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公開 2015年10月23日  

今夜10時から「コウノドリ」第2話放送!その前に、前回の「未受診妊婦」を復習しよう!

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TBSにて金曜22時に放送されてるドラマ「コウノドリ」。ただの感動ドラマではなく、多くの問題提起を含んだ作品に仕上がっています。第2回の放映前に、まずは前回の「未受診妊婦」のポイントを確認しましょう!記事の最後には次回予告もあります。


目次
たくさんの問題提起が含まれているドラマです
1、未受診妊婦のリスク
2、児童虐待の負の連鎖
3、病院の経営と医師の働く環境
4、命の奇跡は受精して終わりじゃない
【次回予告】交通事故で重症の妊婦とその夫に迫られた過酷な選択とは?

先週金曜夜にスタートしたドラマ「コウノドリ」。
みなさんはもう観ましたか?

私は実は原作の漫画を全て読んでいたので、元から大ファンだったのです。ただ他のメディアでも前評判が良すぎて、漫画をドラマ化したらつまらなくなったという良くあるパターンにならないか、正直不安でした(笑)。

しかし放送当日、観てみたらコレが予想を上回る仕上がり!!画面から制作サイドの本気度が伝わってきます。

これは黙っちゃいられないと思い、この記事では第一話に込められていた問題提起を、勝手に解説してみたいと思います。

たくさんの問題提起が含まれているドラマです

第一話だけでもかなり多くの問題提起が含まれていました。

ざっと上げると以下のような内容が主なトピックだと私は感じました。

1、未受診妊婦のリスク
2、児童虐待の負の連鎖
3、病院の経営と医師の働く環境
4、命の奇跡は受精して終わりじゃない


では、ひとつひとつ見ていきましょう。

1、未受診妊婦のリスク

「未受診妊婦」とは妊娠しても妊婦健診を受けておらず、適切なサポートを受けられていないまま出産を迎えようとしてしまう妊婦の事を指します。

当然健診時にもらえるはずの母子手帳も持っていません。

そういう状況になってしまう背景は実に様々だと思われますが、未成年の望まない妊娠や、経済状況の困難さなどが関係しているようです。

しかし問題はここから。

未受診妊婦には、多くのリスクがつきまといます。一般的には早産死産のリスクが上がったり、出産時の母体への負担が高くなることが言われていますが、素人の私たちに想像しにくいのが「感染症」のリスクです。

未受診であるがゆえに、適切な検査を受けていないことが多く、第一話のようにいざ生まれる!という時になって初めて病院に駆け込みます。

そうすると、病院側にはその妊婦の情報が全くわからない。事前に適切な対応を用意できないということは、院内感染のリスクや分娩が困難になるといったことが予想されます。

では次に何が起こるか。それは搬送受け入れのたらい回し。救急搬送される時、そんなにリスクの高い妊婦を積極的に受け入れるところは少ないからです。

これがさらに母子に負担をかけることになり、出産にまつわるあらゆるリスクが高まります。

2、児童虐待の負の連鎖

「あんたなんか生まなきゃよかった」

これはドラマの中で登場する未受診妊婦が幼いころに母親から言われた言葉。そして、「自分も生まれた赤ちゃんに同じことを言ってしまいそう」とい言った台詞でもあります。

恋人の借金を返すために風俗で働いているうちにできた子。親とあまりにも似ている境遇のこの子を、お金も持たない自分の様な人間が育てていく自信がないと嘆きます。

ここに、虐待の負の連鎖。つまり、虐待によって深く傷ついた自尊心は、世代を超えて引き継がれていってしまうという悲しいストーリーが見えて来ます。

では、この負の連鎖をどう断ち切るのか。

ここではこのドラマでも出てきたソーシャルワーカーさんの存在が非常に重要になります。

本人の状態に合わせて、適切な情報を与え、痛みに寄り添いつつも、自分の力で立ち上がっていけるよう地域のサポートサービスと繋いでくれる職業です。

ソーシャルワーカーさんのサポートを受け、まずは自分の生活の立て直しから初め、自立していく活力を得たら、ようやく産んだ赤ちゃんと一緒に暮らせるようになるのです。

こうしたサポートが必要になることを見越して、未受診妊婦の受け入れを決めた鴻鳥先生が、すぐにソーシャルワーカーさんを呼んだ対応には本当に感心しました。

3、病院の経営と医師の働く環境

このドラマの面白いところは、病院の経営的課題や、医師の働く環境にも目を向けようとしている点です。

「訴訟さえ起こされなければ産婦人科は黒字なんだから」が口癖の院長。私は病院に務めたことはありませんが、リアリティある台詞ですね。

また院長には、人員は増やさず受け入れ床数だけ増やす構想があるようですが、これでは現場は人でが足りず、忙しくなるばかりです。

実際にドラマの中でも、新生児科の部長を務める今橋先生は娘の誕生日に家に帰る約束を守れず、電話でそのことを謝るシーンがありました。

どんな医師であっても、私たちと同じく家族を持つ一人の人です。当た前のようで、見過ごしがちな事実を思い出させてくれました。

4、命の奇跡は受精して終わりじゃない

命が生まれるのは奇跡だとよく言われます。

「コウノドリ」を観るまで、私のこの言葉に対するイメージは、「受精することの奇跡」を指していました。

しかし、それは全く不十分な理解でした。

受精すること自体も奇跡的なことだけれども、そこから実際に生まれるまでのプロセスや、場合によっては生まれてしばらくの間、産婦人科医や助産師、、新生児科医等のサポートを受けながら、母子共にたくさんの困難を乗り越えているんですね。

ドラマに出てくる医師達の対応の真剣さ・躍動感・緊迫感から、今あるこの自分の命も、決して当たり前のものではないのだと教えられた気がします。

【次回予告】交通事故で重症の妊婦とその夫に迫られた過酷な選択とは?

生まれてくる命の奇跡の臨場感を伝えてくれる「コウノドリ」

次回第2話は、交通事故にあい、救急搬送されてきた重症の妊婦。臨月を間近に控えた意識不明の妻を前に、夫は究極の選択を迫られる!

夫役はなんと小栗旬!これは観ない訳にはいきませんね!
放送は今夜22時からです。お見逃しなく!

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