子どもが伸びる力を育てるためには、どうすればいいのでしょうか。家庭教育には原則があります。遠い昔から私たちのご先祖様が伝えてきたことです。
第一 毎日一度は子どもをぎゅっと抱きしめてやる
第二 夜8時までに寝かせる
第三 テレビ・ゲームなどの時間を制限する
第四 「片付ける」ことを教える
第五 本の読み聞かせをする
第六 「甘いもの」の制限をする
子育てをしていて、これらのことができているかどうか意識するだけでも変わります。ちょっと自分自身の子育てを振り返ってみてください。
子どもの力を伸ばすために!小学校入学前までに家庭でやっておきたいこと
648 View親はだれでも、子どもがすくすく成長することを願っていると思います。子どもが伸びる土壌を作るためには、実は小学校入学前までの家庭生活が重要なんです。子どもの力を伸ばすために、今から家庭でやっておきたいことをご紹介します。
出典:https://instagram.com/p/1VrKOQiY-t/小学校入学前までに家庭でやっておきたいこと6項目
第一 毎日一度は子どもをぎゅっと抱きしめてやる
愛されていると思えないと、自分に自信を持てず、その子自身が持っている力を出し切ることはできません。まず大切なのは、親の愛です。「大好きだよ。」「私の宝だよ。」「挨拶が上手になって、うれしいよ。」など、子どもをきゅっと抱きしめながら、たっぷりと愛情のこもった言葉をかけてください。この愛情は、子どもが育っていくための大切な土壌になります。親の愛を毎日感じている子は、精神的に安定します。親に包まれている安心感によってこそ、「知的好奇心」は芽生え、「行動」につながっていきます。忙しいあなたも、ぜひ1日一度は子どもと2人の時間をとって、ぎゅっと抱きしめてください。この時間が、親にとっても子どもにとっても一生の宝になります。
第二 夜8時までに寝かせる
睡眠は、成長にとって欠かせないものです。寝ている間に私たちは成長します。幼児の時は「8時までに寝かせる」のが目安です。最近の脳科学では、「学力を伸ばすには、よく寝なくては駄目だ」といわれています。
京都大学の先生に伺った話ですが、軽度知的障害がある子でも、「8時前に寝かせていた子」と「夜更かしをしていた子」では、結果が大きく違うようです。「8時前に寝かせていた子」は、軽度知的障害を見事に克服した子が多いのに対して、「夜更かししていた子」は、障害が重くなった場合が多いそうです。
「寝る子は育つ」とは昔から言われていることですが、とても大切なことです。睡眠と子どもの成長は大きく関わっています。寝ている間に成長ホルモンが分泌され、骨が成長したり、脳が発育したりするのです。この成長ホルモンは、寝入ってすぐの深い眠りの時にたっぷり出されるのですが、時刻によっても出方が違ってきます。最もよく分泌されるのが、夜の12時前後といわれています。つまり夜遅くまで起きていると、成長ホルモンがたっぷり出ないことになり、体や脳が十分育たないことになってしまいます。
実は、私も子どもが小さいとき、8時には寝かすことができませんでした。ついつい子どもを親のペースに巻き込んでいたと反省しています。まだお子さんが小さい方はぜひ、8時までに子どもを寝かせるように心がけてください。睡眠は、子どもの発達には大変重要です。8時までに寝かせましょう!
第三 テレビ・ゲームなどの時間を制限する
子どもはテレビやゲームが大好きです。テレビやゲームをしているときは、じっとしていて静かです。ご飯の準備をするときなど、忙しいときはテレビを見せていたほうが、親にとっては都合がいい場合もありますよね。でもテレビやゲームは、子どもの脳にとっては刺激が強すぎるのです。
いろいろな脳科学の本を読んでわかったことなのですが、意欲、判断、情動抑制など、人間らしさを保つために重要な働きをする前頭前野が、テレビやゲームをしているときは、ほとんど動いていないそうです。テレビ・ゲームに熱中ばかりしていると、キレやすく、注意散漫で、創造性が養えないまま大人になってしまう可能性もあるのです。
《参考文献》
『ゲーム脳の恐怖』森明雄 著 生活人新書 NHK出版
小学校の教員をしているとき、テレビ・ゲームを何時間しているかと調査したことがあります。そのとき、テレビを3時間・4時間以上見ている子どもは、宿題忘れが多かったり、忘れ物が多かったりする子が多かったです。クラスの子どもたちをみていると、ゲームをよくやっている子がなんとなくわかりました。どうしてかというと、ゲームをたくさんやっている子どもは、感情表現が乏しいように見受けられたのです。急にキレることもありました。
テレビ・ゲームは楽しいものかもしれませんが、つきあい方には十分気をつけた方がいいように思います。子どもの成長のためにも、テレビ・ゲームに頼る子育てはやめませんか?
