子育ては、一人では完璧にはできない。子育てを“弧育て”にしないために
4,621 View昨年、1年間の育児休暇を取得したので分かったことですが、子育てを実質一人でやっているママはすごすぎる!ということ。「仕事も結構つい」というのももちろん分かりますが、小さな赤ちゃんと24時間二人っきりの時間が、ずっと続くという方が、個人的には大変だなと感じます。ということで、その経験を通じて感じたことを。
妻不在で、24時間の子育ては大変…を実感
昨年の育休中のこと、妻不在の日々を過ごしました。決して喧嘩して家出したとか、実家に帰ったとかではありません。(笑)。
5歳の長男は幼稚園や習い事がありますが、1歳の次男とはママの代わりにベッタリです。しかしこのベッタリ期間、あることを意識していました。
それは、“子どもとパパだけの秘密をつくる”ということ。というか、あまりにも、子どもと二人だけの時間がつらく、思いついた苦肉の策でした。
子どもは秘密が大好き
1歳の次男はまだ何にも分かっていないですし、5歳の長男にしても、すぐにママに秘密を言ってしまうので、別に本格的な隠し事をする、というより、“ママ不在の生活をどう楽しく乗り切るか?”、もっと言うと、”ママ不在の生活は、結構楽しいんだぞ!”と思わせるための試みです。
家庭では、どうしても影が薄いパパが、せめて一矢報いたい(←何に?)と思ったわけです。
そこで思いついたのが、“共有の秘密をつくる”、“秘密作りの仲間になる”という遊びです。
特にうちは男なので、“秘密基地”とか、“秘密の探検”とか、秘密好きです。
というか、何かあったら、すぐ何にでも“秘密”をつけます。“秘密のお菓子”、“秘密のパン屋”、“秘密の展望台”…。こうすると、何か楽しくなるようです。
子育ては「もともと一人では完璧にはできない」ところに押し付けられてしまっている
ここで、雑誌『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』No.101にある、大学教員の桜井智恵子さんの”正解求めより、土台つくり”という記事を引用します。
<子育てが家庭にまかされ、孤立していると、私が100パーセント完璧にならないといけないと追いつめられます。「個人の」「私の」といったことを「プライベート」といいますが、これは「欠如している」「欠けている」という意味をふくんだ「プライベーティブ」という言葉が語源です。おおらかでない世の中で、欠落してる私が完璧を求めて一生懸命忙しくしている、それがいまの子育て。>
だから、欠落している私を補うために、ママ友、親類や近所の人、そしてもちろん、パパなど自分以外に、子育てを任せられる人をつくっておくのが子育ての秘訣、と語られています。
良く言われますが、昔は隣近所の地域コミュニティーが存在していたので、子育てでも困ったら周りの人が助けてくれる。そして、ママがちょっと息抜きできたり、気分転換できたり、という関係が普通に周りと築けていたのです。
そうしたコミュニティーは現代では皆無になってしまい、子育てが孤立してママだけに負担がきてしまっているというのが、現状ですよね。
そもそも子育てがプライベートに押し付けられる、つまり“もともと一人では完璧にはできない”ところに押し付けられてしまっていることに、矛盾があるというのです。
子育ての秘訣は、“他人に任せること”、というのはこういう意味であったのです。
ということで、たまに任された今回のチャンスを全うするべく、”ママ不在のほうが楽しい!”と子どもに思わせるぐらいに、子どもとの時間を積極的に過ごそうと思います。
ちなみに今回の秘密づくりは、先週完全にうっかりしてて忘れてしまった、”結婚記念日のプレゼント”を、みんなで相談して準備する、ということにしようと思っています。
みんな、と言っても口の軽い5歳と、何もわからない1歳がメンバーですが…。
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