「あなたは優しい人。今は限界なだけ。」子どもを怒ってしまうママを救う3つのポイントとは?
42,058 View先日、こんなツイートが話題となりました。それは子どもに怒鳴るお母さんを街中で見かけたときの感想をつぶやいたもの。「子どももかわいそう」だけど、「お母さんも育児に追い詰められているのかもしれない」そんな視点から描かれたこちらのマンガを通して、子どもに怒ってしまうお母さんに対して周囲の人ができることを考えました。
あなたは優しい人。今は限界なだけ。
先日、あるツイッターの投稿に目がとまりました。
「あなたは優しい人。今は限界なだけ。」
こう題されたあるマンガがこちら。
あなたは優しい人。今は限界なだけ。 逆に気を遣わせちゃうから声は掛けないけど、理解ある目で心配そうに見てくれている人がきっとその交差点には何人もいますよ。 pic.twitter.com/u6oBpYFxPh
— Nirone (@Via_Nirone7) August 20, 2015
ママが街中や公共の場でついつい子どもを怒ってしまうときって、
「周りに迷惑になっちゃうから」「親なんだからなんとかして静かにさせなきゃ」
そんな気持ちが先にたっている気がしています。
決して子どもに怒鳴りたいわけではなく、子どもを連れていることに対する周囲へのうしろめたさのようなものからついつい怒ってしまう…すみません、すみませんと周りに謝りながら、一方で言うことを聞いてくれないわが子に対して感情的に怒っている。
そんな自分に気付いて後から自己嫌悪に陥って…そんなサイクルにはまってしまうと、怒っているママも、怒られている子どもも結局幸せではないなと思うのです。
今日は、そんなサイクルから抜け出し、ママも子どももハッピーになるために必要なことを少し考えてみたいと思います。
(1)理解のある周囲の大人を増やす
まず、私が重要だと思うのは「理解がある周囲の人を増やす」ということ。
そもそも、「子どもがうるさい」「迷惑だ」なんていう雰囲気を出す周囲の環境がなければお母さんだって、もっと心おだやかに子どもに接することができるかもしれないわけですよね。
そんな気持ちを持った人を増やしたいな…そう考えていたときに東京新聞(3月5日)に作家の前田司郎さんが寄稿した「昔赤ん坊だったことのある人へ」に出会いとてもよい言葉だなと思ったのを覚えています。
飛行機で赤ん坊を連れた女性と隣り合った。僕は窓の外を見たり、本を読んだりして過ごしていたが、女性は赤ん坊を胸の前に抱え、荷物を座席の下に入れるのもひと苦労で、まるで甲冑を着て飛行機に乗っているようで、しかもその甲冑は生きていて、猫のように勝手に動くのだ。
おせっかいにならない程度を見計らって僕も手伝ったが、その度に「すいません」と謝るように丁寧にお礼を言われた。赤ん坊は無慈悲な乱暴者で、髪を引っ張ったり、前の人の頭を触ろうとしたり、おんぶ紐を外そうとしたり、おっぱいを欲しがったり、やがて泣きだした。
事情を知らずに泣き声だけ聞けば、お母さんの監督責任を追求する人もいるだろう。どうか遠くのお客さん怒らないでください。
彼女は全く休む暇もなく、二人分の荷物を持って降りて行ったが、全く頭が下がる。お母さんてものは、こんなにも大変なのか。その片鱗をみた思いである。たかだか数時間のフライトだったけど、この暴君と二十四時間付き合う母親は大変な忍耐だ。
壮大な愛である。もし家族や行政のサポートも受けられず一人で赤ん坊を育てないといけない環境でいたら、おかしくなってしまうのも仕方ないかもしれない。そういったお母さんを責める前に、もしくは子供を産めや育てやと言う前に、まずは全てのお母さんにもっと感謝すべきですね、昔赤ん坊だったことのある人は。
「昔はみんなが赤ん坊だったはず。だからこそ、子どもを連れているママに対してあたたかい目で見守ってほしい。」
そんな優しい空気が社会全体に広がってくれたらいいなと思います。
(2)怒らなくてもよい方法をママに伝える
そして、2つ目に重要だと思うのが「怒らなくてもよい子どもへの接し方」を社会全体で共有していく、ということ。
「言うこと聞いてくれないから、怒ってしまう」
そんな状態ならば、怒らなくても言うこと聞いてくれる方法をもっとみんなで共有しあえればと思うのです。
例えばこちらの記事は、朝の支度ができない子どもに毎朝怒ってしまっていたママが、ある工夫をすることによって「子どもが自分からできるように」サポートし怒る必要がなくなった、という経験談を共有したもの。
こんな風に工夫をすることで「怒らずに子どもに動いてもらえるようになる」そんな先輩ママやパパの体験談をぜひみなさんにも共有してほしいなと思います。ちなみに、こちらの「上島システム」は周囲の人と楽しく子どもに接することができるのでおすすめですよ!(笑)
例えば「寝る前にトイレにいきなさい」って指示したって子供は聞かないので、「パパトイレ行きたい!」「ママが行く!」と先を争うフリをすると「僕が行く!」と言い出すのですかさず息子に「どうぞどうぞ」と譲る。この「上島システム」の採用により子育て凄い楽になった。
— 1%のひらめき (@hiramekik) October 12, 2015
(3)「言うことを聞かない子ども」という認識を変える
(2)と少し似ているのですが、最近大切だなと思っているのが、「言うことを聞かない子どもの状態を楽しむ」方法を知るということ。
例えば、最近はやりのイヤコレって知ってますか?
これは、イヤイヤ期に突入した子どもに対して、「なんで言うこと聞いてくれないの!」と怒る前に、その状況を楽しんでしまおう!というものなんですね。
方法は簡単で、イヤイヤ言いまくる子どもの様子をカメラに収めてコレクションする「イヤ(イヤ)コレ(クション)」をするというもの。
実際にやってみた方の感想を見てみると、「言うことを聞いてくれない状況を楽しむ」ということがどういうことかが分かるかと思います。
この「イヤイヤしている様子を写真に収めてしまおう」というイヤイヤコレクション、略してイヤコレ。これだ!これをやってみよう!!と思いました。そしておもむろにスマホを取り出し、イヤイヤ言ってる次男に向けてみました。すると。不思議なことに、この時点ですでに自分のイライラがすーっと治まっていくのを感じました。
イヤイヤ言ってる息子の姿を写真で撮る自分。そんな絵が、なんだかこっけいで、おもしろく思えたのです。しかも、「ビール飲みたい!!」って…。もしかして、これ、おもしろすぎじゃない!?と思えてきました。
さて、肝心の本人はどうだったかというと、カメラを向けた瞬間、今までのイヤイヤがうそのように、ぴたりと泣き止んでしまいました。「ヒロ、どうしたの?今のさ、面白かったから、もう一回やって!お願い!!」と、こちらからイヤイヤをお願いするという、謎の展開に。
無理に言うことを聞かせようとするのではなくて、そんな状況すら楽しむコツが社会全体で共有されればいいなと思います。
怒ってしまうママが悪いんじゃない。怒らせてしまう社会が悪いんだ
いかがでしたか。
できることならば子どもに対しては怒らない、怒鳴らないということが一番。でも、日々育児に追われているママに大して正論をふりかざして「怒ってはいけない」と言うだけではなんの解決にもならないと思います。
まずは理解の目を向けるだけではなく、怒らなくてもよい方法を社会全体で共有していく。そんな社会になりますように。
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