単身赴任者の数は年々増加傾向にあります。総務省が単身赴任者と見なす「就業構造基本調査」の中の「配偶者あり単身者」の数をみると、2012年は約100万人と10年前と比べて約2割増加しているというデータもあります。
パパが不在・・・単身赴任を家族のステップアップにするためのポイント
3,374 View家族は一緒に暮らせるのが何よりです。子どもの成長をパートナーと一緒に見守り、子育ても分担できるのに越したことはありません。しかし、様々な理由から単身赴任という形を選択する家庭もあるでしょう。子育てへの影響もあります。単身赴任を家族のステップアップにしていきたいものですね。
なぜ単身赴任を選ぶのか?
夫に引っ越しを伴う転勤が決まった時に、単身赴任を選ぶ理由は、子どもの転校・受験問題、妻の地域のネットワークや仕事の問題などがあります。我が家も転勤族で、5つの土地で子育てをしてきましたが、短期間ではあるものの、2度ほど単身赴任の状況を経験したことがあります。その期間に感じたことを書いてみたいと思います。
大切な家族の「不在」が当たり前になる怖さ
家族が別々に暮らすという中で、夫婦お互いに、そして子どもたちも、毎日精いっぱい過ごしていると、本当にあっという間に毎日が過ぎていくものです。特に妻の方も仕事をしていたり、まだ子どもも手がかかったりでいっぱいいっぱいだと、毎日を回すことに必死です。電話でコミュニケーションを取るタイミングも逸したり、メールもしそびれてしまうこともあると思います。
単身赴任がしばらく続いた家では、たまにお父さんが家族のもとに帰省しても、居場所がないというケースもあるようです。私も会社勤めの頃、上司が「たまに帰省しても子どもは学校や部活で忙しいし、妻も仕事に行ってて何だか居場所がない感じなんだよね」と話すのを聞いたことがあります。
コミュニケーションを取り、理解し合うための努力を続ける
とても基本的なことですが、やはりコミュニケーションを取り、お互いの状況を想像し合う努力をし続けることが大切だと思います。
・曜日、時間を決めてマメに連絡を取る
・「お父さん」というワードをみんなでたくさん共有。お父さんの話を随時する。例えば、「お父さんは今何しているかな」「今度電話した時にお父さんに伝えなきゃね!」といない人を想像する機会を多く持つ。
・お母さんの方も大変だとしても、愚痴や陰口的になることは言わない。
私にも反省経験がありますが、ちょっとした愚痴も子どもはしっかり聞いています。みんながそれぞれ頑張るために一時期選んだ家族の暮らし方ということを、家族で共有したいですね。
悩んだ末の選択をプラスに
家族が一緒に暮らせることが一番であることは言うまでもないことです。また、二重生活は予想以上に出費がかさみますし、家族の心のすれ違いが起きやすいのが現実だと思います。
それでも、数年ごとの転勤が続く職場がある中で、それぞれの家庭はその都度悩んで、家族帯同や単身赴任の選択をしています。選択した道がその家族にとってプラスになり、さらに家族の絆が深まりますように。そして何よりも、家族みんなの「心身の健康第一」で過ごしていただきたいと思います。
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