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公開 2015年11月23日  

人と比較して悩まずに生きられる脳の作り方を考えてみた

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親になるとわが子の成長を心配するあまり、育児書に書かれていることや他の子どもたちと自分の子どもを比べてしまい、心配になってしまうこともしばしば。また親自身も「ほかのママはもっとしっかりとできているのに…」と、自分自身を他者と比べて、子育てへの自信を失ってしまう…そんなことないでしょうか?そこで今日は人と比べず自分らしく生きるための「考え方のコツ」を考えます。


人と比べないための「考え方のコツ」とは

親になると我が子の成長を心配するあまり、育児書に書かれていることや他の子どもたちと自分の子どもを比べてしまい、

「この子はほかの子に比べてちょっと遅れているのでは…」

と心配になってしまうことも多いかと思います。

しかし、人と比べられながら育った子どもは自分への自己肯定感を持ちにくいだけでなく、他の人に勝とうと無理な努力をし続けることで燃え尽きてしまう…そんなことにもつながりかねません。

また自分の子どもを他の子どもと比べてしまう人ほど、親自身も「ほかのママはもっとしっかりとできているのに…」と、自分自身を他者と比べて、子育てへの自信を失ってしまう…そんなことないでしょうか?

このように人と比べてしまうことは、子どもだけでなく親自身にとっても、マイナスな側面をもたらしてしまいかねません。

しかし、「人と比べないようにしよう」と決意しても、なかなかそれを実行に移すのは難しいもの。

そこで今日は「人と比べてしまう時の脳の中の動き」を考えることで、人と比べず自分らしく生きるための、そして子どもにそう接するための「考え方のコツ」を伝えたいと思います。

人と比べてしまうことのメリット・デメリット

人と比べてしまう時の脳の動きを説明する前に、まずは人と比べることのメリット・デメリットをお伝えしておきます。

人と比べることには、以下のようなメリット・デメリットがあると考えられます。

メリット
・他者に負けじと頑張ることでモチベーションが上がる
・負けじと努力し結果が出れば、自信につながる

デメリット
・他者と絶えず比較されている気持ちになり自信を失う
・自分のペースで物事に取り組むことが難しくなる
・他者に負けた時に自信を失う

上に書いたようなメリットがあることからも、人と比べてしまうことは必ずしも悪いことではありません。しかし今あなたがデメリットのほうを大きく感じている場合は、「人と比べない生き方」を手に入れる必要があります。

では、早速人と比べてしまう時のあなたの脳の中を見ていきましょう。

人と比べてしまう時の脳の中をのぞいてみた

人と比べてしまう時、あなたの脳みそのなかではある3つの設定が行われています。

1.目標設定
2.対象設定
3.軸設定

の3つです。

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1.目標設定

まず行われる設定が「目標設定」です。

そもそも、「自分らしくいれればそれでいい」と心の底から思うことができている人は、「人と比べる」というということをしません。

「他の子と同じくらいこの子にも…」「ほかのお母さんと同じくらい私も…」というように誰かと比べて「遅れてはいけない」「負けてはいけない」という気持ちが心のどこかにあるからこそ、人と比較してしまうことになるのです。

このように「人より遅れないよう、違うことのないように頑張ろう」という気持ちを持つという点で、人と比べてしまう人はなんらかの「目標設定」を行っているといえます。

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人より遅れないように頑張ろうという「目標設定」を行っている

2.対象設定

次に、人と比べるためには、「比べる対象」を設定することが必要になってきます。

社会学者のマートンは「準拠集団」という概念を提唱していますが、人は無意識のうちに自分が所属している集団=「準拠集団」を決定し、その集団のメンバーと比べて自分がどの程度の位置にいるのかを把握しようとします。

例えば「同じ幼稚園のママ友」と比べて落ち込むけれど、「テレビにうつっているママタレント」と比べて落ち込むことはないですよね。

それは、あなたが無意識のうちに「この集団の中のこの人と比べる」というように「比べる対象」を決定しているからなんですよね。

このように人と比べてしまう時、人はその比較の「対象設定」を行っているといえます。

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「この集団の中のこの人と比べる」という比較の「対象設定」を行っている

3.軸設定

最後に設定されるのが、比べるための「軸」です。

例えば、「同じ幼稚園の子ども」とわが子を比べるにしても、「行儀のよさ」を比べるのか「トイトレが終わる時期」を比べるのではまったく違いますよね。

このように、人と比べる時には何を比べるのかという「軸設定」が行われています。

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人と何を比べるのかという「軸設定」が行われている

人と比べない生き方のための脳の作り方

ここまで、人と比べてしまう時の脳の動きを説明してきました。
では、実際に人と比べないための思考回路はどのように作ったらよいのでしょうか。

それは簡単なことで、ここまで説明してきた「3つの設定」の仕方を変えればいいですよね。

一つひとつ、見ていきましょう。

1.目標設定を見直す
人と比べてしまいがちな人の特徴として、「なぜそれができていないと困るのか」という問いを持つことなしに、ただ「ほかの子ども、人く比べて遅れてはいけない」と思い込んでしまっているということがあげられます。

一度、「本当に、それができていないと困るのか」という点について考え直してみましょう。その目標を設定することの必要性を考え直すことで、本当は悩まなくてもよかったことを悩んでいたことに気づくかもしれません。

2.対象設定を見直す
上で述べたように、人は無意識のうちに自分の所属している「準拠集団」を設定し、自分が比較する対象を選んでいます。

そこで、自分が比較する対象である準拠集団を変えてみることがひとつの方法として考えられます。

例えば、「同じ保育園の子に比べて発語が遅いなあ…」と感じて悩んでいる場合でも、「同じ年齢の子に比べて」てみると対して遅れていないかもしれませんよね。

また、facebookで毎日キラキラした写真が流れているママ友と自分を比べるのはやめましょう。一般的なママに比べたらあなたは十分頑張っているほうかもしれません。

このように比べる対象を自分で意識的に設定しなおすことが、人と比べて悩みすぎないための二つ目の方法です。

3.軸設定を見直す
最後に、ほかの人と比較する際の軸設定を見直すことが重要です。

「うちの子、トイトレが他の子より遅れている…」

→でも、そのトイトレって必ずできなくてはいけないことでしたっけ。

「他のママと比べて、私は毎日お弁当を作れていない…」

→でも、その毎日お弁当を作るという軸って本当に必要でしたっけ。

こんな風に人と比較している「軸の必要性」そのものを1回考え直してみること人と比べて悩まないための一つの方法です。

人と比べて悩みすぎない思考回路の習慣をつけよう

いかがでしたか。

人と比べることによって、人は自分の人生を歩めなくなる、ともいいます。

また子どもは親のそういった様子をよく見ていますし、親自身が人と比べる気持ちを持っていると子どもを他の子どもと比較してしまいかねません。

自分の脳の動きをしっかりと分かったうえで、人と比較しすぎず、適度なモチベーションの糧として利用できるようになりましょう。

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