第四 「片付ける」ことを教える
国民教育の師父である森信三先生のいう『しつけの三大原則』
1.朝のあいさつをする子に ーそれにはまず親の方からさそい水を出すー
2.「ハイ」とはっきり返事のできる子に ーまずは母親が主人に呼ばれたら必ず「ハイ」と返事することー
3.席を立ったら必ずイスを入れ、ハキモノを脱いだら必ずそろえる子に
引用文献:『一語千鈞 森信三』 寺田一清編 (致知出版社)
私も母親として、朝は元気な声であいさつ、名前を呼ばれたら「ハイ」と返事をし、靴を脱いだらそろえるようにして、毎日を過ごしています。でも、自分の子ができているかというと…?なかなか難しいものです。「返事・あいさつ・あとしまつ」ができるような子どもに育てたら、子育て合格です。
片付けが一番身につくのは、小学校入学前です。靴を履いて歩けるようになった頃から、「くつをぬいだら、とんとそろえようね。」と声をかけ、毎日毎日言って、聞かせて、やらせて、ほめることが大切です。
「しつけ」は、本当に大変です。1日でできるようになりません。最低100日はかかります。ぜひ、靴をきちんとそろえることを意識してみてください。片付けることを教えると、「最後までやる」くせがつきます。「最後までやる」というくせは、長い間にわたって、その子の力を伸ばします。ぜひ片付けできるようにしつけてください。
第五 本の読み聞かせをする
わたしは、子どもが小さいとき、毎日本の読み聞かせをしていました。子どもに本の読み聞かせをした時間は、親である私にとっても宝になっています。ゆったりとスキンシップしながら、本を読み聞かせし、心を動かせる時間は本当にすばらしいものです。本の読み聞かせは、親が子に贈ることができる最大のプレゼントです。1年間で1千万円プレゼントするのと同じぐらいの価値があります。
本の読み聞かせをすると、親子の情が深まります。ストーリーを頭の中で想像するようになります。文章を覚えます。言葉に関心を示します。読むリズムを体得するようになります。記憶する力もついてきます。知的好奇心もそだちます。本の読み聞かせは、いいことずくめです。
「絵本」って、子どもだけの読み物ではありません。大人になって「絵本」をよむと、また違う感動が味わえ、心の栄養になります。絵本の読み聞かせをしているときは、子どもと親の心の通うときでもあります。どんなに忙しくても、1日のうち1回は本の読み聞かせの時間をとってみてください。そして、親子で至福の時間をすごしてください。
第六 「甘いもの」の制限をする
カルシウムは、骨を作り、脳の働きをコントロールします。カルシウム不足だと、「キレやすい子」になります。
「甘いもの」は体内のカルシウムを破壊します。角砂糖1個で、牛乳ビン7本分のカルシウムが壊れると言われています。1本の甘い飲み物には、角砂糖が7個分ぐらい入っています。つまり1本甘い飲み物を飲むと、牛乳ビン50本ぶんのカルシウムが壊れます。学校で、「乱暴な子」「よくキレる子」を調査すると、甘い飲み物やお菓子をたくさん食べている場合が多いです。
子どもは甘いものが大好きですし、与えると喜びます。しかし、子どもの成長を考えると「甘いもの」を制限するのは、親のつとめのように思います。本当に子どもに幸せになってほしいと望むのなら、「甘いもの」を制限しませんか?
まとめ
いかがでしたか?以上の原則は、小学校入学後もずっと続けていきたいことばかり。今できることから少しずつやっていきましょう。
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