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公開 2015年12月01日  

親が喜ぶ条件に惑わされてない?幼稚園選びのポイントとは

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来年、4月からピカピカの幼稚園生になる我が子。もう、願書を提出済みでだいたい決めているママの多いと思います。でも、3月までまだまだ時間があります。あなたの選んだ幼稚園、命よりも大事な子どもの預け先として果たして大丈夫でしょうか。


毎日通う幼稚園って、子どもが一日の大半を過ごす場所になりますから、とても大事な環境です。
環境とは園舎や遊具の種類、園庭の広さではなくその中身!

下記、具体的にチェックしていますか?

●掃除が行き届いているかどうか
●質が高い先生が揃っているか
●安全であるかどうか


一つひとつ、なぜそれが大事なのか見ていきたいと思います。

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埃がないかどうか?環境への配慮は細部に宿る!

ホームページやパンフレット、ポスターに“思いやりの心・優しい子を育てる“と立派な教育理念が掲げられていることがあります。

でも、実際、見学に行った時、こんな状態だったらどうでしょう。

・段ボールが玄関に山積みである。
・11月なのに10月のカレンダーが貼ってある
・昨年のお正月の干支の置物がまだ置いてある
・来客用スリッパが湿っていて臭う…
・玄関の隅に砂埃が残っている
・掲示物を貼り付けているテープが黄ばんでいる

それから、ぜひ、トイレを借りてください。
そして上を見上げてください。換気扇に埃がびっしり付いたままの園は“押して知るべし”全体的に掃除が行き届いていないはずです。
冷暖房の見えないフィルターも埃まみれになったままかもしれません。

何故それを見るべきか?というと、環境に対して掃除が行き届いていないということは、保育もきめ細かくない可能性もあるからです。
園舎が古かろうが新しかろうが、関係ないのです。リフォームしたり開園して年月が経っておらず一見綺麗でも惑わされないでくださいね。

毎日、整理整頓、掃除をしているかがチェックポイントです。

ブロークンウインドウ現象(壊れ窓理論)って知っていますか?

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窓が壊れていたり、落書きをそのままにしていると“その地域に誰も注意を払っていない”ことになり、治安が悪くなっていくと言われています。

毎日過ごす環境って大事です。
極端かもしれませんが、散らかっている園、埃まみれの園にいると、子どもの心も次第に荒れていくのではないでしょうか。

それから、また、園全体は綺麗に掃除していても、保育室内の掃除は大抵担任に任されています。
保育室のピアノの上にうっすら埃が積もっていないか観察してください。汚れた雑巾が丸まったまま、ほっておかれていないか確認してください。

4月からの担任は今の段階では分からないので、見学した担任に我が子を預けることになるとは限りません。
しかし、掃除をしない職員をそのまま放っていて、経営者として職員を教育しない園長の意識にも責任者として問題があるわけですから、そのような園は選ばない方が賢明でしょう。

「親にとって嬉しい条件」に振り回されない

園を選ぶのは保護者です。だから保護者が喜ぶようなサービスを整えておくのは園児募集をする園側にとっては大事なことです。

例えばこんな魅力的なサービス、ありませんか?

・園の送迎バスがある
・給食完備
・保護者会などでの保護者の負担が少ない、役員を保護者から選ぶことなく園側が全部やってくれる
・夏休み、お正月休みも、夕方以降も預かり保育がある

自分が親だったら、充実したサービス!と喜ぶかもしれません。
でも、これを別の側面から見てみると・・・

・園バスがあるから毎朝、直接、担任に家庭での様子を伝え、夕方園での子どもの様子を聞くことができない。

・小学校に行けば毎日給食。幼児期なのにママの愛情弁当を食べることができるのは遠足や運動会くらい。

・園と親とが一緒になって、子どもの行事をつくっていく楽しみがない。

・年に数回の長い休みでも、家で過ごすことができない。


もちろん、ママがこのようなサービスを受け、子育てのストレスから解放され息抜きができるということは必要です。
でも、“親が楽できるかどうか”だけの観点だけで幼稚園選びをするのは止めたほうがいいでしょう。

見た目に振り回されないのも大事

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それ以外にも意外な落とし穴、見た目に騙されないことも大事です!

・制服が可愛い
・通園カバンがお洒落
・スクールバスが恰好いい
・園庭が広い
・遊具が充実している
・園舎が新しい

人は視覚的情報が入ってきやすいため、無意識にその園の評価をあげてしまうこともあるのです。
これらのことも、もちろん大事と言えば大事ですが、最優先の選ぶポイントにしてはいけません。

“職員の質が高い”か

何といっても“教育は人なり”です。毎日お世話をしてくれる職員の先生の教育者としての資質は重要ポイントです。

・先生が子どもに対して笑顔で接していない
・先生、自らが挨拶をきちんとできない、電話のかけ方もとり方も不愛想である
・叱ってばかりいる
・特定の子どもだけを相手にしている
・できる子どもとできない子どもを比べて、できない子どもを追い立ててしまう

これらの点は、保育参観してみると親の勘である程度分かってくるものです。

最後に、親の声を聞くシステムがあるか?

子どもを預けっぱなしではなく、親と一緒に子育てしていく姿勢として様々なコミュニケーションツールが用意されているかどうか、チェックしましょう。

●お便り帳があるか
●ホームページに保護者の声を投書できる欄があるか
●園便り、クラス便りが年何回発行されているか
●園長(=経営者)に気軽に話しかけられる雰囲気があるか。園長不在ではないか
●保護者面談を年に何回やってくれるか


入園してみても、子どものことをなかなか相談しづらい、様子を聞く手段がないと親の不安は高まってしまいます。

また、大事な我が子の命を預かる園です。
リスクマネジメントに対しても、どんな対策をとっているかをチェックしてみると良いでしょう。

●子どもが園の外に勝手に出て行かないように門の施錠をしているか
●不審者のチェックをしているか。モニターで訪問者の顔を確認しているか
●職員室からモニターカメラで子どもの安全を確認しているか
●避難訓練を頻繁にやっているか
●大地震のとき、耐えられる園舎か。耐震工事をしてあるか
●食物アレルギーの子どもに対応しているか


大事な我が子の3年間を、親に代わって世話をしてくれる幼稚園の選び方は非常に重要です。

まだ、幼稚園を決めかねている方は、3月までいろいろと検討してみてはいかがでしょうか?

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