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公開 2023年09月14日  

【簡単解説】平行遊びとは?何歳頃から始まる?具体例や関わり方のコツをご紹介

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「平行遊び」とは、子どもの発達が進むにつれみられる様子のひとつ。耳にしたことがあるパパママもいるかもしれませんが、何歳頃にみられるか知らない方もいるでしょう。今回は、子どもの平行遊びについて、詳しい状態や一般的に始まる年齢を徹底解説。パパママ向けに、平行遊びが始まった子どもとの上手な関わり方もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。


目次 平行遊びとは?
平行遊びは何歳頃から始まる?
平行遊びをする時期に起こりがちなこと
【パパママ必見】平行遊びをし始めた子どもへの関わり方
成長に必要な「平行遊び」の時期をあたたかく見守って

平行遊びとは?

平行遊びとは、集団の中で同じ遊びをしているものの、
周りの子どもと関わりがない状態です。


平行遊びとは、子ども同士が同じ空間にいながらも、同じ遊びを共有したり、関わったりしない様子です。

子どもの発達が進む中でみられる自然な姿のひとつで、「並行遊び」と書く場合もあります。

パパママの中には、「お友達に興味がないのかな?」「一緒に遊ぶのが苦手なのかな?」と、不安に思う方もいるでしょう。

しかし、あまり心配する必要はありません。

子ども自身は「一緒に遊びたい」と思っても、お友達との関わり方がわからず、ひとりで遊んでいることがほとんどであるためです。

なお、平行遊びの例としては、次のようなものが挙げられます。

【平行遊びの具体的な例】
例1:公園でほかの子どもの近くで砂遊びをしているが、子ども同士の関わりはない
例2:ひとりでお絵描きをしていたが、周りの子どもの積み木遊びを見て真似し始めた


平行遊びでは、子ども同士の関わりはないものの、周りの子の様子を観察したり真似てみたりする様子がうかがえるでしょう。

参考:厚生労働省「保育所保育指針解説 序章」

参考:J-STAGE「活動量に基づく幼児の交友関係の抽出」

平行遊びは何歳頃から始まる?

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平行遊びは、一般的に2〜3歳頃から出現する場合が多いでしょう。

ただし、子どもの発達段階は個人差が大きいものです。

子どもによって2~3歳よりも早かったり遅かったり、明確な発現時期は異なります。

平行遊び・連合遊び・協同遊びの違い

子どもの遊びの発達段階は、平行遊び以外にもさらに細かくわけられます。

アメリカの発達心理学者であるパーテンは、次のように遊びの種類を分類しました。

何もしない:何も遊びをせず、何かをながめている状態。(0〜3ヶ月頃)
ひとり遊び:自分ひとりの世界で遊びに熱中している状態。(0ヶ月〜2歳頃)
傍観   :周りの子どもが遊ぶ様子をながめている状態。(2〜3歳頃)
平行遊び :集団でいて同じ遊びをするが、子ども同士の関わりがない状態。(2〜3歳頃)
連合遊び :集団で遊ぶものの自分の意見が強く、まとまりがない状態。(3〜4歳頃)
協同遊び :集団で共通ルールを持ち、役割分担をして一緒に遊ぶ状態。(4歳以上)


平行遊びを始め、各遊びの段階が出現する月齢や年齢には個人差があります。

上記はあくまでも目安です。

一般的に、月齢や年齢が上がるにつれて、自分ひとりの世界から周りとの関わりに興味を持つように変化。

子どもは、お友達と遊びを通して関わる中で、ルールや役割などを学びます。

周囲との関わりが増えるほど、遊びの内容も徐々に複雑化する傾向がみられるでしょう。

参考:厚生労働省「保育所保育指針解説 序章」

参考:J-STAGE「活動量に基づく幼児の交友関係の抽出」

平行遊びをする時期に起こりがちなこと


個人差はありますが、平行遊びをする時期はお友達とおもちゃの取り合いをしたり喧嘩をしたり、トラブルが増える可能性があります。

平行遊びがみられる時期の子どもは、「周りの子どもに興味はあるものの、関わり方がわからない状態」です。

子どもひとりではお友達と上手にコミュニケーションが取れず、ちょっとしたトラブルにつながってしまう場合があります。

子どもが成長するうえでの大切な段階と捉え、必要に応じてパパママがサポートしてあげてください。

平行遊びをする時期の子どもへのおすすめの関わり方は、次の章で詳しく解説します。

参考:厚生労働省「保育所保育指針解説 序章」

参考:J-STAGE「2.幼児の発達と交友関係」

参考:J-STAGE「活動量に基づく幼児の交友関係の抽出」

【パパママ必見】平行遊びをし始めた子どもへの関わり方

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・他の子どもと遊ぶことを無理強いしない
・子ども同士の関わりをサポートする
・遊ぶ環境の安全を確保する

成長とともに子どもの遊び方が変わり、関わり方に悩むパパママも多いでしょう。

平行遊びの特徴を知っていれば、子どもへのよりよいサポートができます。

関わり方のポイントを押さえて、ぜひ実践してみてください。

他の子どもと遊ぶことを無理強いしない

近くにお友達がいるのに一緒に遊ぼうとしない子どもを見て、もどかしく思うパパママもいるかもしれません。

しかし、一緒に遊ぶことを強要するのは控えましょう。

周りにお友達がいる中でひとり遊びをするのは、平行遊び特有の状態であり、次の段階へ成長するために必要なステップです。

まずは、子どもの発達段階を理解し、様子を見ながら必要に応じてサポートしましょう。

子ども同士の関わりをサポートする

子どもによっては、お友達とどのように関わってよいかわからず、おもちゃの取り合いや喧嘩に発展してしまうケースもあります。

そんなときは、見守るだけではなく大人が声をかけてサポートすることが大切です。

「ダメ!」などと否定的な言葉は控えましょう。

「お友達にかしてっていおうね」「じゅんばんこだよ」など、子どもがわかりやすい言葉で声をかけるのがおすすめです。

遊ぶ環境の安全を確保する

子どもが平行遊びを楽しむためにも、遊ぶ環境の安全性にも配慮しましょう。

見守りや、適度な声かけはもちろん大切ですが、子どもに危険がなく、十分に楽しんで遊べる環境を準備することも忘れてはいけません。

平行遊びをする時期に限らず、基本的なことですが、幼い子どもからは目を離さず、周囲に危険のない場所を選びましょう。

安全な場所であれば子どもが伸び伸びと遊べます。

成長に必要な「平行遊び」の時期をあたたかく見守って

そばにお友達がいるのにひとりで黙々と遊ぶ姿は、パパママにとっては気になるかもしれません。

しかし、平行遊びは、子どもが成長するうえで通る発達段階のひとつです。

無理にお友達と遊ぶことを強いるのではなく、子どもに合ったサポートや声かけをするのがおすすめ。

子どもの「楽しい!」「こうしたい!」の気持ちに耳を傾けて、あたたかく見守っていきましょう。

※ この記事は2024年11月14日に再公開された記事です。

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