【男性の育休】2019年と比べ平均取得日数は約10倍。収入や復職後の仕事への懸念ものタイトル画像
公開 2023年11月10日  

【男性の育休】2019年と比べ平均取得日数は約10倍。収入や復職後の仕事への懸念も

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男性が育休を取得しやすくなることで、どのような良いことがあるのでしょうか?


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積水ハウスは今年9月、「男性育休白書2023」を発表しました。

同社は、男性の育休取得の実態の調査を目的として、2019年から年に1度「男性育休白書」を発表しています。

2023年調査では、全国に住むパパママ9400人が回答しました。


20代男性は収入面を懸念し取得を諦めるケースも


2023年の男性の育休取得率は24.4%で、2019年(9.6%)と比べると、大きく上昇しました。

取得日数の平均は23.4日で、2019年(2.4日)と比較すると約10倍に増加。日数については、2019年では「1週間以内」(63.7%)が最多回答だったのに対して、2023年では「1ヶ月以上」が約4割に達しました。

一方で、男性の70.2%は育休の取得に不安を感じていることを明かしています。

「職場で周囲に迷惑をかけてしまうのではないか」(2019年:37.8%→2023年:32.5%)や「取得時の引き続きがうまく行くかどうか」(同:21.3%→同:19.7%)の回答率は2019年と比べて下がったものの、「職場復帰後の引き続きがうまく行くかどうか」(同:12.0%→同:14.4%)では上昇しました。

特に上がり幅が大きかったのは、「復帰後のキャリアに悪影響があるのではないか(6.4%→13.1%)でした。

男性の育休取得が進んできたとは、収入面を気にして諦めるケースもあります。パパママ7281人を対象とした質問では、20代男性の70%が「収入面の不安で育休取得を諦めたもしくは諦めるか」と答えています。



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育休取得によって職場や家庭でお互いを思いやる気持ちが生まれた


調査対象の9400人のうち 、働くパパママ層(7281人)と別途有職者1200人(マネジメント層400人、一般社員層800人)に対し、男性の育休取得が個人と組織に与える影響を聞きました。

「男性社員の育休取得推進の取り組みに、企業風土の変化を感じるか?」を質問すると、「そう思う」の回答率は「男性の部下が育休を取得した上司」(73.3%)で最も高く、「育休を取得したパパママ層」(64.7%)が続きました。最も低いのは「一般社員層」(40.5%)でした。自分、もしくは身近な人が実際に育休を取ることで、企業風土の変化をより感じやすくなっている様子がわかります。

自身または職場で周囲に育休取得者がいると答えた有職者へ「育休取得によって職場や家庭でお互いを思いやる気持ちが生まれたと思うか?」を質問すると、「働くパパママ層」「一般社員層」「マネジメント層」のいずれも「そう思う」の回答率が7割に達しています。

調査では、「育休は取得するタイミングや期間を計画しやすい休業であり、欠員が発生する場合の準備や引き継ぎなどの経験にもなります。それだけではなく、取得をきっかけにそれぞれの事情に意識を傾けることで、互いを思いやるという気持ちの変化ももたらすようです」と男性の育休取得の効果を述べています。


参考:積水ハウス 男性育休白書 2023
https://www.sekisuihouse.co.jp/ikukyu/research/
https://www.sekisuihouse.co.jp/ikukyu/library/pdf/dansei-ikukyu-hakusyo-2023.pdf

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コノビー子育てニュース #116
コノビー編集部のタイトル画像 コノビー編集部

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