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公開 2015年11月11日  

親に内緒で買い食いをする4歳児…極端な“禁止”のリスクとは

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私は幼いころ、食が細く小柄でした。心配した母が決めたルールは「お菓子は食べてはいけない」ことでした。お菓子を食べることにより夕飯を食べなくなるのが理由でした。けれども抑圧された心は我慢の限界がきてしまい、まだ幼児なのにも関わらず駄菓子屋で買い食いをする娘になっていたのです。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161001377

幼いころは偏食で親を困らせていた

私は幼いころ、とにかく好き嫌いが多い子、偏食で親を困らせる子どもでした。

しかも食べる量も少なかったです。そのため幼稚園時代はクラスで一番体重も身長も低い子でした。

近所の友だちが私のことを“鶏ガラ、鶏ガラ”と言ってバカにしました。本当に骨だけの鶏のようでした。

母はよくいる“比べる病”タイプの親で、自分の子どもと他の子を比べてばかりいて、相当悩んでいたようです。
私に対して「お菓子を食べさせると夕飯を食べなくなる」と考え、3時のおやつはありませんでした。たまに出される間食も枝豆やちくわといった類のものでした。

親からのお小遣いを、お菓子に使う日々

当時、4歳の私は渋谷に住んでいました。
渋谷駅から歩いて徒歩5分のところに(50年も前の話ですが)、家の近所には結構お店がありました。

母はお金の単位を教えるために、まだ幼児なのに私にお小遣いを渡していました。そして「これでノートなどの文房具を買ってお勉強をするように」と言いました。

ところが、お菓子を禁止され、周りの子どもたちが食べているのを見て、食べたくて食べたくてたまらなかった私はそのお金を学用品ではなく、駄菓子屋でお菓子を買うために使っていました。

近くにあった金王八幡様の神社の境内の手水舎の裏で、ほぼ毎日のように食べていました。

急にお菓子を大量に食べて、疫痢(えきり)になった私

ある日、友だちの家の誕生日パーティに呼ばれました。

そこでお菓子、アイスクリーム、ジュースをどっさりと出されました。普段からお菓子を食べたい欲求があったことと、母が一緒に来ていなかったのをいいことに、ここぞとばかり飢えた子どものように食べ漁りました。

そして、その後、庭に出されたビニールプールで水遊び。
ところが帰宅後から具合が悪くなり、ひどい下痢を繰り返し病院へ、疫痢(えきり)になってしまいました。

1週間飲まず食わずの脱水症状、点滴状態でした。
おそらく、胃や腸が普段、食べつけていないものを食べて、びっくりしてしまったのだろうと思います。

これを機に母は「少しは菓子類も与えて慣れさせないと」となるどころか、ますます神経質になり、お菓子・ジュースを禁止するようになっていきました。

法事の会食で親戚が集まった時、大人が食前にビールを飲む時、「子どもたちにも何か飲み物を」ということで、他のいとこたちがオレンジジュースを注文してもらっているのに、私の前に出されたのは水が入っただけのコップでした。

子どもにお菓子を禁止するのは是か非か?

さて、スーパーに行くと色とりどりのお菓子が並べられています。
お菓子コーナーには、わざわざ子ども用の小さなカゴまで置いてあったりします。

「今日はお菓子買わないよ」と親が子どもをやっとなだめたのにもかかわらず、スーパー側は最後の営業戦略、売り上げを一円でも挙げようと、レジ横に又、ガムや飴を並べておきます。
そこでまた、親子のバトルです。

もちろん、際限なく子どもの要求のまま菓子を与えるのは望ましくありません。
また“我慢を覚えるしつけ”もしなくてはなりません。


保存料、着色料など、添加物いっぱいの菓子類を、毎日食べさせているのは身体にも良くないことでしょう。

でも、子どもが食べたいという欲求を押さえつけてこんな風にしてしまうのはどうでしょうか?

・虫歯になるので我が家では一切甘いものは禁止!
・添加物は排除して、全て無添加菓子!
・お菓子は市販のものではなく、ママの手づくりのものだけ!


きっと、お子さんは、かつての私のような思いをするのではないかと思います。

ゲームを禁止するのは是か非か?

ゲームを禁止するかどうかについても、同じことが言えると思います。

メーカーがあの手この手で、子どもから大人までが夢中になるように改良しているゲーム機。
周りの友だちがゲームを持ち始めると「ゲームやりたいな。買ってほしいな。」と思うのは当たり前です。

ゲームを与えられないため全く興味を示さない子どもがいる一方、禁止されているため、やりたくてやりたくて仕方がない子どももいます。
そんな子が友だちの家に遊びに行くと、友だちと遊ぶよりも、飢えた子どもが食べ物に食いつくように、ゲームに夢中になっている光景があります。

一方で、だからといって子どもが望むまま際限なくゲームをやらせていると、ゲーム優先の日常生活になるゲーム依存症になります。ご飯も食べず、寝る時間を惜しんで1日何時間でも夢中になってやります。

ですから、親の関与はもちろん必要になってきます。

“ゲームは1日1時間”などルールを決め、もし1時間以上やりたがった場合は翌日の時間を回して、翌日のゲームはできない、と決めることが大事です。
こうすることで、幼児期から自分で時間管理ができるようにもなります。

もし「○○ちゃんの家は何時間でもゲームやっていいんだよ」「食事中もゲームしているんだよ」と他の家のことを言ってきたら「うちはうち、よそはよそ」ときっぱりと言いましょう。

一切禁止するわけでもなく親の管理のもと、一定の制限をかけて
遊んでもらえば、丁度良いのではないでしょうか。

自分の趣味の服を着せるのは、是か非か?

洋服については、どうでしょうか。

テレビのキャラクターのアンパンマンや妖怪ウオッチがプリントされた靴や洋服を着たがっても、「ママは好きじゃないから。趣味が悪いから」と、大人のような小洒落た服しか着せてもらえない子もいると思います。

でも、子どもは見た目よりも、自分がアンパンマンと一緒にいたい気持ちがあるのではないでしょうか。

着たい服を着せてもらえないのはちょっとかわいそうな気がします。

何事もほどほどに、が大事

これまで、いくつかの視点で子どもへの禁止事項についてみてきましたが、
何事も中庸、ほどほどに、
適当なさじ加減が必要なのではないでしょうか。

どれもこれも、極端に親が禁止してしまうと、子どもの「~したい」という欲求を奪ってしまいます。

小さいころから、何かをしたい気持ちや望みを叶えてもらえず、極端に我慢をさせるとどうなるでしょうか。

私のように友だちの家で出された大量のスナック菓子に飛びついたり、思春期になって幼いころに満たされなかった欲求を満たすため、そして親への反発からか親が眉間に皺を寄せるような服装や髪型にすることもあります。

私は紺とかグレー、ベージュ系の服ばかり着せられていた反動で、若いころはショッキングピンク系の服ばかり着ていました。

一切禁止するのではなく、ゲームは制限時間の中であればやってもいい、たまには甘いお菓子や色つきのお菓子、キャラクターがついている洋服を買ってあげてもいいのではないでしょうか。

親の理想を追い求めて、子ども自身の喜びや楽しみが減ったら、
そのほうが悪い影響を及ぼすこともあると思うのです。


みなさんは、どう思いますか?

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