育児と仕事を両立するうえで大きなメリットとなるでしょう。

参考:労働者健康安全機構「子の看護休暇及び介護休暇の申出に係る留意事項について」

参考:厚生労働省「⼦の看護休暇・介護休暇が時間単位で取得できるようになります︕」

参考:厚生労働省「子の看護休暇・介護休暇の時間単位取得について」

子の看護休暇は有給?無給?

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子の看護休暇が有給になるか無給になるかは、事業者によって異なります。

休暇を有給にした場合や、育児・介護休業法を上回る日数を取得可能にしている事業者に対しては、助成金が支給されます。

なお、公務員の場合は、基本的に有給です。

参考:厚生労働省「両立支援等助成金 支給申請の手引き」


参考:厚生労働省「2023年度 両立支援等助成金のご案内」


参考:人事院「育児・介護のための両立支援ハンドブック」

子の看護休暇の取得方法

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子の看護休暇を取得する際は、勤め先に以下の内容を申し出ましょう。

・申請者(パパママ)の名前
・子どもの名前、生年月日
・子の看護休暇を取得する年月日(時間単位で取得する場合は取得時間も)
・病気やケガ・検診など子の看護休暇を取得する理由

なお、子の看護休暇は、子どもの急な発熱やケガなど、予期しないタイミングで必要となるケースも少なくありません。

そのため、電話やメールでの連絡および事後の申請も認められるかなど、会社ごとの決まりを事前に確認しておきましょう。

参考:厚生労働省「Ⅳ 子の看護休暇制度 」

子の看護休暇と介護休暇の違い


子の看護休暇と混同されやすい制度に、介護休暇があります。

介護休暇とは、親族などが要介護の状態になったときに、介護などをするために取得できる休暇制度のことです。

子の看護休暇と介護休暇の主な違いは、以下のとおりです。

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上記のように、子の看護休暇と介護休暇では、対象者やケアの対象となる人、取得可能日数などが異なります。

どちらの制度もケアの対象に子どもが含まれますが、子の看護休暇では小学校就学前の子どもに限られ、看病や予防接種など子どもの健康を守るための理由が対象です。

それに対して、介護休暇は年齢の制限がなく、2週間以上にわたり常に介護を必要とする状態であることなど、一定の判断基準を満たす必要があります。

子どもが小学校就学前でいずれの条件も満たす場合は、どちらの休暇制度を利用するかを社員自身が判断することになります。

参考:厚生労働省「Ⅳ 子の看護休暇制度 」

参考:厚生労働省「Ⅲ 介護休業制度」

まとめ


今回は、子の看護休暇の概要や取得できる日数・時間、給与の扱いなどについてご紹介しました。

子の看護休暇は、病気やケガなどで急に仕事を休まなければならないパパママにとって、便利な制度です。

会社ごとに条件や日数などが異なるので、よく確認したうえで子の看護休暇をうまく活用しましょう。

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