あれから数年。

小さな子連れのお母さんがいると、「あぁ…あのお母さんえらいなぁ…」と目で追ってしまう私。

”子どもを連れて外に出る”ということがどれだけ大変なことなのかが分かっているからこそ、何かお手伝いできることはないか探してしまいます。

電車から降りる時にそっとサポートをしたり、子どもの靴が落ちていたら周囲の子連れの人を探して声をかけたり。

積極的に話しかけるほどの勇気はないけれど、できることはお手伝いしたいな……と思っています。


ところが先日、自転車の後ろに息子を乗せて走っていると

「ママ!!靴が落ちた~!!」

と息子の声。

振り向くと、横断歩道の真ん中に息子の靴が落ちていました。

「あ!」と思ったそのとき、近くにいた男性が電話中にも関わらずさっと拾って届けてくれました。

親子でお礼を言いながら、「助ける側に回ったと思っていたけれど、まだまだ助けられているんだな」と改めて感謝の気持ちを噛みしめました。


出産してから、知らない人から助けられるということが格段に増えました。

世の中がこんなに優しい心で溢れているだなんて、知りませんでした。

暗いニュースが取り上げられることが多いですが、それ以上に助けてくれる人もたくさんいらっしゃいます。

子どもたちにも、「多くの優しさに支えられて今があること」「自分にできることは恥ずかしがらずに手を差し伸べること」を伝えていけたらと思っています。