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公開 2015年11月15日  

「なんでもOK」ではワガママな子が育つ!?「決定権」と「責任」を子どもに渡してみよう

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「子どもの意見を尊重しよう」そんな流れがある気がしますが、それだけでは子どもはわがままに育ってしまうのではないでしょうか?そんな思いから、私は子どもと関わる時に心がけていることがあります。


「自己決定の尊重と結果への責任をワンセット」にする

「子どもの意見を尊重しましょう、子どもの気持ちを大切にしましょう」

そんな言葉をよく耳にしませんか?


もちろん、その大切さは分かっているのですが、私は子どもの意見ばかり尊重していたら、

子どもがわがままに育ってしまうのでは?
人の気持ちが分からない子に育ってしまうのでは?


そんな不安がありました。

そこで、私は「自己決定の尊重と結果への責任をワンセット」にして子どもと関わると、自分の中で決めました!

つまり、「いいよ」と子どもの意見を尊重しただけで終わりにしないで、
その後のアクションを子どもに任せる(きつく聞こえるかもしれませんが、責任を持ってもらう)ということです。

この「自己決定の尊重と結果への責任をワンセット」をやるのは、親である私もぐっと我慢しなくてはいけない場面や、大変な結果になると分かっているのに、待たなくてはいけない(笑)という大変な部分もありましたが、子どもとすごくいい関係性が築けるようになったと感じています。


実際にどんなことを行っているのか、エピソードをお伝えできればと思います!

我が家の「自己決定の尊重と結果への責任をワンセット」エピソード

エピソード1:幼稚園行きたくない

我が家には2人子どもがいます。
長男は今5歳で、年長クラスに通っているのですが、先日こんなことがありました。


息子:「ママ~、今日幼稚園行きたくない。」

:「いいよ。でも、先生にお休みの電話は自分でしてね。」

息子:「はーい。」



幼稚園に電話する息子。


息子:「先生、今日はぼく幼稚園お休みしたい」


そこから、しばらく先生とやり取り。。。
なんだか息子は、悩んでいる様子。


息子:「やっぱり行く。先生あとでね。」


電話を切る息子。


息子:「ママ、やっぱりぼく幼稚園行く。」

:「はーい。なんで行こうと思ったの?」

息子:「今日○○組で、新しいお歌歌うんだって。だから、行きたい。」
(彼は、歌をうたうのがとっても好きなんです)

:「そっか。いいね!じゃあお支度しようか。」



‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


こんな感じで、
自己決定の尊重(息子の幼稚園に行きたくないという想い)と、責任(その後電話を自分でする)の両方を必ずワンセットにします。


また、先生と話した後に(丁寧に対応してくれた幼稚園の先生には本当に感謝です)、やっぱり行くと決めた彼の意見も尊重し支度をするという責任を、きちんと取ってもらうように関わりました。

ちなみに、別日で同じことはが起こった時は、電話をしても息子の気持ちが変わらず幼稚園をお休みしました。
幼稚園に行く・行かないの実際の行動はあまり重要ではありません。

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エピソード2:水遊びしたい

家族でよく出かける公園に、噴水があります。
水遊びが大好きな我が家の子どもたちは、その噴水で遊ぶのが大好きです。


11月のはじめにお散歩に行った時、こんなことがありました。


息子:「○ちゃん(妹)、水遊びしようよー!」

:「うん!遊ぼうー!!」

:「………。(絶対濡れて寒いって言うよー。でも、ここは止めるのをぐっと我慢。」


水遊びを始めた子どもたち。
最初は手を水につけるくらいの感じで遊んでいたのですが、だんだんエスカレート。
最終的に、私が懸念していた通り洋服がびしょびしょに。


:「そろそろ帰るよー。」

息子:「はーい!」



しばらくすると…

息子:「ママ寒いよぉ(泣)」


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今回は、
自己決定の尊重(絶対寒くなると私は最初から分かっていたので、やめたら?と言うのを我慢)と、責任(寒くなる)でワンセットにして、子どもたちと関わりました。


それ以来、子どもたちは、さすがに寒い日に水遊びをしたいと言わなくなりました。



エピソード3:ご飯の量

なるべく日常の中にも、このワンセットを意識的に取り入れるようにしています。

たとえば食事の場面では、自己決定の尊重(自分がどれくらい食べれるか決める)と、責任(よそった分は可能な限り食べてもらう)というように、我が家はごはんの量も子どもたちが決めています。

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このように、必ず自己決定の尊重と結果への責任をワンセットにして子どもと関わるように心掛けています。


そうするようになってから、4つの良いことが起こりました。

①子どもたちが、気を引いてほしいがためにわがままを言うことがなくなった。

②子どもたちが自分の本当の気持ちに気づくことができ、「どうしたいのか」をはっきりと伝えてくれるようになった

③私たち(親)も頭ごなしに子どもの意見を否定することがなくなった。「だめ!」と言う機会が減った。

④子どもたちも、私たち(親)の「こうしたい」という思いを受け入れてくれるようになった。



「子どもの気持ちを尊重して行動する」というアクション一つにしても、そこに責任をセットにして大人が行動するかどうかで、子どもたちの行動にも変化が生まれてくると身をもって感じました。

他の行動にしても、無責任に行うのではなく、改めてそこに意味をしっかり持っていきたいと思っています。

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