我が家には小学校5年生の男女の双子がいます。
先日、5回目の運動会がありました。
運動会前日のこと。
5年生の競技は、徒競走と組体操。
毎年運動会前に、子どもたちは「出場する競技」と「場所」が書かれた招待状を持ち帰るのですが、息子から手渡された招待状を見ると、まさかの真っ白。
何番目に走るの?と聞いてみても、「運動会の練習中に風邪で休んじゃったから、徒競走の順番が変わったみたいでよくわからない。たぶん一番左で走ると思う」と軽い返事を返されてしまいました。
「一番左というと第1コース?」でも、何組目に走るのか知りたいのが親心です。
ちなみに、組体操も、休んでいる間にいろいろ変更があって、場所が変わっているから、いまいちよくわからない。「たぶん前の方」と適当な返事です。
かたや娘の招待状には、「5年生女子、徒競走、●組目、●コースで走ります」と書いてあります。
そうそう、これこれ。
正直、体操服で同じような背格好の小学生がたくさんいる運動会では、この招待状のヒントが無いと、我が子を探すのは困難です。
娘が「徒競走の順番は分からないけど、組体操はたぶんこの辺だと思うよ。」とおおよその二人分の場所を教えてくれました。
私は今年PTA役員をしているので、運動会の日は朝から早めに学校に行くことになっていて、双子たちより先に家を出ました。
PTA役員になるまで、運動会は当日子どもたちの応援をする日。ぐらいに考えていたのですが、いざ学校行事を安全に実施する側の立場になって考えてみると、色々考えることがあります。
たとえば、不審者が入ってこないようにどのようなルールで入退場を管理するか。
保護者用のトイレの使用ルールは?
授乳室やおむつ替えスペースの確保は?
休憩所として利用する体育館や、運動会中のパトロールは?
今まで、学校内の安全管理に思いを馳せたことなんてありませんでしたが、いざ運営しようと思うと大変なんだな〜と実感しました。
PTA内で、役割分担を決めて、子どもたちの競技時間はみんなが応援できるようにタイムスケジュールを組んで、ボランティア活動を行いました。
いざ、5年生の徒競走の時間。
観覧ブースから双子を探しますが、やはり体操服を着た子どもたちの中で双子を探すのは難しく、娘は招待状を頼りに見つけることができましたが、息子は見つけられません。
ただでさえ小柄なので、身長の高い子の陰にいたらもう見つけられないな。と半ばあきらめつつ、徒競走を見守ることにしました。
全組見ていれば、きっといつか現れるだろう。
そう思って、目を凝らしてみていたのですが、全員走り終わったところで、息子を発見することはできませんでした…。
え?こんなことってある?
さすがに全組ゴール付近で見ていれば、息子を見つけられるだろうと思っていたのです。
でも息子はいませんでした。
もしかして、具合が悪くなって欠場した?
なにがあったんだろう?と思っていると、別の場所で応援していた夫が、息子が最後から2番目の組で走っていたね。と言いました。
え??
「私、全部見ていたんだけど、息子はいなかったと思うんだけど…。」
そこで、夫から衝撃の一言が。
「あ、そういえばメガネかけて走っていた…。」と。
えーーーーー?
メガネ?
そう言われてみると、最後から2番目の組で、メガネかけている男の子がいた気がします。
いちばん左のコースでメガネの子。うん、たしかにいた。
あれが息子だったのか…!というか、運動会の日になんでメガネかけてるの?
もう笑うしかありませんでした。
どうやら、私より後に登校した息子。
今日に限ってメガネをかけて登校したというのです。まさかのメガネトラップでした。
徒競走のあとは、組体操。
娘の書いてくれた招待状を元に、双子が見えそうなところで待機していると、隣に偶然保育園時代からの友人ファミリーがいました。
新型ウィルスの影響で、なかなか会うことがなかったので久しぶりの再会を喜んでいると、「招待状に場所が書いて無いから、どこで組体操するかわからないのよ〜」とのこと。
ここにもいました。招待状真っ白組。
「我が家も真っ白よ〜」と見せ合って笑ったのは言うまでもありません。
友人母は、「せめて目立つように、目印に派手な靴下と蛍光色の靴で登校したのに、裸足になってるからヒントなし…!」と言います。
この目立つ靴&靴下作戦は、子どもを見分けるための常套手段ですが、裸足の組体操の前では無力だったようです。
真っ白な招待状を受け取った母2人。こうなったら目視で探すしか無いね。とお互いに子どもたちを探しました。
なんとか見つることができて、小学校5年生の運動会は無事に終わりました。
運動会が終わって帰宅した息子に、なんで今日はメガネをかけて学校に行ったの?(普段は黒板が見えないときだけかけているのに)と聞いてみたら、校舎に貼り出される得点ボードを見るため。とのこと。
そうか。理由があったんだね。
小学校5年生の運動会は、幻の息子を探した思い出深い運動会になりました。